『蒲田週報』作業報告2

お早うございます。松竹大谷図書館の須貝です。


1月14日の新着情報で紙資料修復工房さんからの『蒲田週報』の解体・補修作業についてのご報告を紹介しましたが、先週第二弾の報告をいただきました!

 

解体が終わって、今回はいよいよドライクリーニング処置です。 ドライクリーニングには、始めに吸引力を調整した【スポットバキューム】を使用します。

 


その後、さらに取りきれない細部の汚損を練消しで除去します。
ドライクリーニングの後は、スポットテストを行います。

 


スポットテストは、ドライクリーニングの後に行う水性脱酸性化処置や、セロテープ除去に備え、インクの耐水性、耐溶剤性を確認する作業です。 脱酸性化処置に使われる水溶液やセロテープ除去に使われる溶剤を、細い筆先で印刷の端につけて、資料をそのままの状態で観察する事ができる【実体顕微鏡】で、印刷インクの反応を観察します。そして、 処置により印刷が剥離したり、溶けたりしないよう入念に計画が立てられます。

 


合本が解体され、1枚ずつのリーフレットの形状にもどり、クリーニングによって文字や写真も美しくよみがえりました!

 

今回の作業では【実体顕微鏡】と【スポットバキューム】という、前回の解体作業とはまた異なる機械が登場しました!この後、作業はいよいよ脱酸性化処置、テープ除去の処置と進んでいくそうですが、どんな処置が行われるのか楽しみです。

 

 

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ところで、この『蒲田週報』でも、デビュー作の『懺悔の刃』を始め、初期の監督作品が数々紹介されている映画監督・小津安二郎の、戦後の代表作『晩春』のフィルムを修復し、次世代に伝えるためのプロジェクトが、現在Readyfor?で、支援者を募集中です。フィルムの経年劣化から作品を救うため、映画のフィルム1コマ1コマをスキャンしてデジタル修復をし、公開当時の画調を蘇らせていきます。膨大な手間と時間をかけた修復作業のためのプロジェクトをお手伝い下さる方、興味を持たれた方はぜひこちらをご覧ください。

https://readyfor.jp/projects/ozu_remastering

 


小津監督のデビュー作『懺悔の刃』が掲載されている『蒲田週報』98号の3頁(左)