プロジェクト概要

これまでの皆様のご支援に心からの感謝を胸に。【第6弾】では、約4,000冊もの映画スクラップを守りたい。

 

こんにちは。松竹大谷図書館の事務局を担当する武藤祥子です。当館が実行する、今回で第6弾となるプロジェクトは、演劇・映画専門の松竹大谷図書館の運営費用と、約4,000冊もの映画製作当時の記事が貼り込まれた【映画スクラップ】を守るための保存容器を作るプロジェクトです。

 

クラウドファンディングを始める以前、収益事業からの収入が乏しく財政が厳しかった当館は、毎年のように運営費が不足、資金面を大きな課題とされていました。そこで平成24年から昨年まで5回に亘り、運営費の不足を補うためクラウドファンディングに挑戦してきました。以来、沢山の方々からのご支援のおかげで、当館は黒字決算が続き、累計のご支援は1,500万円を超えました。

 

第5弾のプロジェクトで、支援者のお名前を入れた台本カバー

 

そして、この皆様からのご支援のおかげで運営費を補うだけでなく、これまで雑誌『蒲田週報』の修復デジタル化、「芝居番付」約5千枚のデジタルアーカイブ化、「GHQ検閲歌舞伎台本」の修復デジタルアーカイブ化、そして昨年の「組上燈籠絵」のデジタル化と復刻版の制作に取り組む事ができました。

 

◆ これまでのプロジェクトで行った補修やデジタル化などの事業

 

【第2弾】解体・修復された雑誌『蒲田週報』(左)【第3弾】「芝居番付」のデジタル化作業(右)
【第4弾】GHQ検閲台本検索閲覧システム公開 (左)【第5弾】組上燈籠絵デジタル化・復刻版発行(右)

 

また、クラウドファンディングを続けてきた事で、当館の存在が広く知られるようになり、放送局や出版社からの所蔵資料の使用要請が増え、少しずつ自力で収益を上げる事もできるようになりました。また、演劇・映画に関する豊富な資料を所蔵している事も知られるようになり、図書館の利用者も増えました。

 

これもひとえに、当館を応援し温かなご支援を続けて下さった多くの皆様のおかげです。これからも皆様からのご支援を力に、松竹大谷図書館は業務を健全に継続し、貴重な所蔵資料の保存やデジタル化を推進していきたいと考えています。

 

 

46万点以上の資料を収める移動書架が引き続きピンチ!資金繰りが難しく5ヶ年計画で修理を進めています。

 

松竹大谷図書館には46万点を超える演劇・映画の資料があります。演劇では、松竹株式会社が製作した歌舞伎や新派、松竹新喜劇などの舞台。国立劇場で過去に上演された作品の台本・プログラム。また映画では、小津安二郎監督や木下惠介監督の作品、山田洋次監督の『男はつらいよ』シリーズなど松竹を代表する作品のほか、今年没後30年を迎える鶴田浩二さんや石原裕次郎さん、そして生誕80年を迎える美空ひばりさんなど、往年の大スターが出演した数々の日本映画の台本など、各社の資料が保存されており、どなたでも実際に手に取って読むことができます。

 

46万点を超える演劇・映画の資料

 

当館は閉架式というシステムの図書館で、利用者の方は直接書架にお入りいただけませんが、閲覧のご希望があると、スタッフが書庫に走り、電動書架を動かしながら、各所に配架されている資料を出庫しています。そのため、日に何度も電動書架を移動させる事となります。

 

これまで15年使用している電動書架ですが、経年劣化によりセンサーが故障し、警告音が鳴って止まる現象が発生するようになってしまったため、昨年【第5弾】では修理費用を皆様にご支援いただきました。お蔭様で、全センサーを交換しスムーズな動きを取り戻すことができました。

 

昨年の書架修理の様子、全センサーを交換完了

 

ところが、この時の修理の折の点検で、実は電動書架の頭脳部分である電子部品の劣化も進んでいる事が判明しました。しかも現在書架に搭載されている基板は、部品のメンテナンス期間が終了しており業者に在庫が無いため、なるべく早く交換した方がよいと勧められました。

 

しかし、基板の交換には、1ブロックごとに約100万円、5ブロックある当館の電動書架を修理するのに、全部で約500万円も掛かるという事で、ようやくセンサーが直ったところで、さらに予想外の費用が必要となり、非常に困った事態となってしまいました。結局、一度に全ブロックの修理はできないので、1年に1ブロックずつ、5年で全5ブロックの修理を完成させる計画で、この夏まず一番使用頻度の高い書庫から基板の交換を進める事にしました。

 

今回交換してもらう新品のメインの基板(左)手前の板を外したため中が見えている状態の書架(右)

 

電動書架の場合、台車ごと交換するとなると莫大な出費となりますが、基板だけを交換すると、エラーが減少する事で台車の負担を減らして、台車の寿命を延ばす事が出来ます。

 

しかし、現状では、その交換費用分を負担するのも難しいため、収入が足りなければせっかく黒字になってきた財政が再び赤字になる可能性もあります。そこで、今回基板を交換する1ブロック分の修理をお手伝いいただけないでしょうか。再び皆様のお力添えをいただければ、順調に電動書架のメンテナンスを進める事ができます。ぜひ皆様のご支援をお願いします。

 

 

映画製作当時の記事が貼り込まれた【映画スクラップ】保存プロジェクト

 

そして、今回書架の修理費と共に皆様にお願いしたいのは、当館が所蔵する【映画スクラップ】を保護するための資金です。【映画スクラップ】とは、松竹大谷図書館が所蔵する約4,000冊の映画作品のスクラップ帳の事です。これは、松竹の映画作品について、公開当時の新聞や雑誌などに掲載された紹介記事を、松竹の映画宣伝部が作品ごとにスクラップ帳に貼り込んだもので、松竹大谷図書館にしかない貴重な資料です。

 

昭和20~30年代のスクラップには、紹介記事以外にも、撮影現場でスチールカメラマンが撮影したスチール写真や、撮影時のスナップ写真のポジ等が貼り込まれたものもあり、撮影当時の様子やロケ風景を伺うことが出来ます。

 

『二十四の瞳』(1954年、木下惠介監督作品)のスクラップ 小豆島での撮影中のスナップが貼り込まれている

 

『麥秋』(1951年、小津安二郎監督作品)のスクラップ。見開きいっぱいに広告記事が重ねて貼り込まれている。紙が貴重であった時代、数多く掲載された記事をなるべく省スペースに貼り込んだ当時の担当者の苦労がしのばれる

 

また、スクラップに貼り込まれた宣伝材料は、その映画の製作秘話や出演俳優たちの当時の様子を今に伝え、撮影の取材記事はロケ地の情報を私たちに教えてくれます。こうした貴重な資料も当館では、閲覧室で手に取って閲覧する事ができます。

 

『麥秋』(1951年、小津安二郎監督作品)のスクラップに貼り込まれた「OFUNA TIMES(大船タイムス)」。関係者に宣伝材料として配布された、折々の撮影報告などが掲載されている資料

 

『忠臣蔵 花の巻 雪の巻』(1954年、大曾根辰夫監督作品)初代松本白鸚が大石内蔵助を演じた忠臣蔵物の大作。取材記事からは真夏に雪中の討入のシーンを撮影した際の苦労などが伺われる

 

『絵島生島』(1955年、大庭秀雄監督作品)は11世市川團十郎や2世尾上松緑など多くの歌舞伎俳優が出演した作品。天然色(カラー)映画のため、日焼けに気を遣う俳優の談話の記事などが掲載されている

 

 

世界にここだけしかない資料が刻々と失われつつあります

 

しかし、特に昭和20年代のスクラップは、戦後間もなく作られたこともあってもともと紙質が悪く、さらに経年劣化のため、表紙から内部まで傷みが進んでおり、利用するたびに、ボロボロと茶色い紙片が落ちてきます。

 

全国紙から地方紙、スポーツ紙から業界紙まで、その映画作品が取り上げられた記事を網羅的に貼り込んだスクラップブックは、世界にここだけしかない貴重な資料ですが、それが徐々に失われつつあります。そこで、【映画スクラップ】の保存プロジェクトにご協力いただけないでしょうか。

 

『東京キッド』(1950年、斎藤寅次郎監督作品)のスクラップ。表紙の縁の劣化と自重による歪みが目立つ

 

戦前から昭和27(1952)年までに製作された作品のスクラップ233冊は、特に傷みが激しいため、1冊ずつサイズを測って作られる「タトウ式保存箱」というオーダーメイドのアーカイバル容器に入れ、これ以上破損が進まないようにしたいと考えています。

 

アーカイバル容器とは、資料をできるかぎり良い状態で維持し、長期間保存し、そして活用していくための専用の「いれもの」です。しっかりとした厚みのあるアーカイバル容器に入れる事で、書架に立てても自重で破損が進む事を防ぎ、埃や、温度・湿度の変化、光や大気中の酸性ガスといった様々な劣化要因から資料を保護し劣化の進行を抑えることができます。

 

アーカイバル容器の制作にはスペシャリストの力が必要です。今回は株式会社資料保存器材さんに、アーカイバル容器の制作をお願いします。

 

タトウ式保存箱。1冊ずつサイズを測り、オーダーメイドで制作(写真は見本と他館の実施例)

 

また、昭和28(1953)年から昭和41(1966)年にかけて製作された作品のスクラップ1,596冊は、書架1段につき1個ずつ、こちらもやはりオーダーメイドのアーカイバル容器「組み立て式棚はめ込み箱」を仕組み、各箱の中に約30冊ずつスクラップを保管したいと考えています。

 

1段分のスクラップをまとめて保管箱に入れる事で、書庫のスペースを考慮しながら、スクラップブックを保護することが出来ます。箱の中には、空気中の有害ガスや資料などから揮発した有機化合物を吸収するシートを入れる事で、資料にダメージを与える要因を取り除き、やはり資料の劣化を遅らせる事が出来ます。

 

組み立て式棚はめ込み箱。こちらも棚や資料のサイズに合わせてオーダーメイドで制作(写真は見本)

 

今回、このアーカイバル容器の制作費用をご支援していただくことで、世界で当館にしかない貴重な資料の保存をお手伝いしていただけないでしょうか?今後もスクラップブックを使い続けられるように、ぜひ応援をお願いします。

 

 

目標金額の内訳

 

今回皆様にご支援いただく250万円は、平成29年度の図書館運営費の一部と【映画スクラップ】のアーカイバル容器の制作費用に充てさせていただきます。

 

【映画スクラップのアーカイバル容器制作費用】90万円を予定

・タトウ式保存箱    233個

・組み立て式棚はめ込み箱   48個

 ※それぞれ、GasQ(汚染ガス吸着シート)付き  

 

【平成29年度運営費】160万円を予定

・電動書架1ブロック分修理費:100万円

  電動書架の台車の寿命を延ばすため、基板を新しいものに交換する費用です。

・図書費として:25万円

  主に定期購読雑誌・新聞等の購入に充てます。

・雑費 :35万円 

  クラウドファンディングの利用手数料です。

 

リターンについて

 

◆ 松竹大谷図書館オリジナル文庫本カバー2種類1組セット

 

※デザインは全て同じです

 

■ 「歌舞伎台本」文庫本カバー

当館所蔵「歌舞伎台本」(『助六由縁江戸桜』平成29年3月歌舞伎座公演)の表紙デザインの文庫本サイズの特製ブックカバーをお送りします。

 

■ 「映画台本」文庫本カバー

当館所蔵映画台本(『東京物語』1953年、小津安二郎監督作品)の表紙デザインの文庫本サイズの特製ブックカバーをお送りします。

 

 

◆ 映画や歌舞伎の台本を保護するカバーに支援者として皆様のお名前を記載

 

 

当館では映画と演劇合わせて年間1,500冊以上の台本が整理されます。保存方法にも独自の工夫を凝らしています。図書のようにしっかりした作りではない台本などは書架に立てにくいので、板目紙でカバーを作って長期保存に耐えられるように補強を施しています。

 

後世まで残したい日本の文化の命ともいえる映画や歌舞伎の上演台本を保護するカバーに、支援者として皆様のお名前を刻み、ここ松竹大谷図書館でずっと大切に保存させていただきます。下記リンク先の作品リストから一つ、お好きな作品の台本カバーにお名前を記載いたします。

 

※ 一つの作品に対してお名前の記載を希望される方が多い場合は、並べて記載します。また、カバーに入りきらないほど多数のご希望があった場合は、皆様のお名前をリストにして台本と共にカバーに入れて保存します

※台本が今すぐ決まらない方は、プロジェクト達成後にもご希望をお伺いします。

※台本カバー自体は非公開です。お名入れをした方のみ、その台本カバーを特別にご覧いただけます。

 

台本カバー作成の様子

 

【歌舞伎・新派台本】作品リストは【こちら】からご覧ください。

 昨年11月より今年10月までの興行の上演台本を中心とした歌舞伎及び新派台本のカバー

 

【映画台本】 作品リストは【こちら】からご覧ください。

鶴田浩二出演作、美空ひばり出演作、石原裕次郎出演作の台本、キネマ旬報ベストテン受賞作品よりセレクトした映画台本のカバー

 

【寅さん台本】 作品リストは【こちら】からご覧ください。

恒例、映画『男はつらいよ』シリーズ全48作のうちお好きな作品の台本カバー。根強い人気です!

 

 

◆ 当館所蔵 浄瑠璃正本「新うすゆき物語」、組上燈籠絵「め組のけんか」のオリジナル文庫本カバー

 

当館所蔵 浄瑠璃正本「新うすゆき物語」(左)と組上燈籠絵「め組のけんか」(右)の表紙をデザインに使用した文庫本カバー

 

文庫本カバー「め組のけんか」の拡大(部分) 相撲取と鳶の喧嘩の場面

 

 

◆ 当館の見学会に御招待

 

11月30日(木)午前の部10:00~/午後の部14:00~の2回を予定(1回15名程)午前の部、もしくは午後の部のいずれかご希望の回をお選び下さい。(先着順)

 

1.松竹大谷図書館ってこんな図書館(説明会)

  公立図書館とは違う、専門図書館ならではの特徴を、利用の方法などを交えてスタッフよりご説明いたします。

2.非公開の博物資料の見学

  非公開の博物資料を特別に展示して間近でご覧いただきます。

3.非公開の書庫(電動書架)の見学

  職員以外立ち入ることのできない書庫の電動書架を開いて資料が本棚にずらりと並ぶ様子を特別にご案内いたします。劇場別年代順に整理された演劇プログラムや、製作年代順に配架された映画シナリオなど、専門図書館ならではの資料を細かくご紹介いたします。

 

(去年の見学会の様子はこちら

 

◆11月30日(木)の見学会に参加できない方には

予約制で、松竹大谷図書館の書庫を、1時間ご案内するガイドツアーへの参加券をお送りします。有効期限:平成29年12月~平成30年7月の平日(開館日及び整理休館中) 事前にお電話でのご予約をお願いいたします。

※日時のご希望に添えない場合もございますので、予め何日か候補日をご設定下さい。

 

運営

 

公益財団法人松竹大谷図書館

〒104-0045 東京都中央区築地 1-13-1 銀座松竹スクエア3階

Tel:03-5550-1694

HP:http://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/

FB:https://www.facebook.com/Shochikuotanitoshokan/

 

 

松竹大谷図書館の閲覧室

 

※支援者様へ

当財団は公益財団ですが、この支援に関しては購入型のクラウドファンディングを利用しているため、寄附者への税制の優遇措置は受けられません。


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