庄内アニマル倶楽部の佐藤あゆみです。

 

 

今でこそ、少々の保護経験を積み
偉そうな、いっぱしの事を書いている私ですが…。

 

なぜ動物愛護や、保護活動をする様になったのか?

そして今、思うことを書かせていただきます。

(自分のことは書くのがとても難しかったです。。)

 

子供の頃、公園に捨てられていた子猫を拾いました。

 


よくある話です。


母から「うちでは猫は飼えないから、戻して来なさい」と言われ

・・・反論も出来ないまま・・・
泣きながら戻しに行った事があります。

 

「ごめんね・・・ごめんね・・・」


私には、その時の記憶が残ってはいるのですが


何故か・・・子猫からの視点なんです。

 

ダンボールの隙間から

段々と遠ざかる、自分(私)の泣いている背中を

ずーっと追いかけている記憶。

お魚の臭いや雨の臭い、赤い傘まで。

 

「いかないで、いかないで」

 

どこかの、何かの映像が記憶に加わっているのかもしれませんが

今でも鮮明に憶えています。

 

 

こんな経験から、子供達が関わった保護は断ることが出来ません。

 

保護頭数がキャパを超えていても、引き受けました。
優しい高校生達や、学童の子供達が助けた子猫もいました。


子供達の「何とかしなくっちゃ!」という心にキズを付けたくない。
私のように、辛い記憶を残してはいけない。

 

ダレかが安易に捨てた命で


ダレかが心を痛めているのです。

 

この子供達が、いずれ親になった時に思い出して欲しい。

 

命の大切さを伝える大人になって欲しい。

 

ただ、それだけ・・・です。

 

 

 

 

私は、ダメな飼い主の一人でもありました。

 

 

息子にせがまれて入手した愛犬を

「飼育放棄」しようと思った事が何度かありました。
ボーダーコリーが、とても賢くて難しい犬種だと知らずに飼い、

噛み犬にしてしまったからです。


今でこそ、あの時の、あの対処がまずかった…と理解が出来ますが、

知識も経験も無いままに飼養していたあの頃は、

私も息子も噛まれて傷だらけでした。


訓練士さんから教えて頂いても、根本からは矯正が出来ず、

得意なフリスビーも大会を断念しなければなりませんでした。

 

そんな私なので、噛みや吠えで飼育放棄する飼い主さんの気持ちは、

全くわからない訳ではありません。
噛む犬と対峙した時の、ぐっと温度の下がる空気感や、恐怖心。

無意識に、身体がガタガタと震える感覚。
噛まれた傷よりも、心に負う傷の痛みと深さ。


これは、向き合った人でなければ理解は出来ないと思います。

 

でも、その犬を作ってしまったのは自分です。


噛むには噛むなりの

吠えるには吠えるなりの
理由が必ずあるはずなんです。
その行動を起こす原因を、気付けていないだけなんだと思います。


当時、私にはわからなかった。

 

私は、訓練士でもトレーナーでもありませんが、

せめて「自分の犬のプロ」でなくては…と、その時に思いました。
愛犬を諦める時は、自分の責任で自分の腕の中で処置して貰おうと決めました。
そして、噛ませない事、家族と暮らす為のルールを教えました。


今だに、私と訓練士さん以外はリードを持つ事は出来ませんし、
挑戦的な態度の時もありますが、制御が出来るようになり

現在は穏やかに過ごせています。

 

 

私は、自分と同じ思いや、経験のある方は他にも絶対にいるはず…と考えて、

全国組織の、犬のレスキュー団体に所属しました。


それが、私の保護活動のスタートです。


そして沢山の仲間と出会い、ネットワークを作り、

四年前に地域に密着した保護グループを立ち上げました。

 

 

 

それが庄内アニマル倶楽部です。

 

私には噛み犬の矯正は出来ません。

拙い経験を伝えることしか出来ません。
これは、プロの訓練士さんでも容易ではありません。
結局、飼い主さんにしか出来ないことです。

 

噛み、攻撃、威嚇で悩まれている方は、少なくないと思います。


病気や怪我の傷ならば、いずれ治ります。
心のキズは、治りにくいけれど
どうか諦めないで下さい。


諦めたら、そこで終わりです。
命に対する責任を放棄しないで下さい。
後悔して欲しくないのです。

 

必ず、必ず
あの時、諦めないで良かったと
思える日が来ます。

 

 

 

殺処分ゼロが叫ばれている昨今。

 

保健所に持ち込まれる咬傷犬は、なかなか譲渡対象にはなりません。


幼齢な、弱い子猫も同じです。

 

殺処分ゼロは、行政ばかりが頑張ることでも、

 

私たち保護団体が引き出して済むことでもありません。
 

飼い主、ひとりひとりの責任が作り上げていく事です。

 

 

動物愛護は、何も難しい事ではありません。

 

あなたの傍で、安心して寝転ぶ愛猫さんを

 

あなたの持つリードの先で、真っ直ぐな瞳で見つめる愛犬さんを

 

あなたに命を託す動物たちを

 

最期まで、責任を持って看取ること。

 

 

私は、そう思います。

 


 

新着情報一覧へ