はじめにこのナイトクルージングの企画の話を聞いた時、わたしの学生時代に友達が行ったトークショーで、勝新太郎さんが“座頭市から見た目線”で座頭市の映画を撮りたいと語っていたということを聞いて、身震いしたことを思い出した。

目が見えない座頭市はTVシリーズ『冬の海』の劇中で「市っつあんは夢を見るの?」と少女に聞かれて「ははは、冗談いっちゃいけない、でも…」と自分の見た夢の話を始める。夢の話を聞く少女の目はおっきく見開いてそんな座頭市をモデルに一枚の絵を描いてゆく。

“映画とは夢を描くこと”であるのならば加藤さんが映画を撮るということは、加藤さんの夢をわたしたちが聴き観るということだ。そして佐々木監督と共にわたしたちも目をおっきく見開いて、わたしたちのキャンバスにぜひその夢を描いてみたいと思うのだ。

 

空族 相澤虎之助

1974年埼玉県生まれ。早稲田大学シネマ研究会を経て空族に参加。空族結成以来、『国道20号線』('07)、『サウダーヂ』('11) 『チェンライの娘』('12)『バンコクナイツ』('17)と、富田克也監督作品の共同脚本を務めている。自身監督最新作はライフワークである東南アジア三部作の第2弾、『バビロン2-THE OZAWA-』('12)。

 

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