【第6弾】歌舞伎や映画、銀幕が伝えた記憶を宝箱で守る。

【第6弾】歌舞伎や映画、銀幕が伝えた記憶を宝箱で守る。

支援総額

2,605,000

目標金額 2,500,000円

支援者
220人
募集終了日
2017年10月25日

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2017年10月06日 18:44

映画台本作品リストのご紹介その3(石原裕次郎さん)

お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

明日から三連休ですが、今日の東京は不安定な天候です。プロジェクトの方は、ここにきてご支援が緩やかになってきて、お天気同様やや曇りがちです。ゴールはまだ先ですので、気を緩めずに、スタッフ一同、これからも頑張っていきますので、なにとぞ応援をよろしくお願いいたします!

 

さて、前回の美空ひばりさんの新着情報に続き、今回も【映画台本】 作品リストより、石原裕次郎さんの作品をご紹介いたします。

 (※番号は台本作品リストの番号です)

 

81 『太陽の季節』(1956)古川卓巳監督

82 『狂った果実』(1956)中平康監督

83 『乳母車』(1956)田坂具隆監督

84 『幕末太陽傳』(1957)川島雄三監督

85 『俺は待ってるぜ』(1957)藏原惟繕監督

86 『清水の暴れん坊 』(1959)松尾昭典監督

87 『銀座の恋の物語』(1962)藏原惟繕監督

88 『夜霧のブルース』(1963)野村孝監督

89 『太平洋ひとりぼっち』(小型台本)(1963)市川崑監督

90 『栄光への挑戦』(1966)舛田利雄監督

91 『黒部の太陽』(1968)熊井啓監督

92 『風林火山 』(1969)稲垣浩監督

93 『栄光への5000キロ』(1969)藏原惟繕監督

94 『富士山頂』(1970)村野鉄太郎監督

95 『甦える大地』(1971)中村登監督

96 『凍河』(1976)斎藤耕一監督

 

9月29日の新着情報でご紹介した鶴田浩二さんと同じく、本年は石原裕次郎さんも没後30年を迎えます。

石原裕次郎さんは1987年の7月17日に52歳で逝去されましたが、その約1ヶ月前に鶴田浩二さんが62歳で亡くなられています。そして美空ひばりさんは石原裕次郎さんと同じ52歳で、お二人が逝去されてから2年後の1989年に亡くなられました。昭和の終わりに相次いだ大スターの死は、世間に衝撃を与えました。

 

上の写真は、リストにある全ての台本です。左上より、81番の『太陽の季節』から、96番の『凍河』まで、16作品が揃っています。

 

石原裕次郎さんの初出演映画は、兄石原慎太郎のセンセーショナルな芥川賞受賞作、『太陽の季節』の映画化であることはよく知られていますね。1956年に公開された、長門裕之と南田洋子が主演のこの映画に、当時慶應大学法学部の学生だった石原裕次郎さんが学生言葉とヨットの指導のため製作に参加した際、元SKD(松竹歌劇団)の大スターでプロデューサーの水の江瀧子の目にとまり、主人公の友人役として出演したと言われています。端役ながらも堂々とした演技とその魅力で注目を集め、続く同年の、石原慎太郎原作・脚本の『狂った果実』で早くも主役として本格的にデビュー、一躍人気が高まります。またこの映画では主題歌も歌っており、歌手としてもデビューを果たします。後に結婚する北原三枝と初めて共演した作品でもあります。

 

『乳母車』(1956年)は、巨匠田坂具隆が監督した文芸大作で、父に愛人がいることを知った娘とその愛人の弟が、父と愛人の関係を清算しようと奮闘する作品です。伸びやかな好青年を演じた石原裕次郎さんは、それまでの「太陽族映画」での演技とはまた異なった魅力をみせました。

 

大学を中退するほど多忙となった石原裕次郎さんは、自身が主役の映画の他に、お正月映画や時代劇など様々な映画にも出演し、たちまち日活を支えるトップスターとなります。『幕末太陽傳』(1957年)は、45歳で夭折した川島雄三監督が初めて取り組んだ時代劇です。フランキー堺をはじめ日活のスターたちが集結したオールスターキャスト映画で、石原裕次郎さんも高杉晋作役で出演しています。2011年には日活創立100周年記念映画としてデジタル修復版で新しく蘇っている名作です。

 

そして、『俺は待ってるぜ』(1957年)が映画、主題歌とともに大ヒット。ムード・アクションの先駆けとなるこの作品と、次作の『嵐を呼ぶ男』で人気は不動のものとなり、「裕次郎ブーム」が到来、『勝利者』ほかの演技により、1957年度ブルーリボン新人賞も受賞しました。石原裕次郎さんの人気はさらに増していき、公開される主演作は連続ヒット、歌手としてもヒット曲を連発しました。

 

1960年代に入ると、それまでのアクション路線とは異なった、メロドラマや文芸物などのジャンルの作品にも多く出演するようになります。前年に大ヒットした牧村旬子とのデュエット曲を同タイトルで映画化した『銀座の恋の物語』(1962年)は、東京オリンピック前の高度経済成長を遂げつつある銀座を舞台に、若者たちの恋と青春を描いた歌謡メロドラマです。

 

1963年1月、石原裕次郎さんは「石原プロモーション」を設立し、代表取締役に就任。自らの手による映画製作に取り組み始めます。石原プロ第1作は、ヨットによる太平洋横断に成功した堀江謙一の手記を、名匠市川崑が映画化した『太平洋ひとりぼっち』(1963年)です。石原裕次郎さんが映画の大半で独り芝居を熱演したこの意欲作は、第18回芸術祭賞・ブルーリボン企画賞を受賞しました。一方で、愛する人間をヤクザに殺され、復讐に燃える男を演じたムード・アクション映画の『夜霧のブルース』(1963年)など、日活作品にも主演し、プロデューサーそしてスター俳優として活躍します。

上の写真の台本は、全て石原プロが製作した映画です。左上から、『太平洋ひとりぼっち』『栄光への挑戦』『黒部の太陽』『栄光への5000キロ』『富士山頂』『甦える大地』です。

 

『栄光への挑戦』(1966)は、実業界で成功した元ボクサーが彼を陥れようとする暴力団に立ち向かい、見事栄光をつかみ取るアクション大作です。 そして熊井啓監督による196分の長編大作『黒部の太陽』(1968年)は三船プロダクションとの共同製作で、三船敏郎と初めて共演しました。最大の難工事といわれた黒部ダム建設工事の苦闘を描いたこの作品は、大ヒットを記録しました。また石原プロだけでなく、他のプロダクションの作品にも出演しており、三船プロ製作の『風林火山』(1969年)では、上杉謙信に扮しています。三船敏郎が主人公・山本勘助、中村錦之助(後の萬屋錦之介)が武田信玄を演じており、大スターが競演したこの作品は当時話題をさらいました。

 

『栄光への5000キロ』(1969年)は、笠原剛三の『栄光への5000キロ 東アフリカ・サファリ・ラリー優勝記録』が原作で、日産自動車とタイアップした作品です。過酷なサファリ・ラリーに挑戦するレーサーを石原裕次郎さんが演じており、本格的なラリーが繰り広げられるシーンが見どころです。『富士山頂』(1970年)は、毎年日本に被害をもたらす台風の観測のため、富士山頂に気象観測のレーダーを設置しようと命を懸けた男たちの姿を描いており、実際に富士山で撮影されています。鹿島臨海工業地帯が題材の『甦える大地』(1971年)は、自然の猛威や住民の抵抗に合いながらも、不毛の土地鹿島の開発実現に向けて奔走する男の勇気と情熱を描いた人間ドラマです。

 

そして、1972年には日本テレビの『太陽にほえろ!』でテレビに初出演し、石原プロ制作の『大都会』の好評もあり、活躍の場をテレビに移していきます。最後の映画出演は1976年の『凍河』で、横浜の精神病院に勤め始めた青年医師と影ある美貌を持つ謎めいた女性患者との愛を描いた作品です。石原裕次郎さんは斎藤耕一監督との20年来の友情に応えて、中村雅俊演じる青年医師の兄役で出演しており、この映画が松竹映画初出演となりました。

 

1987年の7月17日、石原裕次郎さんは闘病の末、52歳で逝去されました。時代を代表するスーパースターの早すぎる死に日本中が悲しみに包まれました。人気は今なお根強く、2009年の二十三回忌には、法要イベントが国立競技場にて行われ、11万6862人ものファンが来場しています。

 

鶴田浩二さん、美空ひばりさん、石原裕次郎さん。戦後の昭和に活躍した大スターの、貴重な台本を守る手作りのカバーに、是非お名前を入れてみませんか?

 

現在作品のご希望を伺っていない方も、プロジェクトが成立いたしましたら、順番にお伺いの連絡をいたしますので、それまでゆっくりお選びくださいませ。

作品リストは、プロジェクト概要「リターンについて」の台本カバーの説明から、または↓こちらからもご覧いただけます。

 

【歌舞伎・新派台本】作品リスト

【映画台本】 作品リスト

【寅さん台本】 作品リスト

リターン

3,000


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活動報告+サンクスメール+HPにお名前掲載

■サンクスメール
■4月末に報告メール
■HPに名前を掲載
※ご了承いただいた方のみ掲載いたします

支援者
39人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年4月

5,000


松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)

松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)

3,000円のリターンに加え、
■松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー(2種類1組セット)
…蔵出し台本『助六由縁江戸桜』平成28年3月歌舞伎座公演&『東京物語』小津安二郎監督作品の表紙の特製デザイン!

支援者
65人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年4月

10,000


オリジナル文庫本カバー+台本カバーに名入れ

オリジナル文庫本カバー+台本カバーに名入れ

5,000円のリターンに加え、
■台本カバーに支援者のお名前をお入れします
※作品リストより、ご希望の作品の「台本番号」と「タイトル」を応援コメントにお書き下さい
※作品リストはプロジェクト本文「リターンについて」の台本カバーの説明部分にリンクがあります)
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします

支援者
89人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年4月

30,000


オリジナル文庫本カバー(4種)+台本カバーに名入れ

オリジナル文庫本カバー(4種)+台本カバーに名入れ

10,000円のリターンに加え、
■組上燈籠絵「め組のけんか」の文庫本カバー
■浄瑠璃正本「新うすゆき物語」の文庫本カバー

支援者
16人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2018年4月

50,000


図書館見学会+オリジナル文庫本カバー(4種)+台本カバーに名入れ

図書館見学会+オリジナル文庫本カバー(4種)+台本カバーに名入れ

30,000円のリターンに加え、
■図書館見学会にご招待
【2017年11月30日(木)開催 午前(15人)/午後(15人)】
「午前」「午後」のご希望を応援コメントにお書き下さい
※今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いいたします
※11月30日に見学会に参加出来ない方には予約制で、松竹大谷図書館の書庫を1時間ご案内するガイドツアーへの招待券をお送りします。有効期限:平成29年12月~平成30年7月の平日(開館日及び整理休館中)

支援者
13人
在庫数
16
発送完了予定月
2018年4月

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