文字より先に、楽譜を覚えた。スラム街で、彼らは音楽と夢を見る

クラウドファンディングの期限まで、一ヶ月を切りました。

 

今回のプロジェクトは、オールorナッシング形式ですので、6/17までに185万円の目標額を達成できなかった場合は、皆さんにご支援いただいた金額を返金することとなります。

 

皆さんに応援していただいた気持ちを無碍にしてしまわぬように、プロジェクト成功に向けて残りの日々を頑張って参ります。応援のほどよろしくお願いします！

 

さて、本日もフィリピンを訪れた事のあるメンバーからの声をご紹介致します。是非ご一読ください。

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はじめまして！ ワールドシップオーケストラメンバーのしらおです😊 私はチェロ奏者として過去3回、WSOに参加しました。  

 

今回、クラウドファンディングに少しでも多くの方々のお力添えを頂きたく、トンド室内合奏団(以下、TCO)に対する想いを書いたのでお時間がある時に読んで頂けると嬉しいです！

 

 

「文字より先に、楽譜を覚えた。スラム街で、彼らは音楽と夢を見る」  

 

いきなりですが、 皆さんはこの文章を見てどう思ったでしょうか？

 

「文字を覚える方が大事なんじゃないのか」 「なんで音楽なのか」

 

このような疑問を持った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

正直に申し上げると、WSOに参加した私にも本当に正しい答えが何かまだ分かりません。でも、一つだけ言える事があります。

 

それは、「この世界には音楽を続けたくても続けられない子供達がいて、このクラウドファンディングによる支援を必要としている」ということです。  

 

そう強く思ったきっかけは、ある女の子との出会いにありました。

 

彼女と出会ったのは、私が初めてフィリピンプロジェクトに参加した2018年の春でした。彼女はTCOでチェロを弾いていました。

 

当時はまだチェロを始めたばかりで、周りについていこうと一生懸命練習していた姿を覚えています。私が拙い英語で伝えたことも頑張って理解して練習してくれたり、弾き方を真似して自ら努力してくれたり、チェロを始めた時の自分に見せてあげたいと思うほど向上心が高く、私の方が多くの刺激を受けました。

 

その時に彼女が「チェロが好きでTCOで演奏することがとても楽しい！」とキラキラした笑顔で話してくれた事は今でも忘れられません。  

 

しかし、私が半年後に再びTCOを訪れた時、彼女はTCOから去っていました。家庭の都合でチェロを続けられなくなってしまったそうです。そこで初めて、日本で暮らしている私にとってはごく普通だった「楽器を続けること」が、トンドではどれだけ難しいことかを実感しました。  

 

そんな状況の中で、彼女はTCOとWSOの練習を見に来てくれました。半年ぶりに会った彼女は申し訳なさそうに、「チェロを弾けなくてごめんね。練習出来ていなくてごめんね。」と私に言いました。

 

そして、私たちが合奏する姿を見て、静かに泣いていました。

 

その姿を見て、自分の力ではどうする事も出来ない現実に対する悔しさと不甲斐なさでいっぱいになりました。

 

それでも彼女はお別れをする時、「しらおと会えてよかった！私は今、家庭の都合でチェロを弾けないけど、いつかまた一緒にチェロを弾きたいから頑張るね！」と言ってくれたのです。

 

その言葉でハッとしました。彼女は音楽をする事を諦めた訳ではない。むしろ、音楽が日々を頑張る目標なんだと。そうであれば、彼女がいつか戻れる場所を残さなければならないと思いました。 

 

TCOは今、金銭的な理由で存続が難しい状態です。  

 

彼女だけでなく、TCOメンバーにとって音楽は、スラム街の中で見つけた『希望』だと思います。

 

トンドのゴミ山の中で暮らす子供たちは夢や目標を持つ事が難しいと言われています。そんな環境の中でTCOの皆がようやく見つけた希望をこれから先も追い続けられるように、お気持ちとご支援を頂ければ幸いです。

 

長文を読んでいただきありがとうございました。

 

少しでも多くの方々に想いが届くことを願っています、、！