
支援総額
目標金額 1,000,000円
- 支援者
- 187人
- 募集終了日
- 2018年1月31日
被爆者の証言を力に、若者ならではの核なき世界へのアプローチ
「私にできることなんて本当にあるんだろうか」…ピースボートの船で一週間だけ時間をともにした時に坂口理香さんが悩んでいたのを今でも思い出します。核兵器のない世界という目標は大きすぎて、被爆者の証言はとてもリアルなのにその二つをどうつなげばいいのかわからない。勇気をもって「核兵器のない世界を」と言ってみれば、「何も分かっていないのに核のない世界なんて言うな」と心ないコメントを浴びせられることもある。でもそこで諦めず、わからないことがあるならみんなで学びながら、被爆者の証言をやっぱりきちんと核兵器のない世界のための具体的な手立てにつなげていきたい、と動いた若者がいるから、今この世界には被爆者だけでなく被爆者とともに活動をする若者がたくさんいます。2017年のノーベル平和賞を受賞したICANのメンバーもそうです。坂口理香さんにとってはどこに前にすすむヒントがあったのか、ぜひ読んでみてください。そして坂口さんが言うように、聞き手が被爆証言を「自分事」にできるような工夫の凝らした証言会を全国各地で開催できるよう、ぜひ残り2週間、最後まで応援をお願いします。
(畠山澄子)
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正直、世界の国々から核兵器を廃絶するなんて大それたことに、自分なんかができることなんてないのでは?
今からちょうど6年ほど前、おりづるプロジェクトのサポートスタッフとしてピースボートの船に乗っている時、私は何度もこの問いを繰り返したくさん悩みました。
だけど今なら、市民こそがその道筋を創っていけると胸を張って言えます。
遠い昔の原爆の話を「あの人」の人生の話にすること。自分にはどうしようもできない大きな世界の問題を自分の力の影響を感じる問題にすること。つまり、被爆証言を「自分ごと」にする。これが核をなくすためのキーワードであり、そのためには今まで核兵器廃絶に関わってこなかった人たちの力こそが求められていると思うのです。
私は当時大学で、国際関係、特に市民社会について学んでいました。西洋の国々に比べて、日本社会が市民参加という点で非常に遅れていると感じた私のテーマは「市民のエンパワメント」。一人一人の市民が責任を持って行動できる社会を目指したいと勉強していました。
そんなとき、縁あって第5回おりづるプロジェクト(2012年1月から5月)のサポートスタッフとして、10名の被爆者の方々と共に地球一周をすることになりました。私の役割は、被爆者の皆さんと一緒に、船内で被爆者の方々の声を届けること、そして核問題について知ってもらうことでした。やる気と希望を胸に出航しました。
しかし、これにとっても苦労しました。笑
ピースボートに乗る人の目的や関心は様々です。3か月もあればたくさんの人々の関心をきっと核に向けられると思っていたのですが…。「被爆証言を聞こう」「核兵器廃絶を考えよう」と真っ向からアプローチしたところで、なかなか関心を持ってもらうことができませんでした。
被爆者の証言を聞くことは、聞く側にとっても体力と精神力が必要とされます。日々の生活の中で軽い気持ちで聞けるものではないから、どうしても目を背けてしまう。
被爆者の方々や「おりづるパートナー」たち[※「おりづるプロジェクト」に関心を持ち、プロジェクトを手伝ってくれる一般の船旅参加者]と、どうやったら被爆者の方々の思いや体験が伝わるのか、そして核問題に関心を持ってもらえるのか、たくさん議論を重ねました。
そして、考えたのが、核兵器を聞く人にとっての「自分ごと」にすることでした。そのために大きく2つのことを課題と考え、取り組みました。
まず最初に、刺激の多い現代社会に生きる私たちにとって、そもそも人の話を長時間聞くとことが難しいということと向き合いました。映像や写真、音楽、劇、イベントなどをきっかけに核に関心を持ってもらうよう工夫を凝らしました。また、寝食をともにできる船ならではの環境をいかして、とにかく被爆者の方々と時間を過ごしてもらう企画をたくさん作りました。
もう一つは、被爆証言を「核のない未来」にしっかりと繋げるために、現在私たちが抱えている核の問題について学ぶことでした。「核兵器をなくしたい」と言ってはみたものの、大学生であった私自身も知識不足で、「現実が分かっていない」とか、「理想論に過ぎない」と言われることもありました。
そこで、そんな人たちとも議論しながら一緒に学べるよう、おりづるパ―トナーと共に試行錯誤しました。世界の核問題について学ぶ「おりづるゼミ」と称した勉強会や、核に関心のない若者も一緒に原発への思いを語る深夜企画、世界から見た原爆投下について色んな国の人に語ってもらうなど、被爆者の方々の話を聞いた若者が動いたからこそ実現した企画もたくさん生まれました。
一言に「被爆者の方々の思いを伝える」といっても、本当に様々なアプローチがあり、結果的にたくさんの人がおりづるプロジェクトに関わってくれたことに私自身たくさんの気づきを得ました。
先日ノーベル平和賞を受賞したICANのように、被爆者の証言を力に、でも若者だからこそできる「核のない世界」へのアプローチがこれからの時代求められているのではないでしょうか。
現在私は学生たちと日々関わる仕事をしています。今の学生たちはなかなかに現実思考です。しかし、柔軟なアイディアと豊かな感受性には驚かされることも多々あります。彼らの中では今、ICANのノーベル平和賞の受賞をうけて、核問題への関心が少しだけ高まっています。
「彼らなら被爆証言をどんな風に受け継ぐだろう」と、このプロジェクトを機に何か一緒に出来ることがないか私も想像する日々です。この小さなワクワクをいつか行動に移し、学生含め、たくさんの人々が核について議論をする場が出来たらいいなと思います。
被爆者の平均年齢は81歳になっています。この証言プロジェクトは「今」やらなければ、二度とできなくなってしまうでしょう。
このプロジェクトの中では、証言を聞くだけでなく、その被爆証言を「自分ごと」にするよう聞き手である私たちが工夫していくことが大切になってくると思います。
そうすれば、方法はどうであれ、自分の場所でその人らしく、被爆者の方々が命を削って伝えてくれた被爆証言は生きていくと思うのです。
もちろん、被爆証言を聞くだけでは核廃絶は出来ません。だけど、自分の目の前にいる人の人生を永遠に変えてしまった核兵器は駄目だという強い思いこそが全ての原点であり、日本にいる私たちにしか伝えられないことです。
これまでにも多くの被爆者の方々が辛い証言を行ってきてくださったおかげで、日本全体では「原爆は恐ろしい」という認識があるでしょう。しかし、現状では、多くの人にとって証言と現在の核問題とは切り離されて考えられていると言わざるを得ません。
被爆証言を原点に、そのギャップを埋めるような証言会が、これまでに多様な世代と被爆証言を繋げる活動を行ってきたピースボートだからこそ出来るはずです。これまでに国内各地で証言を重ねてきた各被爆者団体とも協力しながら、そのような証言会をつくっていけたらいいなと思います。
色んな世代が一緒に被爆者の声を繋げていくこのプロジェクト。
ぜひ、核兵器をあなたの「自分ごと」にする一歩をご支援ください!
(坂口理香)
リターン
1,000円

被爆証言を全国に届けたい。この思いに共感してくださった方へ
・感謝の気持ちを込めて、サンクスメールを送らせていただきます。
- 申込数
- 13
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2018年3月
3,000円

被爆証言を全国に届けたい。この思いに共感してくださった方へ
サンクスレターを送らせていただきます。
- 申込数
- 63
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2018年3月
1,000円

被爆証言を全国に届けたい。この思いに共感してくださった方へ
・感謝の気持ちを込めて、サンクスメールを送らせていただきます。
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- 13
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- 2018年3月
3,000円

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