【応援メッセージ#7　】株式会社リバード代表　小川　裕さん

Waste not,Want notでは応援メッセージを新着情報でご紹介致します。

今回メッセージを頂戴したのは、「株式会社リバード」代表の小川　裕さん。

バッグや革小物の企画・OEM、ODM、オリジナルブランドの販売を行っており、今回のプロジェクトのバックパックやトートバッグが製作できるのも、小川さんが無理難題を受け入れてくれたからこそ実現ができたと思っています。

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バッグや革小物を作ることを糧としている我々（アパレルに携わる全ての人）にとって、サスティナブルやエコといった命題は、良くも悪くも今後の最重要課題であることは間違いない。毛皮に始まり回り回って副産物である革自体が捉え違えられNGと言われることも少なからず議題として出ている中で、果たしてそれが当たっているのか、はたまた副産物として授かった大切な皮を有効利用する先人達の知恵が正論なのか、後者を信じたいと思うのは、生産者のエゴであろうか。

そんな思いを抱きながら、関澤氏に出会ったのはかれこれ1年以上前のこと。羊専門のレストランの主人が何を宣うのかと思いきや、熱い思いで一頭買いの羊の全てを余すところなく使うことで羊業界の発展のため、さらには畜産家への支援のために立ち上がるという。その為にまず廃棄されていた皮を鞣したいという。はっきり言って我々の業界内では無謀とも言えるこの情熱を、とても面白いかもと思い始めたのは、彼の発する言葉に命がこもっていたからに他ならない。

流通量がほとんど無い国産羊の原皮は、加工するタンナーを説得するのも困難を極めたに違いない。また、それによりコスト高の懸念も大いにあったであろうが、彼の羊に対する情熱は全てを内包しても達成したい命題であったのであろう。我々ですら、容易に手を出せない鞣しという聖域に、彼は良い意味で素人的スタンスで突入し、見事少量ながらも説得に成功するという偉業を成し遂げるのであった。

その出来上がった試作の羊革は、独特のシボやトラがあり、粗削りな部分があるとはいえ、吸い付くようなその唯一無二と言えるその革は、我々作り手の作りたい欲求を駆り立てる素晴らしい革であったのは、言うまでもない。希少な原皮を鞣し、少量で鞣すが故、コストが嵩むのは致し方ない部分があるが、羊愛に満ちた食に携わる羊サンライズにしかできない、未利用資源の有効活用という循環型で持続可能な素晴らしいこの取り組みを作り手として陰ながら是非応援していきたい。