レーベンっ子のご紹介⑤大きな身体に仔犬のハート「心之助」

 

これは心之助が推定3ヶ月の頃に、山口県周南市の保健所の情報として公表された時の写真。2021年のことです。

 

全国で毎日、こういう写真が発表されています。

 

それは、どなたからも手があがらなければ、あと数日でこの世から去るということ。

 

現地で保健所と関係を深めている保護団体さんに連絡をとった代表は、羽田空港に向かう旅行者に「パケットボランティア」の協力を依頼するか、貨物枠としてクレートに入った状態で載せてもらう手はずを整えます。

 

私達はレーベン号で空港にお迎えに行き、そこで犬達といつも出会います。

 

この時はさらに、レーベンまで運んでくださるボランティアがいて、他の犬と一緒に直接来ていました。

 

扉を開いてみると、小さい小さい身体をさらに縮めているかのような緊張。ベビーバスのお風呂につけても片手で支えられる。ただ、手足の先は大きかった。

 

これは大きくなるんじゃない？両親の犬種がわからない雑種で推測する材料は、そんな経験論くらい。

 

 

はい。大きくなりました。

 

でも怖がりは今も残るので、よく身を低くして上目遣いに人間を見ています。

 

「野犬は荒くれで怖い」というイメージを持たれがちですが、怖いのは人間の方。

 

見つからないように気配を消して逃げ回ります。声を出さない子も多い。自分の気持ちを表情くらいにしか出さないのです。

 

でも心之助は実は甘えん坊で食いしん坊で、お散歩もお出かけも大好き。フライングで玄関に飛び出してみたり、キッチン前で目力すごい顔で座ってたり、他の犬に紛れてボランティアに近づいたり。おやつをかすめに来て、怒られることも。

 

 

中でも有名なのは、大声で歌い出すこと。

 

レーベン号乗り込み直前の大事な打ち合わせの声をかき消す「ワオーン。アウアウ、ワオー」が毎回すごくて、何度「黙って！」と怒られるか。でもひるまない。車内でも良と窓際を取り合い、網戸越しに外に向かって歌います。お口をボランティアが閉じるよう触っても、ひたすら歌う。面白くて仕方がありません。

 

もう注目されても生命の危険を感じないんだね。

 

今日は「イベントお留守番よ」と言われても行きたいのね。自分以外の子が出かけて帰宅したら、全身の匂いを嗅いで、「どこで何してきたのよ！」と確認しています。

 

病院だったりするのだけれど。洋服を着せられるのも大好き。みんなにかっこいい！と言われ続け、途切れると「言ってよ」と催促の眼差しです。笑

 

卒業した朝日がイケメンだからって、すれ違いざまに体当たりとかするんじゃ無いよ。

 

あなたにぴったりのご家族に出会う時に、「あの時亡くならなくて本当に良かった」と今よりもっと言われるんだから。

 

もっとってあるのかな？と思うくらい魅力的な子です。