応援メッセージ｜安達えみさん

聖林寺のクラウドファンディングを応援いただきありがとうございます。

 

皆様の温かいご支援を賜り、公開後1週間でご支援金額は300万円を越えました。本当に有難うございます。どうぞ、引き続き応援のほど宜しくお願いいたします。

 

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安達えみさんより応援コメントをいただいたので、ご紹介させていただきます。

 

 

実家で家族と共に暮らしていた頃のこと。祖父母の部屋に行くと、壁には仏像写真や仏像カレンダーが飾ってあり、本棚は奈良や飛鳥の本、大きな仏像写真集で埋め尽くされていました。仏像が好きだった祖父は、祖母と共に、毎年必ず奈良を訪れ、お寺巡りをしていました。幼かった私は、当時はまだ仏像の魅力に気づくことができませんでしたが、大人になるにつれて徐々に祖父と同じ趣味を持つようになり、実家に帰るたび祖父の部屋へ行っては土門拳や入江泰吉の大判写真集を広げ、祖父と共に聖林寺の十一面観音様をはじめとした仏様たちについて語り合ったものです。

 

それから時は過ぎ、祖父が亡くなった後、今度は甥っ子を連れて聖林寺へ訪れました。前々から聖林寺の絵本を読んでいた甥っ子は「(絵本に出てくるお坊さん)文春さんのお寺に行くの？」と私に聞きます。お寺に上がらせていただき、十一面観音様の前に連れて行くと、甥っ子は観音様の前に座り、小さい手と手を合わせて頭をペコリとしていました。

 

いつ訪れても変わらずそこにある、それは簡単なことのように思えて実はとても難しいことです。祖父が見ていた観音様を、私も見て、そして甥っ子も見る。時代がどれだけ巡ろうと、そこに観音様がいてくださるから、年の離れた者同士、同じ仏様にお参りすることができます。変わらない、ということは現代社会においては退屈に感じることもあるかもしれません。しかし、移り変わりの激しい世の中において、観音様が変わらずいてくださることが安心感につながり、見る者を救うこともあります。

 

1300年近くの時の中で、観音様は様々な境遇に会いました。そのたびに、その時代の人々の観音様を大切に思う気持ちが、観音様を次の世代に繋いできました。人々の思いを背負って、観音様は今日も、胸を張って寛大なお姿で我々を迎えてくださいます。このお姿を次の世代、そして次の1000年に伝えていくのは、今生きる我々の思いあってこそ。

 

私の家族を繋いでくださった観音様へ、少しもの恩返しができるように、私もクラウドファンディングに協力致します。

 

安達えみ（ホトケ女子・「合同会社 榧」代表）