こんにちは!ヘラクレス・エボール、サントトマス大学建築学部の5年生です。このプロジェクトを通して、建築家という職能に対する私の考え方が、建築学部に入って過去4年間思い描いていたものからいかに変わったかお話したいと思います。

 

建築を学ぶ学生として、私たちは社会的な利益に貢献するインフラ、ビル、住宅等の設計ができるようになるよう、訓練を受けています。私たちは自分たちのデザインを紙の上で描き、それが先生たちによって評価され、その後、教室の引き出しの中に仕舞われていく、というのに慣れきっていました。

 

これはフィリピンのほとんどの建築学科の学生が経験している一般的なプロセスです。でも、幸運なことに、今回私は、建築家という職能によって真に恩恵を受ける人たちを相手に、現実のプロジェクトに関わる機会を得ることができました。

 

昨年、私は、カマルフリーダ、東京大学、ポートランド州立大学、そしてサントトマス大学が協力して行うこのプロジェクトに、ボランティアとしての参加を志願しました。最初はただ、夏休みに何か有意義なことがしたいと思い、大学の外での活動を経験できればいいと思っていました。二週間弱の活動を計画し、その準備をし、このプロジェクトの実現のためにいろいろな人に協力をお願いしていきました。

 

夏のワークショップはセントマーサエステートに住む家族それぞれにインタビューをして回ることから始まりました。この最初のインタビューがすでに私とって大きな影響を与えるものでした。インタビューを通して家族の本当の状況を間近に知ることになり、そしてまた、自分たちにはまずは現実を知るための問いかけをするしかできないことを思い知らされました。

 

インタビューを通して多く聞かれた課題の一つが、セントマーサエステートが仕事を得られる都市部から離れているということです。セントマーサエステートに住む多くの家族が同じ課題に嘆いていました。このプロジェクトは、セントマーサエステートの人々にコミュニティキッチンを提供し、そこでお母さんたちが食ビジネスを始め、お金を稼げるようにするものです。外の資源に直接的に頼らずに、家族が経済的に自立した生活を送れるように支えられるよう、このプロジェクトは計画されています。

 

昨年、私たちの夏の活動の締めくくりとして、このプロジェクトを通して建てられるコミュニティキッチンのデザイン案をセントマーサエステートの人たちにお披露目しました。セントマーサエステートの人々、特に子供たちが、キラキラと目を輝かせて、コミュニティキッチンの実現を待ち望んでいることが伝わってきました。私にとっては、その瞬間が、より良い生活を望む住民の願いと、このプロジェクトと通して彼らを助けたいというメンバーの願いが実現する、という希望を象徴しているかのように感じられました。

 

このプロジェクトが始まってすでに1年以上が経ちますが、これからもこのプロジェクトが進んでいくことを切に願っています。ぜひ、この世界をより良い場所にしていく一歩として、セントマーサエステートの人々をサポートしてください!

新着情報一覧へ