高齢飼い主さんの急逝後、親族に外に出された「大吾さま」。過酷な外で5年間過ごしていました。

 

2020年10月、3か月の捕獲活動を経て保護された白猫、大吾さま。

飼い主さんが亡くなった後、親族に外へ出され、5年間お外で暮らしていました。

 

その間、疥癬を疑われ薬を飲ませてもらったり、捕獲器に入ったのに何度も抜け出してしまったり…。過酷な日々は、その表情からも伝わってきました。

 

 

 

このまま外で暮らさせるわけには行かないと、保護を決意しました。

 

 

保護後の初期医療でエイズキャリアと判明しましたが、発症はせず、保護当初の6kgから7.9kgへと健康的に成長。大きくて優しい、みんなの人気者です。

 

しかし怖がりな性格から譲渡会では緊張してしまい、新しい家族との出会いにはまだ至っていません。

 

 

大吾さまのように、成猫やエイズキャリアの猫たちは健康でも譲渡が進みにくい現実があります。

譲渡が決まらない間、私たちボランティアは「保護」をし続けておりますので、費用も時間も継続的にかかります。

 

特に高齢者が飼育困難になった結果の保護依頼や、弱った子の受け入れが年々増え、抱え続ける猫たちは減るどころか増えています。

 

 

このような状況からこれから私たちは進めていきたいことが2つあります。

一つは、「エイズキャリア」の知識を正しく広めること。大吾さまのように、ストレスがかからない環境で過ごすことができれば、発症せずに、長く元気に暮らせる子も多いことを知っていただきたいです。

 

 

もう一つは「シニア猫とシニア世代のマッチング」です。

「この子のために元気でいよう」と思える存在は、日々の活力となります。年齢に合った猫を選ぶことで、双方に安心で豊かな暮らしが広がるように、進めていきたいと思っています。

 

プロジェクトもラストスパートに突入してきました。残り2週間とドキドキしていますが、大吾さまのように過酷な外を強いられる猫たちを救っていけるようにも、どうか引き続き、温かい応援をよろしくお願いいたします。