日本はゴミ問題と無関係か？

これまでインドネシアの情報を主にお伝えしてきましたが、今回は日本のゴミ事情にも触れたいと思います。
日本は過去に水俣病やダイオキシンなどの公害を経験し、また、その原因を追求して対策を取ることによってゴミを分別することが当たり前になってきたと思います。これは誇らしいことです。

が、ここで注目したいのが日本のリサイクル率です。

『日本はプラスチックゴミの86%をリサイクルしています』と環境省の資料に記載されています。
世界平均が15%程度、リサイクル先進国のヨーロッパが約30%に対し、日本は86%！！

日本すごいじゃないか！！さすが日本だ！！

と、読めてしまいますよね。
しかし、「本当にそうなの？」と疑う心も大切です。

この数字のカラクリは以下の通りです。
環境省の資料にある"リサイクル"の中には、3種類のリサイクルが含まれます。
①マテリアルリサイクル
②ケミカルリサイクル
③サーマルリサイクル

各リサイクルの詳細まで書くと長くなるのですが、簡単に例えてみると

①マテリアルリサイクルは、ペットボトルを粉砕して、プラスチックトレイの原料に使うこと

②ケミカルリサイクルは、ペットボトルを粉砕した後に高温にして分子レベルまで分解して油に変えること

③サーマルリサイクルは、ペットボトルを燃やし、その熱で水を温めて温水プールを作ること

です。

…お気づきになりましたでしょうか？
③サーマルリサイクルはゴミを焼却していますね。皆さんが想像していた"リサイクル"とは違うのではないでしょうか？

ヨーロッパを始めとした世界の国々では、③サーマルリサイクルは"リサイクル"には含めていません。

日本のプラスチックゴミリサイクルのうち、燃やしているものを除くと、日本のプラスチックゴミのリサイクル率はなんと24%になります。


皆さん、日本のプラスチックゴミのリサイクル率は24%です！！

まだまだ改善の余地があると思いませんか？

焼却すれば、目に見えて残るのはわずかな灰だけでゴミ山はできませんが、地球の持続可能性を奪っていないでしょうか？

日本はゴミ排出量世界2位という消費大国でもあります。
私達が豊かな生活のためにたくさんの消費をすると、そのゴミの大部分は燃やされ、あるいはインドネシアを始めとしたアジア諸国に輸出されています。
遠く離れた島国だと思っていたインドネシアのゴミ山にも、もしかしたら私達自身が消費したゴミが積み上がっているのかもしれません…。

豊かな生活が悪いことだとは思いません。とても良いことだと思います。

ただ、コンビニやスーパーでレジ袋を断るなどの小さなReduce(削減)活動は可能です。
ぜひ小さなアクションから始めませんか？

松葉


①②③の例はあくまで一例ですので、興味を持った方はぜひ調べてみてください。
本投稿にあたり以下を参考にさせていただきました。
https://blog.goo.ne.jp/wa8823/e/71958224fd5577d70a0577bb1e215733