つながりの力をみんなで創出していきましょう　古村伸宏理事長

 

たしかなつながりと支え合いをめざして

 

日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会
理事長　古村伸宏

 

　8月末に日本財団が行った「自殺意識全国調査」の結果が公表され、自殺念慮・自殺未遂ともに15歳～20代のリスクが高いなど、若年層の生きづらさが大変深刻な「生存の危機」として広がっていることが示されました。また以前より、15～39歳の死因第1位が自殺となっており、国際的にも極めて高いことや、その他若年層の意識調査の数々においても、日本社会が若者たちの生きづらさを生み出す極めて深刻な状況を示しています。

　若者の中でもとりわけ深刻な困難を抱えているのが、本基金が対象としている社会的養護のもとで育った人たちと言えます。私が初めて「社会的養護」を強く意識したのは、2000年末に発表された厚生省に設置された「社会的な援護を要する人々に対する社会福祉のあり方の関する検討会」の報告書でした。それ以来、「社会的孤立」を問題視し、「社会的つながり」へとダイレクトにアプローチするワーカーズコープの事業・活動に取り組んできました。しかし、経済のグローバル化は分断と孤立・対立をさらに深刻化させ、荒波の如く若者たちを飲み込み、最も脆弱な人たちを襲っています。

 

　本基金は、「社会的つながり」を本格的に広げ、最も生きづらさが襲っている若者たちから、そのつながりを社会の力に高めていく契機となる取り組みです。

 

　コロナ禍で深刻さが増している今だからこそ、つながりの力をみんなで創出していきましょう。私たちも、新たに生まれた「労働者協同組合法」を、こうした若者の中で活用が広がるよう、尽力致します。

古村さんには10月10日㈰のシンポジウムにもご登壇いただきます。

You Tubeからどなたでもご覧いただけますので、こちらもぜひご参加ください！

 

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