ウィーログ2024 クラファン終了報告書
車いすでもあきらめない世界をつくる!ウィーログ2024 クラファン終了報告書
1. はじめに

このたびは、「車いすでもあきらめない世界をつくる!WheeLog!2024」クラウドファンディングに、あたたかく、力強いご支援をいただき、本当にありがとうございました。
おかげさまで、607名の皆さまから1,000万円を超えるご支援が寄せられ、WheeLog!は未来への新たな扉を開くことができました。
今回のクラファンの目的は、一人ひとりが“あきらめない力”を持てる社会を目指し、「相談できる場所」「確認できる情報」「安心して踏み出せる仕組み」を届けることでした。
Q&A機能では、「困った…」に「こうしたらうまくいったよ」という声が返ってくる、そんなやさしい循環が少しずつ生まれています。この機能は単なる質問と回答の場にとどまらず、日々のちいさな悩みや気づきが気軽に共有される、“生活の知恵袋”のような空間へと育ってきています。
ユーザー同士が互いに励まし合い、実体験にもとづいたリアルなアドバイスを交わすことで、「私だけじゃなかったんだ」「他にも同じように工夫している人がいるんだ」と感じられる場になりつつあります。
アプリの進化では、WheeLog!の中核となるバリアフリー情報の検索機能を一新しました。カテゴリやエリアによる絞り込みができるようになり、ユーザーが求める情報に素早くアクセスできるようになりました。また、地図上での表示スピードも大幅に向上し、よりスムーズな操作感を実現しました。
こうした機能強化により、「調べる」「相談する」「確かめる」という3つのプロセスを一貫して支援できるアプリへと進化を遂げました。
今回のWheeLog!アプリの開発には、総額で約3,500万円の費用がかかり、助成金の獲得をしながらも多額の金額の自己負担が見込まれていました。
そして、このたびのクラウドファンディングでは、その費用の一部を皆さまのご支援によってまかなうことができました。おかげさまで、優先度の高い機能から順に実装を進めることができ、大きな一歩を踏み出すことができました。本当にありがとうございました。
これらのすべては、みなさまの想いと支援があったからこそです。本当にありがとうございました。
▶ 概要:
- 実施期間:2024年6月7日〜7月31日
- 支援総額:10,257,800円(目標8,000,000円)
- 支援者数:607人
▶ 目的:


- Q&A(車いす相談室)機能の実装
- システム全体の大改修・情報取得のスピードアップ・バリアフリー情報の検索強化
- 車いす街歩きイベントの企画と実施(ネクストゴール)
2. プロジェクトの結果
みなさまの応援で、あなたの応援により、WheeLog!アプリはこれまでにない進化を遂げました。今回のアップデートで力を注いだのは、「誰かの知恵が、誰かの力になる」仕組みづくりです。
①車いす相談室(Q&A機能)

実際の利用の様子



誰かの「困った…」に、誰かの「こうしたらうまくいったよ」という声が返ってくる。そんな、あたたかい循環が少しずつ生まれはじめています。
また、定期的に開催している「車いす相談室」を通じて、胸がほっこりするような瞬間に立ち会いました。
たとえば、雨の日の外出。
「傘をさすと手がふさがるし、レインコートは蒸れるし…」
そんな悩みに、
「ワークマンのレインスカートがすごく便利だった!」
「簡易電動で傘を固定すると、両手が使えるよ!」
といった、実用的でリアルな工夫が飛び交いました。
こういったくらしの中のちいさな不安が、ちいさな工夫で乗り越えられる。その連続が、あきらめない力を育んでいきます。「車いす相談室」は、そんな場になってきています。
これからQ&A機能(車いす相談室)を通じて、こうした声と声の出会いを、もっと広げていきます。
みなさまの支援は、「ひとりじゃないって、こんなにも心強いんだ」そう感じられる世界を育てる力になりました。
日常のちいさな疑問や悩みが、誰かの経験や工夫によって、そっと背中を押される──
この機能は、まさにそんな未来を信じて育てていきたい場です。
②アプリ全体の進化(システム大改修)

また、WheeLog!はアプリの基盤そのものも大きく見直し、さらに使いやすく、心強い存在へと進化しました。
- バリアフリー情報をより詳しく探せる検索機能
- 地図表示や操作スピードの大幅向上
「調べる・質問する・確かめる」──ひとりで抱え込まず、未来を選べる力を、一人ひとりの手に届けたい。そんな想いから生まれた改修です。
📍【アップデート全体のご報告はこちら】

【御礼とご報告】皆さまのご支援で、WheeLog!アプリが大きく進化しました! / 車いすでもあきらめない世界をつくる!ウィーログ2024 - クラウドファンディング READYFOR
3. ネクストゴール達成プロジェクト:車いす街歩きイベントの開催報告

達成のお礼!とネクストゴールについて / 車いすでもあきらめない世界をつくる!ウィーログ2024 - クラウドファンディング READYFOR
そしてネクストゴールとして、普段なかなか街歩きイベントが実施できていなかった地域で皆さまの力強いご支援のおかげで実現することができました。


「みんなで新しい地域の地図を耕していきたい」という願いから、支援者の皆さまにも開催地の選定アンケートにご協力いただき、最終的に選ばれたのが【盛岡】と【富山】の2都市です。
この背景には、これまで東京などの協力者が多い都市では比較的スムーズに開催できていた一方で、「まだ開催できていない地域にこそ、WheeLog!を届けたい」という想いがありました。クラウドファンディングは、そうした“届きにくい地域”での開催を可能にしてくれた力強い後押しでした。
2025年5月の盛岡、6月の富山で実施した街歩きイベントでは、それぞれの地域で「バリアフリー」を体感し、バリアフリー情報を拡充することができました。
🔵【盛岡:伝統と人のやさしさに触れる時間】


盛岡でのイベントでは、あいにくの雨にもかかわらず約50名が参加し、地元の伝統芸能「さんさ踊り」や、老舗「東家」さんでのわんこそば体験など、盛岡ならではの文化を通じて、交流と発見に満ちた1日となりました。
街歩きを通して寄せられた声には、こんな感想がありました:
「物理的な不便がある場所もありましたが、それ以上に周囲の方々がとても優しく接してくださり、心のバリアフリーを実感できました」
「バリアフリーはハード面ももちろんですが、心のバリアフリーも感じられたのがとても印象的でした」
また、WheeLog!アプリへの投稿も約60件増加し、今後の盛岡を訪れる方々にとって役立つ情報が地図に蓄積されました。
🔵【富山:若い世代とつくる“気づき”の連鎖】

富山でのイベントには、富山短期大学の学生を中心に約70名が参加しました。ミッションシートを手に、車いすでの街歩きを体験しながら、自動販売機やATMの操作、路面電車の乗車など、日常生活の中にあるバリアや工夫を体感しました。
街歩き後には、参加者によってWheeLog!アプリに115件ものスポット投稿がなされ、イベント史上最多の記録に。これは、ひとりひとりの気づきが、まちを耕す具体的な一歩になっている証です。

(富山市内のバリアフリースポット115件投稿)
また、各グループによる改善提案では、設備の整備状況だけでなく、案内表示の分かりやすさやスタッフの対応など“ソフト面”にも多くの意見が寄せられ、実用的で前向きな対話が行われました。
イベント翌日には、富山市役所の障害福祉課へ、イベントで得られた声や改善点を直接報告しました。
バリアフリーのまちづくりは、誰かに任せるのではなく、みんなで育てていくもの。街歩きを通じて生まれた“気づき”と“つながり”が、地域の未来を耕し始めています。
📍詳細の活動報告ページはこちら

「WheeLog! in 盛岡」車いす街歩きイベントを開催しました!

【レポート】WheeLog! in 富山車いす街歩きイベントを開催しました!
4.収支報告
皆さまからご支援いただ頂いた資金10,257,800円は、クラウドファンディング手数料・ノベルティ製作・リターン配送費を差し引いた全額を、以下の実施のために使用させていただきました。
①Q&A(車いす相談室)機能の実装
②システム全体の大改修・情報取得のスピードアップ・バリアフリー情報の検索強化
③車いす街歩きイベントの企画と実施
5.リターンに関して
ご支援をいただいたみなさまへのリターンは、すべて完了いたしました。万が一リターンを受け取られていない方がいらっしゃれば、お手数ですが「メッセージ」からお問い合わせください。
6.最後に:織田友理子より支援者のみなさまへ
このクラウドファンディングを通して、たくさんの感謝を感じる日々でした。
支援してくださったみなさんの一言ひとことに、何度も涙が出そうになりました。
私は、車いすユーザーになってから、「行けるかな?」「やめたほうがいいかな…」と不安になることがたくさんありました。
でも、誰かが「行けたよ」という情報があることで世界が変わることに気づきました。
こうした経験から、バリアフリー情報をみんなで共有し合うことができるプラットフォームであるWheeLog!をつくりました。
今回のアップデートでは、相談できる場所や、外出前に安心できる機能が増えました。
少しでも「行けるかも」の背中を押せるようになったと思います。
でも、これで終わりじゃありません。
行けない場所は、まだたくさんあります。知られていない工夫も、まだまだあります。
だからこそ、これからも一緒に、この地図を耕していけたらうれしいです。
2025 年は、その空白を塗り替え、地域のバリアフリー情報を集め、点だった投稿を「地域ぐるみの面」に広げる年 にしたいと考えています。
バリアフリー情報が整っていない地域にも、安心して外出できるルートや場所を届けていきたいです。そのために、地域とともに情報を耕し、地図の空白をひとつずつ塗り替えていく活動を始めます。
次のクラウドファンディングでは、そうした“地域ぐるみのバリアフリーマップづくり”を本格的に進めるための応援をお願いしたいと考えています。
どうか、次の一歩もご一緒に2025年のクラファンでも、ご支援をどうぞよろしくお願いします。
『あなたの「行けた♡」が誰かの「行きたい☆」に』
そんなやさしい循環を、これからも一緒につくっていきたいです。
WheeLog!は、支援してくださったみなさまと一緒に育てた希望のアプリです。
どうか、これからの歩みを一緒に歩んでいただけたら本当に心強いです。これからもWheeLog!をどうぞよろしくお願いします。
▼2025年度クラウドファンディングはこちら
プロジェクト名:車いすでもあきらめない世界をつくる!ウィーログ2025
期間:2025年7月4日(金)〜8月31日(日)
目標金額:800万円(All or Nothing方式)
URL:https://readyfor.jp/projects/wheelog2025
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