二つの台風と豪雨。壊れたままのビニールハウスを再建したい。

 

●ご挨拶

 

初めまして。茨城県行方市で農家をやっています、沼里久男と申します。

会社員として39歳まで勤めた後、祖父から続く実家の農家を継いで15年になります。これまでビニールハウスでみず菜やハーブ類、小松菜、そして毎年マルシェイベントで好評をいただいている白いとうもろこし「ピュアホワイト」などを栽培してきました。また、アイスプラントなど、日本ではまだ馴染みのない野菜も育てています。

 

 

●いつも好評をいただいていた白いとうもろこし「ピュアホワイト」

このままでは、来年の分をつくることができません。

 

今年、台風15号、19号、10月25日の集中豪雨と三度の災害に遭いました。

 

台風15号ではビニールハウス40棟のうち4棟が全壊・修理不能となりました。そのほかの18棟もビニールが破れて剥がれ落ちて、雨風が吹き込んでこれまで大切に育ててきた中の作物がダメになってしまいました。ピュアホワイトを育てるためのビニールハウスも足りません。

 

 

そしてその後修復が完全に終わらないまま19号、集中豪雨が続き、残っていた苗の葉がちぎれて無くなったり、種が流されたりと、被害が拡大してしまいました。

 

立て続けの災害のため収入が激減し、ビニールハウスの資材をこれ以上買うことが難しく、修復できないままになっています。このままでは生活のために十分な野菜の生産ができず、また来年皆様にピュアホワイトや野菜をお届けすることができません。

 

折れ曲がって天に伸びたパイプやズタズタに引き裂かれたビニール、野ざらしで横倒しになった苗。それが現実であるとすぐには受け入れられないほどの被害が目の前に広がっていました。

しばらくは先のことも考えられませんでした。そして一度では終わらず繰り返す災害に、心が折れそうにもなりました。

 

生活を立て直すためにここからなんとか再起したい、そして来年も楽しみにしてくださっている方へピュアホワイトや新鮮な野菜をお届けしたいという思いで、今回クラウドファンディングの挑戦を決めました。

 

どうか、皆様のお力をお貸しいただけないでしょうか。

 

 

 

普段育てた野菜は業者さんとの取引になりますので、なかなか直接消費者の方とお話しすることはありません。そのため、たまに地域や東京でのマルシェイベントに出店し、お客様とお話しできるのはとても貴重な機会です。お客様から率直な感想をお聞きできたり、つくった野菜を喜んでいただけるのがとても嬉しく、いつも参加するのを楽しみにしていました。

 

特に、5月〜6月ごろにお届けしている白いとうもろこし「ピュアホワイト」は、毎年たくさんの方が楽しみにしてくださっているおすすめの野菜です。

 

 

ピュアホワイトはその名の通り真っ白な実が特徴で、フルーティな甘みがあります。糖度は高いもので18度にもなり、生でかじっても美味しく、みずみずしいジュースのように甘みが口いっぱいに広がります。そのまま食べるのも、ピュアホワイトと水だけのスムージーにして飲むのもおすすめです。

 

毎年心待ちにしていただけているのが嬉しくて、これまで丹精込めて作り続けてきました。

 

 

 

 

15号が過ぎ去った後、目の前に広がる惨状にしばらく呆然としてしまいました。

 

 

明け方からのすごい風の音、停電、そしてハウスに着くまでに目にした折れた太い木や倒れた電柱などからある程度の覚悟はしていましたが、夢ではないのかと思うほどの荒れ様に、目の前の景色を受け入れるのに時間がかかり、「この先どうしようか」ということまで頭が働かないほどショックを受けました。

 

溜まった雨の重みでパイプが折れ曲って倒れ、ビニールはズタズタに破れて剥がれ落ち、中の畑は水浸しになっていました。ここまで大切に育ててきた野菜が、まるで荒らされたかのようにぐしゃぐしゃでした。その他にも、種をまいてまもない水菜が雨で流されたり、葉の部分がちぎれて無くなっていたりと、酷い有様でした。

 

 

やっとその片付けを終えたところに19号が続き、かろうじて残っていた野菜の苗も激しい風雨に晒され、生育が順調ではありません。

 

そして、収穫する野菜もないままやっと届いたビニールを８棟ほど張り終えた頃に10月25日の集中豪雨があり、種を播いて間もなかった畑が浸水しました。大量の雨でなかなか水が引かず1週間は作業ができませんでした。　

 

 

無事だったハウスでは今少量ながら野菜を栽培していますが、作業の遅れや管理が行き届かなった事で虫の被害や病気などが発生してしまっています。

 

例年だと10月には1日で4kg入りのケースが1日100ケースほどが毎日生産できるのですが、今年は毎日収穫することはできておらず、収穫できた日でも多くても30～40ケース位しかできません。収入が減ってしまい、これまでの生産にかけてきた費用も回収できていません。この状態からビニールハウスの修復費用を捻出するのも難しく、かといってこのままでは十分な量の野菜も育てられないという状況です。

 

 

 

なんとかこの状況から抜け出したい、そして来年も少しでもピュアホワイトや野菜を楽しみにしてくださっている方へお届けしたい。そんな思いからこのプロジェクトを立ち上げました。

 

今回皆様からいただいたご支援で、まずは1棟ビニールハウスを再建させていただき、そこでピュアホワイトをつくりたいと考えています。ご支援いただいた方にはそのピュアホワイトをはじめ、新鮮な野菜をうちの農園から直送させていただきたいと考えています。

 

出荷できる数も少なく、ビニールハウスの再建費用を含ませていただくのでいつもより割高になってしまうのが心苦しいのですが、例年以上の出来になるよう、精一杯つくらせていただきたいと考えております。

 

 

 

 

来年も、これからも、皆様に美味しい野菜をお届けできるように、必ずプロジェクトを達成してこの状況から抜け出したいと思っています。再建までの道のりは長いですが、決して諦めずに挑戦してまいります。

 

また、このクラウドファンディングを通じて、普段なかなか関わることができないより多くの消費者の方と直接繋がれたらと考えております。

 

どうか温かいご支援をよろしくお願いいたします。

 

※本プロジェクトは、2020年1月31日までにビニールハウス1棟を再建することを以ってプロジェクト終了とさせていただきます。