里山に人を呼ぶ！猫が見つけた古民家をリノベーション

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５月に入り、天候のよい（よすぎる）日が増え、天気に左右されては

いけないと思うのですが、作業がなんとなくはかどっている気がします。

そして、天候が良い日には必ず古民家改装のお供に猫ももれなく1～2匹

ついてきます。。。

 

今回はそんな猫のお話。

 

 

我が家には現在6匹が共存しております。昔から猫は絶えずいましたが、同時期に6匹いるのはめったにありませんでした。

それぞれ来た時期も異なり、年も様々ですがなんとか共に暮らしています。

しかし、相性もあるのかケンカをしたり、縄張り争い？で家じゅうマーキングで汚されたり、みんな野良あがりなので一癖も二癖もあります。

 

最高齢の「ネバ」は赤ちゃんの時にうちに来て、今年で14歳のおばあちゃん猫。知り合いの人の家の車庫で野良ネコが産んだ子です。もともと目が白い幕を張ったような障害があり、全く見えないわけではないのですが始終家具などにぶつかっていました。見えずらいこともありほとんど家から出ることもありません。実は兄妹でうちに来たのですが、兄（弟？）の方は２歳の時に猫エイズも患っていて、亡くなってしまいました。ネバもいつも一緒にいたので移ってるかもしれないと言われましたが、１０年以上元気に生きています。昼夜問わずお風呂場に来てお湯をもらうのが大好きなマイペースおばあちゃんになりました。

 

「ダド」は多分11～12歳くらい。我が家に「どこからともなくたどり着いた」初めての猫。野良猫はこんな人里離れた山奥なのに時折見かけることはありましたが、うちの子になったのはこの子が初めて。ダドが来てからなぜか「どこからともなくたどり着いた」系の猫がなぜか増えました。なんだろう猫情報網でもあるのだろうか？？いつどこでそうなったのかわかりませんが、短い尻尾の毛がありません。本当に寒い12月の終わり頃やってきたので凍傷にでもなったのかと思いましたが、その後も一向に生える気配はなし。そしてよっぽどひどい目にあったのか、我が家に来た当初何年間かは撫でることもできないくらい「人間見知り」でした。いつもコソコソコソコソ人の目を気にして逃げ回って、、、。あれから数年、今だコソコソしがちですがすっかりうちの子です。

 

「ホムサ」は町から来た子。町のある場所で子猫の時に家から閉め出されるという信じられない仕打ちを受けていた子がいるという話を聞き、見に行った日に連れ帰ってきました。当時多分半年くらいだと思ったので、多分今年で9歳くらい？すっかり「オジサン」です。いつまでも無邪気なオジサン。

「古民家　山のホムサ」のホムサはもちろんこのホムサから。ホムサは古民家のオーナーです。「町にいて居場所をなくしたホムサが山で家を一軒持ちましたよ」というバックグラウンドがひそかにあります。屋号ももちろんホムサです。だからというわけではありませんが、ホムサは一番古民家の改装をしているとついてきます。ある時は、「今日は作業はしないけど窓だけ開けるか」と行ったときに、「いらっしゃい」と言わんばかりにすでに家の玄関に居ました。古民家はもはやお前の持ち家だよ。

 

「ジロー」はホムサが来た年の次の年の春からちょこちょこ家にやってくるようになった猫。あきらかに成猫でしたが年はいまいちわからず、去勢手術に連れて行ったときに獣医さんに「たぶん4～5歳かなあ？」といわれ、予想外に年をとっていたことからニックネームは「おじさん」に。あまり人見知りもせず、うちの猫たちとも上手に付き合って上手に入り込みました。まさしく年の功？？世渡り上手な猫で一見家に居つきそうですが、ある年から突然ふっといなくなり、2～5日、1週間、1ヶ月、3ヶ月、ついには9ヵ月あまりも帰ってこない事がありました。春先3月に出ていき、12月になっても帰ってこなかった留守9ヵ月の時はあきらめかけていましたが、ある日突然「ニャーン」といつもの甘え声が聞こえた時はどれだけ嬉しかった事か。今年の春も1回1ヶ月程出かけ？ましたが、無事帰ってきました。今年はいてくれよ、、、

 

「アル」もジロー加入からしばらくたってから我が家に「どこからともなく現れて入り込んだ」系の子。雪もある程度あった年の寒い寒い12月の中旬のある朝、鼻の頭を真っ赤にして、猫の入り口がある勝手口に現れ、おもわず抱っこしてとりあえず私の部屋にいれました。ほんの数分家具の下に隠れてましたが、じきに出てきて足元にスリスリ、、、はじめに抱っこできた時点でかなりの人馴れしてる猫？と思いましたが、後から近所の人に春くらいからウロウロしてたと聞き、少なくとも半年以上も野良だったのかと驚きました。こんなに甘えん坊で、人間に依存してそうなのに野良でひとりでよく半年も生きていけたなと。でも、それには理由もありました。

 

「マルキ」はアルがきてから2年後に我が家の子になりました。アルとマルキは姿がとても似ています。そして、はじめてアルがマルキにうちで出会ったとき2匹はケンカにもならず、アルは知らないはずの猫のマルキを追い払いもせず二人で遊びだしたのです。明らかにかつてともに暮らしていた兄弟猫のように。その時思いだしたのですが、前にアルが春くらいからウロウロしていたと言っていた近所の方が「たしか同じようなのが2匹いた気がしたけどなあ、、、」と言っていたのです。2匹で山に捨てられて、しばらく一緒にいたけれどどこかのタイミングではぐれてしまい、アルが先にうちにたどり着いたのです。アルは何かと臆病でちょっとドジな子。マルキは気が強く狩りも上手？で困ったことにしょっちゅう何かしらの「獲物」を持ってきます。おそらく、アルはしばらくはマルキと一緒に過ごしきっとご飯（獲物）も分け合っていたのでしょう（想像ですが）そんな兄弟が2年間も離れ離れになり、まさか再び一緒に暮らす事になるなんて、、、、(´Д⊂ヽ、、、、まあ、結構フィクションというか猫からは聞き出せないので、いろいろな創造（想像）を駆使して私が勝手に予想したことですが、でも兄弟であることは確実でしょう。。。。

 

 

そして我が家にはワンコも。この子も野良犬だったのを保健所から犬の扱いに慣れているはずのお宅に引き取られましたが、その日のうちに家族全員咬みつき次の日にはまた保健所に逆戻りし、再び引き取られた先でもやはり近所の人を咬んでしまい、いよいよ殺処分しかないと言われたところを引き取りました。

うちは実際には猫で手一杯で、最後にいたワンコが１５歳で亡くなった後は「犬はもういいね」と飼うことは考えていませんでした。

 

保健所にまた戻され殺処分されると聞いた時からずっとモヤモヤしていました。そもそも、犬が咬むから飼えないとはどういうことか。私は専門家ではないので詳しい事は分かりませんし、偉そうなことを言える立場でもありませんが、現代の犬は「トイ」がつく犬の品種もあるくらい扱いやすいリアルなおもちゃのような手軽な品種が作られ愛でられ需要があり、甘噛みではない「犬が咬む」事が珍しい世の中になってしまったのでしょうか？私が子供の頃は、近所の犬にかまれたり（そもそも手を出すほうが悪いのですが）、うちの子は咬むからかまわないで！と言われることも珍しくありませんでした。それがいつの間にか大げさに言うと咬めば保健所みたいな流れに、、、、、モヤモヤするくらいなら引き取ってしまえと。

 

実際うちに来てから私も早速２日目に咬まれました。父も母も咬まれています。咬むにはこの子なりの「理由」がちゃんとあります。それは他の「あつかいやすい」犬たちと違って、注意深く観察しないとわからない些細な事だったり、やはり野良だった事からくるトラウマ的な原因もあるのだと思います。咬まれた傷は後々まで残りましたが、この子の扱い方に気を付けるようになってからは咬まれることもありません。ただ私は今だ猫のように撫でたり遊んだりすることはできません。かろうじて散歩に連れ出すことはできますが、この子に近づくときは必要以上に気を使います。

もちろん咬まれたくないし咬ませたくないからです。

 

人はそれでは飼ってる意味がないのではと思うかもしれませんが、いつも一緒にいる母は撫でたり抱っこしたりすることができるところまで来ました。それも日々の積み重ねと、ただただ可愛がるのではなくこの子の「個性」をきちんと理解し、接している母の努力からできている事です。

我が家に一人でもそういう人がいれば、いいと思うのです。「誰でもさわれるし誰にでもフレンドリー」ではなくても、あの時死なずに今生きている事が重要なのです。何度も人を咬んで、保健所を行ったり来たりしてそのまま死んだのでは可哀そうすぎます。だから「この子はこれからもたとえ誰かを咬んでももうどこにもいかない」という決意から「ド（こへもいか）ナ（い）」と名付けました。結構無理やりですが、、、(-_-;)

 

ドナが生きているだけで私たちは幸せです。

 

 

幸せかい？

 

我が家は特別保護犬保護猫活動をしているわけではありません。猫はいつからか勝手に居着くようになり、犬もそんな流れで我が家の一員になりました。

本来なら猫はＣＭでさだまさしが歌ってるように「家の外に出すな」なのでしょうが、なにせ野良あがりの野生児。家に閉じ込めようものならそこら中でイタズラするは、猫同士のイザコザが増えるは、しかも田舎ならでは？で玄関や窓を開けはなしていることも多く、室内に閉じ込めることはほぼ不可能です。

ご近所の方に何かと知らない間にご迷惑をかけているのかもしれませんが、幸いなことに苦情等もなく（言えないだけなのかもしれませんが、、、）皆さんのご理解あっての自由満喫猫たちです。こんな風に猫や犬と暮らせるのもこの集落の環境あってのことだと思います。本当に本当にありがたい思いです。

そんな集落の存続の為に、今は休止中の「高尾お茶のみ散歩」での集客の為に活用できるよう古民家を改装している訳です。

 

むりやりまとめたわね

 

また長々とお付き合いいただきありがとうございました。自分のページ編集の為、クラウドファンディングを開くと、新しい事にチャレンジとか、コロナに対する様々な取り組みの事とかが多い中、果てしなく数ある野良猫救済のプロジェクトの多さに心が痛んでいました。でもそれだけ救いたいと思う人の多さにも感動し、そういう人があふれる世の中になってほしいと願わずにはいられません。