皆様こんにちは。萬野琴愛です。

今年1月、SALT放課後学校・カンブリヤムパティが分校することになりました。

この分校には、村人のカースト制度による差別と対立が関係しています。

今回はインドのカースト制度の実態と、いかに教育現場に影響したのかという点をレポートします。

 

 

◆カースト制度とは?

インドに根ざす身分制度のことです。
紀元前13世紀頃、身分制度のカーストの枠組が作られ、階級が高い順に、
Brahmin(バラモン:司祭)⇒Kshatriya(クシャトリア:王族・武士)⇒Vashaya(ヴァイジャ:平民・一般市民)⇒Sudra(シュードラ:奴隷)⑤Untouchable(アンタッチャブル:不可触民)に分かれ、今では法律で禁止されているものの、この制度が実生活では続いています。

SALT放課後学校が運営を行うディンディグル地区で、“カンブリヤムパティ”という200家族ほどが住む小さな町があります。
“カンブリヤムパティ”に訪問した際、放課後学校の生徒が半分ほど来ておらず、どうしてなのか訪ねてみると・・・

“私たちはカーストが違うから一緒に勉強できないの”と言うのです。


“カンブリヤムパティ”には主に Untouchable(アンタッチャブル:不可触民)、つまり1番低いカースト階級の人々が住み、この階級の中でもSCとBCというカーストに細かく分かれています。これらの階級は、主にトイレ掃除や、洗濯、ゴミ拾いなどを行い、親から子へと階級が受け継がれます。

 

今年1月、この“カンブリヤムパティ”という町で、『ティラバラ』というヒンドゥー教徒のお祭りが開催されました。対立の始まりは、このお祭りで、どのカースト階級出身がリーダーになるのか。というリーダー選びからスタートし、その後カースト間で対立し、違うカーストの子供達が、もはや会うこと、一緒に勉強することすらできなくなりました。

お祭りのリーダーは、誰がやるのか。SCのカーストは、SCからリーダーを。BCのカーストは、BCからリーダーを。

結局、この対立により1本の道路を隔て、村の行き来ができなくなりました。

 

 

インドではITが発達し、世界から大きなマーケット市場としても注目されるアジアの大国。しかし、実際にはカーストの階級が未だに人々の暮らしの奥深い部分まで存在し、小さな村の小さなお祭りにより、突如として分断されてしまう。

SALT放課後学校は、この対立により、“カンブリヤムパティ”地域の学校を2つ分断することを決め、現在は1つの道路を境に2つの学校に分かれて再開しています。

 

ある生徒は言います。
“ラージ君と一緒に遊びたい。”
昨日まで一緒に遊んでいた子供たちが、突如その村の中で分断され会えなくなる。これがインドに根ざしている階級制度の現実なのです。

 

教育を受けず無知であれば、カーストが低い人々は『一生トイレ掃除』。

しかし、しっかり教育を受け、学校を卒業し、能力をつけると、カーストが何であれIT企業や学校の先生などにもなれるチャンスもあるのも事実。

 

放課後学校の生徒が、義務教育を終え、大人になった時・・・

自分の町を、地域を、州を、国を、世界を、変えるような人材になるためにも、

教育を通じて子供が学び、その学びを自他のために”使える”人材を育てることが重要だと痛感します。

 

 

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