殺処分されてしまう引退馬に生きる道を。肥育場の馬たちを救い出したい

先日、肥育場に出向いて社長と最終的な打ち合わせをしてきました。
14頭もの馬を保護できることになり「今は馬を助けようとする人がそんなにいるのですね」と社長も非常に驚いていました。

社長と夕飯をご一緒させていただきながら
「私が今後馬を助けるためにどのようにしていきたいか」
「支援者様からのたくさんのコメントの中で、それぞれの想いを持って馬と向き合っていること」
「継続的に馬を保護していくためにRetouch(リタッチ)を立ち上げたこと」
など色々とお話させていただきました。
社長は「心で動く人」なので、私だけでなく支援者様の想いも汲んでくださり、当初予定していた馬の値段も引き下げてくださいました。
どう考えても社長にほとんど利益は残りませんが
「良い取り組みなので今後も長く続けてほしいから」
との理由で協力してくださいました。
「処分される馬を救いたい」という想いを公言するだけで、競馬関係者だけでなく、保護する側の人からも様々な批判を受ける世界の中で、このような方の存在は非常に珍しいことです。
社長の懐の深さには会うたびに驚かされ、本当にありがたいです。

※浮いた馬代金はRetouchで積み立てにし、次の馬の保護費用に充てます。
金額の詳細は改めて公表させていただきます。

翌日、肥育場に向かいました。
馬がまた少なくなっており、10頭もいませんでした・・。
社長にお聞きすると、コロナでの巣籠需要で相変わらず馬肉の注文が多いとのことでした。
しかし、最近まとめて連れ出されただけで、競馬場などからの引き取り依頼は多いため、入れ替わりが激しいようです。
やはり競馬界では厩舎に入れないため「新しい馬を買ったら走らない馬と入れ替え」という行為が続いていることを実感しました・・。

馬の選別は社長に一任しているので、その中から選んでもらうことになり、近いうちに馬運車の手配もすることになりました。
全部の馬を救いたい気持ちはありますが、支援者様から預かった大切なお金なので、しっかりと計画性を持って行動をしなくてはいけません。
怪我をしていたり、気性が悪くて噛みついてきたり、蹴り癖があったりする馬は、引き取り先を見つけるのが非常に難しくなります。
そうなった場合に引き取っても管理しきれないということになってしまっては本末転倒になってしまいます。
その旨を考慮してくださった上で社長に選んでいただくことになりました。
どの子達が来るのかわかりませんが、引き取りに行く時に会えることを楽しみにしたいと思います。
近いうちに馬運車の日程も決まると思いますので、また進展がありましたらご報告させていただきます。

Retouchの立ち上げが決まってから様々な準備などで追われており、気が付けば夏真っ盛りになりました。
熱中症も騒がれるようになってきましたので、皆様も体調にはくれぐれもお気を付けください。