40代になった衛が "OMOIDE" を始めた理由

衛(まもる)は今年で42歳。5歳の娘と3歳の息子がいる。

「父さん、俺そろそろ帰るよ。また来週来るから」

衛の父親が倒れたのは1ヶ月前。幸い命に別状はなかったが、かつては大きく見えた父の背中がとても小さく見えて、衛は複雑な気持ちになった。

子どもの頃、父親が帰ってくると大喜びでその背中によじ登った。キャッチボールをしたり、海に連れて行ってもらったり。そう言えば一度、衛は川で溺れそうになったことがあった。父親が駆けつけてくれて、そのガッチリとした腕に掴まれた時には本当に安心したのを覚えてている。いたずらをして怒られた時はとても怖かったけど。
 



帰りの夜道を運転しながら衛はふと思った。

「俺もあの頃の親父と同じくらいの歳になるのか、、、」

子どもたちの顔が急に浮かんできた。

「俺があの子たちにしてやれる期間は本当に短いんだな」

万が一に備えて生命保険にも入っている、子どもたちのために少額ながら学資保険もかけている。

「でも、、、」

衛は何か物足りないような気分を感じた。

 

「あっ。そう言えばこの前、面白い広告を見たな」

自分に万が一のことがあった時のために、毎日少しずつメッセージを書き溜めると、それを書いたのと同じ時間をかけて一通ずつ届けてくれるサービス。

「そうだな。悪くないかも」

衛は自分が一番最初に伝えたい言葉を考え始めた。やはり最初に伝えたいのは感謝の気持ち。

「お前たちが生まれて来てくれて、父さんは本当に幸せだったよ」
 

 


子どもたちと過ごして感じたことを毎日書き残そう。仕事のことや、自分が若かった頃の失敗談も。母さんとの馴れ初めの話は、、、普段なら恥ずかしいけど、自分がいなくなった後ならいいかも知れない。

衛は書きたいことが意外に沢山あることに気づいた。

「なんだか、楽しみになってきたな」

父が倒れて以来、自分があまり笑っていなかったことに衛は気づいた。

「来週、見舞いに行った時は、溺れたのを助けてもらった頃の話でもして、ありがとうって言ってみるかな」
 

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子供たちのために、あなたの愛情を積み立てててみませんか?

どうぞ応援を宜しくお願いします!

 

※このお話は、"OMOIDE" を応援してくださるみなさんの「こんな風に使いたい」という声を物語にしたものです。登場人物は実在の人物とは一切関係ありません。

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