ヨコハマおもしろ水族館のアオウミガメについてのご紹介

みなさんこんにちは！！
飼育員の(初)です！

本日は、当館で飼育しているアオウミガメについてのお話をします。

ヨコハマおもしろ水族館では２匹のアオウミガメの赤ちゃんを飼育し、展示しています。

認定NPO法人エバーラスティングネイチャー様のご協力のもと展示を行っており、水族館で飼育しているウミガメたちは、水族館で1年間過ごした後、産まれ故郷である小笠原の海に帰っていきます。

なぜこういったことをしているのかというと、ウミガメたちを増やすために、短期飼育を行っているのです。

ふ化したばかりのウミガメの赤ちゃんには、たくさんの危険が伴います。捕食されてしまうことも、珍しいことではないのです。

1年間飼育をしてから放流することで、捕食される確率を少なくし、生存率を上げて個体数を増やすことを目的として短期飼育をしています。

水族館にやってくるウミガメの赤ちゃんたちは、保護された卵から孵った赤ちゃんで、産まれた時は甲羅の大きさが大体4㎝、1年経つと個体差もありますが15㎝から20㎝くらいの大きさになります。

毎年8月の後半～9月の前半に今年産まれたウミガメの受け取りと、1年間飼育したウミガメの受け渡しを行います。1年間飼育したウミガメたちは、小笠原の海岸から、スタッフの方の手により砂浜に放たれ、自分で砂浜を越えて海に帰っていきます。ウミガメによってスピードには個体差はありますが、みな、砂浜に放たれると教えられてもいないのに故郷の海に向ってヒレを一生懸命動かして進んでいき、広大な海の中へ、波にもまれながら前へ前へと泳いでいくのです。1年間育てたウミガメたちが元気に海に帰っていく姿を見ると、安心と心配と喜びが入り混じったような、一言では形容しがたい気持ちがこみ上げます。

毎年、元気に海に送り出すことを第一に、責任をもって飼育に取り組んでいます。

お客様にも大人気のウミガメですが、海の中では外敵からの危険も多く、生き残れるのは100匹中1、2匹と言われており、また現在は保全活動が行われていますが、混獲やかつては乱獲により、数が少なくなってしまった背景があります。

お客様にも、当館のウミガメたちを通して、ウミガメのことや、保全活動について知っていただき、海を身近に感じて考えるきっかけになれたら、と思っております。