【第10弾】歌舞伎や映画､フィルムがつないだ記憶を遺す。

おはようございます、松竹大谷図書館の武藤です。

 

本日、ニューズレター4月号を発行いたしました。
https://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/pdf/newsletter_no289.pdf

当館ＨＰより、上記ＰＤＦファイルでご覧いただけます。

 

4月号では、
・鎌倉市川喜多映画記念館 企画展『追悼・山内静夫　松竹大船撮影所物語』が開催中です
・ミニ展示「OSK日本歌劇団創立100周年」 関連資料のご紹介
・歌舞伎座筋書に【松竹大谷図書館の名品】第4回が掲載されています
・新着資料案内
・資料提供
・公益財団法人松竹大谷図書館へのご支援のお願い
・松竹大谷図書館 ご来館予約のお願い
・利用案内

 

以上を掲載しております。

 

さて、ニューズレターでも触れておりますが、現在、当館閲覧室にて、所蔵資料ミニ展示「OSK日本歌劇団創立100周年」を4月27日まで開催しています。今回の新着情報では、SKDとの合同公演の資料をご紹介いたします。

 

OSKの前身である松竹楽劇部が、東京松竹楽劇部(後の東京松竹歌劇団(SKD)、平成8[1996]年解散)の誕生に深く関わっていたことはよく知られています。いわばOSKはSKDのお姉さん的存在でした。
きっかけは、昭和3[1928]年8月、東京の浅草松竹座の改築開場の公演です。大阪松竹楽劇部110名が上京し参加したこの公演が好評だったため、東京にも楽劇部を作ることとなり、東京松竹楽劇部が創設されました。以来、SKDとの東西合同公演も、戦後にかけてたびたび行われました。

 

上の写真は、戦前から戦後にかけてのSKD(東京松竹歌劇団)との合同公演のプログラムです。

左下：浅草松竹座 昭和3[1928]年12月／左上：東京劇場 昭和6[1931]年5月,8月／右：国際劇場 昭和24[1949]年11月

 

展示では、浅草松竹座プログラムを展示しています。

 

昭和24[1949]年11月国際劇場での合同公演『秋のおどり』は、同年10月の大阪劇場での合同公演『秋のおどり』と併せた2か月にわたる公演でした。戦後の合同公演としては最大の公演であったという記述が、『OSK日本歌劇団90周年誌 桜咲く国で OSKレビューの90年』(2012年株式会社OSK日本歌劇団発行)にみられます。今回の展示では、昭和24]年10月の大阪劇場『秋のおどり』の舞台のスチール写真を展示しています。また、他に戦前と戦後のスチール写真、それぞれ1枚ずつを展示しています。

 

戦前の資料では、昭和5[1930]年12月東京劇場上演の舞台写真で、東西の松竹楽劇部が総出演した合同公演の『松竹大レヴュウ第二回公演』のうち、『シャラバン』第7景「フランス」を展示しました。

 

そして戦後の珍しいスナップ写真も展示しています。「緑のカーニバル 楽屋スナップ」と裏に記載がある写真です。『緑のカーニバル』は、昭和23[1948]年5月15日国際劇場の公演で、東京松竹歌劇団と合同で行われました。この写真には、OSKのゴールデンコンビとうたわれた秋月恵美子と芦原千津子、戦前よりOSKのスターとして活躍した勝浦千浪、そして同じく娘役のスターだった京マチ子の姿が写っています。京マチ子は、この『緑のカーニバル』の翌年、昭和24[1949]年に大映よりデビューし、日本を代表する映画女優となっていきます。

 

ミニ展示は4月27日までとなっております。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。

 

展示期間：2022年3月17日～4月27日／於 閲覧室 展示場所：松竹大谷図書館　閲覧室
展示は予約無しでご覧いただけます(状況によっては、入室をお待ち頂く場合がございます)
※開館日につきましては、状況の変化にともない変更の可能性があります。随時当館のホームページをご確認下さい。また、お電話でもご案内いたしますのでお問い合わせ下さい。

松竹大谷図書館 ℡　03-5550-1694（平日：10時より17時） 松竹大谷図書館の開館日はカレンダーでご確認下さい。