
支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 400人
- 募集終了日
- 2020年10月23日
鶴之湯旅館についての解説
鶴之湯旅館の歴史的背景などの解説を森山学さんよりまとめていただきました。
ぜひご一読ください!
球磨川の渡し場にて
八代市坂本町葉木の集落下に、かつて葉木の渡し場があり、その舟着きの近くに土山茂商店はありました。あゆなどの魚介販売や宿泊業を営んでいたそうです。この地にダムが建設されたのは昭和30年のこと。119戸の住まいがダム湖に沈んだようですが、土山茂商店もそのひとつ。このとき、1.4キロ上流の、江戸時代には「クサ水」や「湯辻」とよばれた地に移り(豊富な温泉が今も球磨川に流れ落ちています)、温泉旅館を営み始めたのが鶴之湯旅館です。
ちなみにダム底に沈んでいた土山茂商店のコンクリート基礎も、平成30年のダム撤去にともない、渡し場ともども、ふたたびその姿をあらわしました。
ダム湖の遊覧船
鶴之湯旅館は、ダム観光の受け皿としてにぎわいました。宿泊客は優雅にも、駅から遊覧船で送迎していただけたそうです。旅館の護岸には、今も当時の船着きの階段やはしごが残ります。ダムがなくなり水面がぐんと下がりましたから、階段は宙に浮いたままですが。
またボート部の合宿所としても利用されてきたため、THE青春の落書きも残っています。
土山さんが旅館を復活させたのはダム撤去の2年前。かつてはあゆが足元にまとわりつき手ですくいとることもできました。そんな豊かな川の暮らしを、土山さん自身が心から楽しんでいます。
木造三階建て旅館
木造三階建て住居の禁止令が廃止されたのは明治改元の前年。その建設が再び認められなくなるのは、昭和35年の建築基準法改正のとき。つまり木造三階建てが建設できたのは、このわずか90年ほどのあいだだけです。鶴之湯旅館はこの90年間の晩年に建設された、貴重な木造三階建て旅館なのです。
かつてのダム湖を眺める西側には、すべての階で、端から端まで木製窓枠の掃き出し窓が立てられ、これに手すりとなる勾欄やひさしがつきます。まさにダム観光のメッカ、縁側からは一面に静かな湖面を眺めることができました。いまはダム底から復活した夫婦岩、かぶと岩、カラス岩、湯の瀬、石積み護岸を眺めることができます。球磨川に白い筋が立つときは水神様が現れるときだと聞きました。とすれば、毎朝、水神様を拝まなければいけません。豪雨後の濁流も、少しずつ清流に戻りつつあります。
それから料理を運ぶための小さなエレベーターもついていました。地下1階・地上3階建てですから。
ここは竜宮城?
鶴と言えば亀。鶴之湯旅館の玄関わきに、中島に二羽の鶴がとまっている池があります。この鶴のくちばしから水が出ていたようです。よくみると、中島の下の方、水が張ってあれば(今は水を張っていません)水面か水中か、そんなところに小さな浦島太郎の像があります。鶴亀で縁起がいい。
よく考えて見れば、この建物、球磨川の方はオープンな全面窓ガラスであるのに対し、玄関のある正面は、三つの入母屋破風と庇が重なり合う(まるで五層)とても重厚な表情です。まるで竜宮城という異世界に足を踏み入れるかのようで、旅館という非日常体験の入口にふさわしい。
この重厚さのなかにハートのかわいいアクセントがあります。魔除けの意味のある猪目の下地窓です。
心をこめた素朴なおもてなし
玄関に入れば、和風とも洋風ともつかぬ飾り(肘木)を頭につけた丸柱をはじめ、矢筈張り(矢のように板を張ります)とよばれる天井、大きくぽかんと口を開けたうろをもつ床柱(見れば見るほど笑えます)、釘隠しという飾り金物など、趣向を凝らしたデザインで宿泊客を迎えます。振り子時計や下駄箱もレトロな雰囲気をかもし出していましたが、豪雨水害で流されてしまいました。
さすがは竜宮城、いかにおもてなしの心に満ちていることか。
川に面した各階の客室や大広間には、縁起のいいコウモリのかたちをくり抜いた欄間(格狭間透かし)が、川からの光を切り取ります。
2階の大広間には、背景に鶴を描いた舞台があります。地元の方はここでの披露宴の思い出を語ってくれました。
材木は地元、坂本のものを使っています。ダムが建設されるまでは盛んだったいかだ流しで、運ばれてきたのかもしれません。地元の素材で作り上げられた素朴な建物だからこそ、ちょっとした心配りのデザインにほっこりします。それは土山さんが火鉢で火を吹き起こしてくれる姿にも似ています。
待ってるよ、SL人吉号!
球磨川を眺める客室ばかりではありません。山手の客室からは明治41年建設のレンガのトンネルから、SL人吉号が汽笛を鳴らし、窓ガラスを揺らしながら通り過ぎる姿を見ることもできます。旅館のすぐ隣を、「日本の20世紀遺産20選」にも選ばれたJR肥薩線が通ります。ただやはり肥薩線も豪雨水害で大きな被害を受けています。SL人吉号と、鶴之湯旅館と、清流・球磨川のスリーショットが復活することを願います。
鶴之湯旅館はまさに、球磨川のほとりに、球磨川の恩恵を受けて、その変遷とともに歩んできた地域のシンボルなのです。
リターン
20,000円

【おすすめ】鶴之湯旅館をミニ苔盆栽で見守るコース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
・鶴之湯ロゴ入り手拭い
・オンライン報告会へのご招待
※オンライン報告会の日程は別途ご連絡を差し上げます。参加・視聴が叶わなかった場合には、別途配信の様子を動画にて報告いたします。
・再OPENした鶴之湯旅館の入り口にお名前付きミニ苔盆栽を設置
※再開した鶴之湯旅館の一階特設スペースにミニ苔盆栽に支援者さまの数だけ飾ります。それぞれ、各支援者様の名前を書いたプレートを設置し、大切に世話して参ります。
※鶴之湯旅館に来ていただいた際に、持って帰っていただくことも可能です。
- 申込数
- 47
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年8月
3,000円

お礼のお手紙コース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
- 申込数
- 46
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年8月
20,000円

【おすすめ】鶴之湯旅館をミニ苔盆栽で見守るコース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
・鶴之湯ロゴ入り手拭い
・オンライン報告会へのご招待
※オンライン報告会の日程は別途ご連絡を差し上げます。参加・視聴が叶わなかった場合には、別途配信の様子を動画にて報告いたします。
・再OPENした鶴之湯旅館の入り口にお名前付きミニ苔盆栽を設置
※再開した鶴之湯旅館の一階特設スペースにミニ苔盆栽に支援者さまの数だけ飾ります。それぞれ、各支援者様の名前を書いたプレートを設置し、大切に世話して参ります。
※鶴之湯旅館に来ていただいた際に、持って帰っていただくことも可能です。
- 申込数
- 47
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年8月
3,000円

お礼のお手紙コース
・お礼のお手紙(書道家堀之内哲也さんの複写のお手紙)
・鶴之湯旅館のロゴ入りステッカー
・鶴之湯旅館のホームページにお名前の掲載
※ホームページへのお名前の掲載は希望者のみです。
- 申込数
- 46
- 在庫数
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