支援総額
目標金額 800,000円
- 支援者
- 85人
- 募集終了日
- 2015年5月3日
子どもたちの家庭のこと
1年間の修了/進級試験の前日。
以前は元気に勉強をしていた少女、ウィンパパの姿が教室にありませんでした。
先生に尋ねると、この数日間、授業に来れていないのだとのこと。
「彼女のご家族は、夜間小学校に対してあまり理解を示してくれないのですよ」
と先生がため息をつきながらこぼします。
(以前のウィンパパ)
彼女には母親がおらず、
祖母と父と暮らしているそうです。
そして、父親はアルコール中毒だとか。
悪臭が漂う池がすぐ脇にある、
劣悪な環境の彼女の家を訪れてみました。
ウィンパパがいましたが、顔や服に泥がついており、
以前見たときよりも、身なりが汚れていると感じました。
彼女のおばあさんに、
ウィンパパが授業に来れない理由を尋ねてみました。
おばあさんは忙しそうに洋服を縫いながら、
「あの子には、水汲みの仕事や家事をさせなきゃいけないのよ」
と言い放ちます。
シャンティのスタッフから、
明日は一年間の総仕上げである試験日で、
この試験を受けないと一年間の努力が水の泡になってしまうこと、
そのためぜひ夜間小学校へ行かせてやって欲しい、とお願いをしました。
おばあさんは、少しうんざりしたように分かった分かった、
とうなづきました。
横では、ウィンパパが少しおびえた表情で、私たちのことをじっと凝視しながら
立っていました。
話題を変えて、おばあさんに、彼女の出生のことを少し尋ねてみました。
彼女の母親は、父親と離婚した後に家を出てしまったため、
おばあさんが彼女を育て上げたそうです。
娘さんを引き取って育て、大変なご苦労がおありだったのでしょうと労いました。
おばあさんは、
「私たちは、生まれてまだ7~8ヶ月の赤ん坊の頃からあの子を引き取って、
ミルクを飲ませて育てあげたんだよ。
本当に大変だった」とこぼしました。
ほんの少し、おばあさんが心を開いてくれたように感じました。
子どもたちが勉強を続けるためには、
そのご両親や家族が勉強の大切さを理解し、
子どもの学習を応援しているかどうかが大きな鍵となります。
実際に、夜間学校運営のために村へ入ってみると、
子どもたちが勉強することを阻む要因が、
家庭の中や、村全体の貧困状況に根深くあることに気づきます。
おばあさんやアルコール中毒の父親を責め立て、
無理やり説得しようとしても、
なかなか状況の改善には難しいと感じています。
保護者の方々の苦しみも最大限理解する努力を続けつつ、
それでも「この貧困を断ち切る希望があるのだ」と思ってもらえるように、
寄り添いながら一歩一歩進めて行くしかないと考えています。
翌日、夜間小学校の先生からシャンティのスタッフへ連絡が入りました。
「ウィンパパが試験を受けに来ました!」
とのこと。
ひとまず、スタッフと共にほっと胸をなで下ろしました。
中原亜紀
リターン
3,000円
夜間学校に通う子どもたちからの手紙
- 支援者
- 49人
- 在庫数
- 制限なし
10,000円
3,000円の引換券に加え、
・1人の子どもに鉛筆1本、ノート1冊を子どもたちにプレゼントできる券
- 支援者
- 30人
- 在庫数
- 制限なし
30,000円
10,000円の引換券に加え、
ロンジー(ミャンマーの伝統的な布)のしおりをプレゼント
- 支援者
- 8人
- 在庫数
- 制限なし
100,000円
30,000円の引換券に加え、
・1教室の子どもたち全員に、学校が終わった後におやつを配れる券
- 支援者
- 1人
- 在庫数
- 制限なし