支援総額
目標金額 1,000,000円
- 支援者
- 152人
- 募集終了日
- 2015年9月18日
「3人殺したことがあります」 元日本兵の衝撃的な証言
フィリピンの残留日本人2世を取材しながら、機会があったらフィリピンへ駐留していた元日本軍の兵士にもお会いして、当時はどのような様子だったのかをお聞きしたいと思っていました。もっとリアルな話を聞けるのではないかと。
すぐにその機会はやってきました。紹介してくれる方があったのです。元兵士の方も高齢なのですぐに静岡の山間部にあるご自宅までうかがいました。残留日本人は戦争によって被害を被った側。いっぽうで元日本軍兵士というのは戦争の当事者です。だから戦争を理解するためには両方の話を聞く必要があると思っていました。
衝撃的でした。その方、Kさんは食事も取らずに7時間ぶっ続けで話をしてくださいました。きっと誰かに聞いてもらいたいという気持ちを抱えていたのだと思います。話の中でKさんはさらりと、「3人を殺しましたよ」と告白されたのです。それも銃剣(鉄砲の先に取り付けた槍)で突いたというのです。
Kさんの告白が一段落したあと、私は思わず「躊躇しなかったんですか?」と非難めいた言葉を返してしまいました。Kさんはちょっとムキになって反論しました。
「船尾さん、あなたは戦争のこと、何も分かっていないですね」と。そして続けました。「わたしら兵隊は、上官の命令は絶対だと叩き込まれるんです。上官の命令は天皇陛下の命令だと思え」とね。「最初から、逆らったり服従しないなんてことは存在しないのです」「それが戦地へ送られるということの意味なのです」
私には二の句がつけられませんでした。そしてこのとき初めて、戦争というものの本質がわかったような気がしました。いま国会で安保法案の採決をめぐって紛糾していますが、こういうことを理解している政治家や国民はどれほどいるのでしょうか。
残留日本人を取材して強く思ったのは、「戦争なんて二度と絶対に起こしてはならない」ということ。Kさんもそのことを繰り返して話していました。Kさんには罪はないと思いますが、やはり自分の手で人を殺めてしまったという事実は残ります。Kさんはだからこそ、私の取材に応じてくださったのであり、戦争の真実を記録してほしいと願ったのでしょう。
いま、そういう人たちの重い想いをしっかりと受け止めながら、写真集に挿入する文章を書いています。
*(写真説明)Kさんの右手の指先は機銃操作の際に謝って吹き飛んでしまいました。手に持っているスプーンには「US」という刻印が押されています。これは戦後、収容所にいたときに支給されていた食器。日本へはこれだけを戦争の記念として持ち帰ったそうです。
リターン
3,000円
・サンクスメール
・ポストカード
- 支援者
- 36人
- 在庫数
- 制限なし
10,000円
3,000円の引換券の内容に加え
・HPにお名前記載
・写真集「フィリピン残留日本人」 1部
(サイン入り)
- 支援者
- 109人
- 在庫数
- 制限なし
30,000円
3,000円の引換券の内容に加え
・HPにお名前記載
・写真集「フィリピン残留日本人」 1部
(サイン入り)
・キャビネサイズプリントの額装 1点
(マットと額縁、サイン付き)
(写真は選ぶことができません)
- 支援者
- 7人
- 在庫数
- 制限なし
100,000円
3,000円の引換券の内容に加え
・HPにお名前記載
・写真集「フィリピン残留日本人」 1部
(サイン入り)
・四切サイズプリント額装 1点
(マットと額縁、サイン付き)
(写真集の中からお好きなものを選んでください)
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし