曽田文庫(松江市雑賀町、http://sotalibrary.will3in.jp/)の創設者の米田孟弘さん(松江市在住、75歳、現在は館長)が、図書館をつくろうと思われたのは、本が大好きで「本は宝だね」と話されていた亡き奥様の清恵(きよえ)さんの思いを実現したいという思いが、きっかけでした。2004年に開館し、今も使われている雑賀町の曽田文庫の建物は、奥様の実家(曽田家)です。曽田文庫は今は、市民有志でつくる「応援団」によって、運営を引き継いでいますが、今も清恵さんが話しておられた「本は宝だね」の言葉は、皆の合い言葉となり、「一人でも多くの人が、人生の宝物になる本に出合ってほしい」という思いが、曽田文庫の活動の目標になっています。

 

                <松江市雑賀町の曽田文庫のイラスト。今も

               曽田文庫には清恵さんの思いが宿っています>

 

 曽田文庫の分館は、清恵さんと米田さんの気持ちを受けとめた市民によって構想され、動き出しました。そして、分館をつくりたいという曽田文庫のメンバーの思いを、図書館を運営する活動の中で知り合った人たちに伝え、相談したところから、プロジェクトは動き出しました。

 

 その中の1カ所が奥出雲町の高田地区です。

 

 高田地区にある高田小学校は全校生徒9人という小規模校で、本年度末で廃校の方針が決まりました。この分館開設に意欲を持っている夫婦のうち、夫は高田小の卒業生。生後間もない子どもがいて、妻も「通わせる学校がなくなる」と悲しみ、そんな思いが、「地域の人々が気軽に集まれる場所をつくりたい」という、分館構想の動機の一つになっています。

 

 そして、分館構想によるクラウドファンディングの挑戦が始まってから、ある事実が明らかになりました。

 

 清恵さんが、昭和39年4月から42年4月までの3年間、高田小学校に勤務されていたのです。

 

 なんという偶然。

 

 「本が宝だね」と話していた清恵さんの教え子達が住むであろう高田地区に、清恵さんの思いを受け継ぐ市民応援団が分館を構想し、その気持ちに呼応して、高田地区に子どもたちや地域の人がつどい、つながる図書館をつくりたいと動きだした地区の人々の思い。みんなの気持ちが、一つの環を描くように、つながりました。

 

 この事実が、クラウド・ファンディングへの挑戦によって、みんなの知るところとなったことはすごくすてきなことです。

 

 すてきな出会いをくださった清恵さんに、ありがとうございます、と心から言いたいです。

 

そう、「本は宝」、ですね!

清恵さん

新着情報一覧へ