プロジェクト概要

日本のキャリア教育をまとめた書籍を英訳出版
若者の進路選択をサポートするための「キャリア教育の方向性」を問いたい!

 

はじめまして、菅原良といいます。東京都日野市にある明星大学(めいせいだいがく)でキャリア教育を担当する教員をしています。これまで、北海道文教大学、秋田大学、明星大学で大学生のキャリア教育の実践と研究に取り組んできました。

 

大学におけるキャリア形成支援は、「学生が目標とする就職先にいかに送り込むか」を最終的な目的とし、そのためのテクニカルスキルの獲得が、就職支援 (学生が就職先の内定を得るためのエントリーシートの作成、面接の練習、会社訪問時の服装や身だしなみの指導など) として施されてきました。

 

しかし、若者を取り巻く就業構造の変化は激しく、学卒者において満足度の高い進路選択がなされているとは言えないのが現実です。この30年余り、30%前後で推移する3年内離職率や、先進国のなかでも図抜けて高い若者の自殺による死亡率など、若者を取り巻く様々な憂鬱な出来事と無縁とは言えません。

 

 

こうした若者が社会に羽ばたく瞬間、身近な存在として支える大学のキャリア教育者が積み重ねてきた実践と研究を体系的にまとめた「キャリア形成支援の方法論と実践」を昨年出版し、多くの方にお届けすることができました。

 

今回は、この本を英訳して電子書籍化、グローバルな視点から日本のキャリア教育を見つめ直すことで、今後の方向性を探りたいと思います。そして、これからの若者のキャリア選択を今まで以上にサポートしていくことにつなげていきます。しかし、そのための翻訳費用が不足しています。どうか、皆様のご支援をお願いいたします!

 

 

キャリア教育が行われていなかった頃、大企業に就職していった友人たち

 

私が学生だった時代には、大学でのキャリア教育というものはありませんでした。同級生たちは、当然のように就職活動を行い、それぞれ進路を決めていきました。

 

しかし、一流とされる会社に就職したある者は、管理職に昇進したと喜んでいた矢先に会社の経営が行き詰まり、辞めざるを得なくなり、国の機関に就職した別の者は、人員削減の嵐に巻き込まれ、自ら命を絶ってしまいました。

 

就職活動に心血を注いだあの時から25年余り。本当は人生の中で収穫期を迎えていなければならない時期なのですが、過酷な現実を突き付けられている者が実に多いです。

 

大学生にとって、キャリア教育者は"医者"のような存在

 

大学にキャリア教育が導入された背景には、このような現実と厳しい将来予測があるからに他なりません。ですから、大学でキャリア教育に携わる者は、生半可な知識や態度で学生のキャリア形成に関わるのではなく、高い専門性と実務能力を備えたスペシャリストでなくてはならないと思うのです。

 

学生の生死を決定づける可能性があるという意味を込めて、キャリア教育者は医者のような臨床的存在に他ならないと思っています。知識も経験値も浅い学生は,指導を受ける者の考え方によって,その後の人生が大きく左右されるからです。

 

日本の大学でキャリア教育が本格的に実施され始めたのは、今から数年前に過ぎません。医者のような存在とは言え、キャリア教育に携わる者はその数は極めて少数です。

 

 

グローバルな視点から、手探りが続く日本のキャリア教育の方向性を見極めたい

 

孤軍奮闘するキャリア教育の担当者、研究者、そしてキャリア教育研究を志す学生の皆さんの手引きになることを目指して、昨年「キャリア形成支援の方法論と実践」を出版しました。

 

国内でキャリア教育の現場に携わる20人の研究者が、多様な視点・論点から急速に変化する時代に対応できるキャリア教育のかたちを提言したものです。

 

本書を編集する中で、これからの日本を背負っていく若者は、自分の生き方と他者、あるいはAIなどとの関わりを、より強く意識しながら自分の人生を作り上げていかなければならないことを、改めて実感しました。

 

そこで、本書を英訳出版し、現在日本の大学で行われているキャリア教育と研究の成果を世界に問いたいと考えました。手探りが続く日本の大学におけるキャリア教育を、世界の人々がどのように捉えるか。グローバルスタンダードに問い、これからの大学におけるキャリア教育の方向を見極めたいと思います。

 

ただ、本を出版するには多くの資金を必要とします。最終的には英訳本を出版したいと思っていますが、そのためには300万円以上の費用が必要になってしまいます。そのため、まず最初の一歩として、英訳翻訳のみを行い、電子書籍化することを目指します。

 

これから大学で行われていくキャリア教育の礎に

 

日本国内のキャリア教育は、独自の発達を遂げていると思います。他の国では、一度社会に出た後に、再び大学に戻って学び直し、再び社会へというキャリアが一般的です。しかし、日本ではこれまで大学から社会へと一方通行のキャリアが広がってきました。

 

こうした、日本独自のキャリア教育の研究成果は、日本語で行われているという一点だけで、世界中の多くの人の目には、ほとんど留まることはありません。


この本を英訳出版することによって、今一度進むべき方向を見つめ直し、キャリア選択という岐路に立つ若者たちを、よりしっかりとサポートしていきたいと思っています。

 

そして、この本の最大の価値は、将来のいつかの時点で現在を振り返ったとき「2018年時点ではこんなことが行われていたのだな」という記録を残すこと、そしてこれからの大学で実施されていくキャリア教育の礎を築くことにあると考えています。どうか、皆様のご支援・ご賛同をお願いいたします。

 

 

著者一覧

 

菅原 良(明星大学明星教育センター特任教授)

松下 慶太(実践女子大学人間社会学部准教授)

渡部 昌平(秋田県立大学総合科学教育研究センター准教授)

木村 拓也(九州大学人間環境学研究院准教授)

神崎 秀嗣(秀明大学学校教師学部教授)

後藤 文彦(京都産業大学名誉教授)

橋本 諭(産業能率大学情報マネジメント学部准教授)

久川 伸子(東京経済大学全学共通教育センター准教授)

伊吹 勇亮(京都産業大学経営学部准教授)

石川 隆志(秋田大学大学院医学系研究科教授)

勝又 あずさ(関西学院大学ハンズオン・ラーニングセンター准教授)

川﨑 友嗣(関西大学社会学部教授)

松坂 暢浩(山形大学学術研究院・基盤教育企画部准教授)

森 樹男(弘前大学人文社会科学部教授)

落合 一泰(明星大学副学長・明星教育センター常勤教授)

奥原 俊(藤田保健衛生大学医療科学部助教)

鈴木 浩子(明星大学明星教育センター常勤教授)

高橋 美保(東京大学大学院教育学研究科教授)

竹内 一真(多摩大学グローバルスタディーズ学部専任講師)

渡部 淳(北海道文教大学外国語学部准教授)

 

 


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