「友達の目が怖い」コロナ禍の子どものメンタルの危機に緊急の救済策を

「友達の目が怖い」コロナ禍の子どものメンタルの危機に緊急の救済策を

支援総額

1,010,000

目標金額 1,000,000円

支援者
61人
募集終了日
2022年4月15日

    https://readyfor.jp/projects/81022?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

プロジェクト本文

終了報告を読む

団体紹介と今までの軌跡

 

ページをご覧いただき、ありがとうございます。一般社団法人こころの健康センター Flourish Japan代表理事の村澤 孝子です。

 

私たちの法人は非営利型の一般社団法人で、元々は、文科省からの研究助成金を頂くための受け皿として作られました。そのため、今まで、法人の宣伝や広報をしたことが無く、ホームページもありません

 

そんな私たちにとっては、最も不似合いな「クラウドファンディング」に挑戦しようと思ったのは、

コロナ禍の2年ほどの間に、子ども達(特に高校生)のメンタルな状態が、急激に深刻さを増し、(高校)中途退学者が激増している現実を目の当たりにしたからです。

 

特に高校生は義務教育ではないために、中退後、新しい環境(多くが通信制高校など)にも馴染めなくても、今までの様に見守ってくれる大人(先生など)の支援も無くなり、依存症(対人依存やネット依存などを含む)や、自殺企図等への道をた辿っていく子供の多さに強い危機感を感じ、その実態について多くの方に知って頂きたいと思ったからでした。

 

そんな矢先、京都市のSさん(19)が、公立高校を途中退学し、通信制高校に転校したものの、新しい環境に上手く適応できず、市販薬依存になり、オーバードーズ(薬物の多量摂取)仲間のアパートで、遺体となって発見されるという痛ましい事件が発生してしまいました。

 

「失敗してもいいから、チャレンジすることの大切さ」・・・これは、私たちが「リジリエンシープログラム(下述)」を通じて、子供たちに向かって、ずっと、伝え続けてきたことでした。

 

文字ばかりの画面で恐縮ですが、しばらくお付き合いくださると嬉しいです。

 

もともと、私たちの法人は、主に、女性と子ども、対人援助職の皆さんの心の健康の増進を図るために、メンタルヘルス予防教育・治療教育、心理検査、心理療法の実践、各種セミナーの開催を行ってきました。

 

府内地域での教員研修会

「自尊感情とレジリエンシー」

 

私は、児童相談所や精神保健福祉総合センターなどの臨床の現場で、長年、心理職として働いてきました。子供さんの心理検査(特にバウムテスト)や、家族療法などの心理療法などが専門です。

 

この数年は、若者の依存症の予防教育や、自殺の予防教育に関する研修会を、教育委員会や学校、各種団体等を対象に実施してきました。

 

仏教と自死に関する国際シポジウムで講演「若者の自死について考える~心理臨床の現場から~」

 

 

突然ですが、

 

昨年度、小中高等学校から報告のあった自殺した児童生徒数は、415人(前年度317人)で、調査開始以降最多となっています。

 

(令和2年度文科省「児童生徒の問題校、不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査結果」より)

 

 

日本では若い世代の死因の1位が自殺で、これは先進国(G7)のなかでは日本のみです。 

 

子供たちのメンタルな状態は、年々悪化しており、学校や児童相談所や医療機関などの現場職員の努力だけでは、とても、対応できない事態にまで至っています。

 

 

と、言われていましたが、最近は、さらに悪化していて・・

 

 

子どもたちの心理臨床の現場は、ダムに例えると「決壊寸前」の状態で、ダムの元栓を締める努力(メンタルヘルスの予防教育)が急務であると思う様になりました。

 

(京都市内では、他府県に比べると児童精神科に恵まれていますが、現在、その多くが、新患を取っていない状態であり、私の経験でも、受診までに、数か月待ちというのが、現状です。)

 

そこで、私たちは、小学校の授業で、メンタルヘルスの予防教育を受けて頂くべく、

 

国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)からの研究助成を受け「小学生のためのメンタルヘルス予防教育プログラム(リジリエンシープログラム)」の実装を、同志社大学と共に、続けてきました。https://www.jst.go.jp/ristex/implementation/development/29ishikawa.html

 

▼日本医療研究開発機構(AMED)の「こころの健康教室サニタ」にもこの実装が好事例として掲載されました。

https://sanita-mentale.jp/pdf/support-manual/20200219_24_support-manual-4-3.pdf

 

 

▼「未来の先生展」での発信は、教育新聞に掲載して頂きました。

https://www.kyobun.co.jp/news/20190918_02

 

 

この取り組みは、京都府を超えて広がっていったために、JSTのさらに大きなプロジェクトに採択されました。

 

プロジェクトは今も続いていますが、私たちは昨年の6月に大学との協働を終えました。

 

援助の必要な親子の増大に驚き、日々、臨床の現場で、子どもたちや先生、親御さんと向き合うことの必要性を強く感じたからです。

 

 

そんな中で、高校生のメンタルな問題が非常に深刻である事と、高校中退者の多さに、本当に驚きました。

 

特に、昨年、今年は、今まで中途退学者がほとんどいなかった落ち着いた高校でも、多数の中退者が発生していて、コロナ禍前より、より深刻な状態になっています。

 

 

引きこもりや、精神症状の深刻化が、「今、正に」始まっている「現場」を目の前にして、まずは、京都府の子供たちから、家庭訪問を含めて個別支援を急ぎたいと思っています。

 

 

「友達の目が怖い!!」コロナ禍で不安感を増す高校生たち

 

コロナ禍により、子供たちのメンタルヘルスは一様に悪化していますが、特に、高校生の中で、昨年春くらいから、(「学校が怖い」「クラスが怖い」「友達が怖い」)「友達の目が怖い」という言葉が、頻繁に聞かれるようになったことに、何よりショックを受けています。

 

昨年2月に、国立育成医療研究センター コロナ×子供本部が発表した「コロナ×子どもアンケート第4回調査」報告書の中で中学生の学生の4人に1人、高校生の3人に1人が、中等度のうつ状態というデーターが発表されました。

http://www.ncchd.go.jp/press/2021/20210210.pdf

 

一方で、高校生の不安症状の深刻さと、中退者の激増傾向については、まだ、一般に知られていません。

 

この実態が、認知されるまでに、多くの子供たちが学校からも社会からも、零れ落ちていき、新たなSさんが生まれないかという危機感を強くしています。

 

  以下のグラフは、文科省が平成30年度に分析した「生徒指導上の諸問題の現状について」からの抜粋です。

 

 

不登校の要因として

   

この中でも、不安の傾向が、不登校の要素として最も多いと分析されています。

 

 

高校は、小中と違い、お互い面識の無い友人が広範囲から集まる環境のため、本来でしたら丁寧な「アイスブレイク(緊張を解いて和むこと)」が、必要です。

 

しかし、現在は、マスクで相手の「目」しか見えず、お互いに仲良くなる機会や行事の多くが中止になり、食事中の会話や、休憩中の接触さえ禁止されています。

 

このような要素が重なり、元々、自尊感情の低かった子たちが、「友達からどう思われているかと思うと怖くて学校に行けない。」「友達の視線が怖い。」と、一層、不安を募らせています。

 

 

高校入学後の早い時期に、アイスブレイクの一つの手段として、リジリエンシープログラムを受けることが出来れば、自分のメンタルを立て直す方法や、不安や緊張を軽くする方法、自尊感情を高める方法などについても、学ぶことが出来ると思い、このプロジェクトを立ち上げました

 

高校中退者を減らすことが出来れば、引きこもりや、精神症状の悪化を防げる可能性もあり、ひいては、コロナ禍で激増する「若者の自殺」や「依存症」の減少にも繋がる事を期待しています。

 

 

|リジリエンシープログラムとは

 

リジリエンシーとは、心の再起力や回復力のことで、挫折や困難などから立ち直る力とも言われています。アメリカのペンシルベニア大学のPRPプログラムが有名で、10歳の頃にこれを受けると、大人になった時(約10年後)のうつ病の罹患率が半減し、PTSDからの回復力の向上にも効果があると言われています。同時多発テロの被害者の中で、このプログラム受講者の予後が非常に良好であったところから、改めて注目されました。

 

リジリエンシーは、筋肉の様に鍛えることができることも知られています。

 

メンタルヘルスの何らかの予防教育を求めておられるのは、小中学校よりも、断然「高校」であり、特に「定時制、通信制高校」の先生方のニーズには、とても深刻で切実なものがありました。

 

この簡易版のリジリエンシープログラムの提供が間に合わず、退学してしまい、完全に孤立した子供たちには、現役高校教諭やスクールソーシャルワーカー、児童相談所OBの仲間たちと共に、家庭訪問を含めて、個別支援にあたりたいと思っています。

 

 

プロジェクトの内容

 

高校入学後の早期に、より多くの子ども達に、簡易に使用できる「高校生向けリジリエンシープログラム」(下記)の作成と、普及、そして、退学せざるを得なくなった子供たちへの個別支援を行います。

 

 

昨年、ある公立高校で、この簡易版リジリエンシープログラムを試験的に実施して頂きました。

その時の、先生と子どもたちの感想は、以下のようなものでした。

 

「こころから好きなもの」と聞かれても、特にない。楽しいと思うこともない。

●「本当の強み」とは、目に見えないものと聞いて、「へぇー。」と思った。

● 友達が、廊下の端からこっちを見て笑っていたら、絶対、自分の事を笑ってるって

  思ってた。他の可能性があるって考えたことなかった。

●「ちょっとワクワク」するものと聞かれても、「恋愛」しか浮かばない。

「過去の後悔」と「未来の不安」・・・確かに、ついつい、考えてました。

  マインドフルネス・・・もうちょっと、やってみようと思って、アプリをダウンロード

  しました。

● 「モグラ叩き」のような生徒指導に疲れた先生のメンタルにも、効果がありそうです。

 教科以外の事を、先生と生徒が一緒に学べるのが良い。

● 勉強のできない子も、良く笑っていたし、発言もしていたのが良かった。

 

新しいプログラムの作成には、スクールカウンセラーや、養護教諭、高校・大学教員、精神科医、児童相談所職員OB、福祉施設職員、編集者などの仲間がスタンバイしてくれています

 

 

高校生への予防教育では遅すぎるということも承知していますしかし、何とか、在学中に、最低限のメンタルヘルスの知識と経験の機会を、できるだけ多くの子供たちに、提供したいと思っています。

 

高校を卒業、あるいは、辞めていくまでの、この時期が最後のチャンスだと思うからです。

 

現在、高校生の不登校数は「漸減」しているように見えますが、それは、高校の場合は、長期の不登校の状態のまま在学を続けることが難しいからであり、高校の中途退学者は、その多くが通信制高校などへの「転学者」として集計されるため、「退学者」として集計される人数は、中途退学者のごく一部でしかありません。

 

(令和3年10月13日に文部科学省が公表した、令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要https://www.mext.go.jp/content/20201015-mext_jidou02-100002753_01.pdf)(p.21 「高等学校における不登校の状況について」

 

プロジェクトの展望・ビジョン

 

完成したプログラムは、学校だけでなく、フリースクールや児童相談所などの福祉施設でも、使って頂けるようにと思っています。

 

個別支援は、まず、京都府の中で想定していますが、そのハウツーは、各地での支援の参考にしていただけると嬉しいです。

 

お寄せいただいたご支援は、プログラムの製本代と、個別支援に向かうスタッフの交通費などに使用させて頂きたいと思います。

 

皆様のご支援をスタッフ一同、心よりお願い申し上げます。

 

 

プロジェクト実行責任者:
村澤 孝子(一般社団法人こころの健康センター Flourish Japan)
プロジェクト実施完了日:
2024年3月31日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

法人代表理事等が、リジリエンシープログラムを作成・普及し、退学者の個別支援については、理事 等が対応する。資金の用途は、プログラムの作成に関する経費と、個別支援協力者へ謝礼及び交通費。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要経費と目標金額との間の差額は、法人の自己資金を使用します。

あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!

    https://readyfor.jp/projects/81022?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

プロフィール

村澤 孝子 ( 一般社団法人こころの健康センター flourish Japan  代表理事 )

あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!

    https://readyfor.jp/projects/81022?sns_share_token=
    専用URLを使うと、あなたのシェアによってこのプロジェクトに何人訪れているかを確認できます
  • Facebook
  • X
  • LINE
  • note

リターン

5,000


alt

感謝のメールをお送りします

・プロジェクトご支援に対する感謝をメールにてお送りさせて頂きます。

支援者
14人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2022年8月

10,000


alt

プロジェクト実施結果をメールでご報告

・プロジェクトの実施結果についてご報告させて頂きます。(報告書を作成し、PDF形式で、メールに添付でご送付させて頂きます。)

支援者
36人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年3月

15,000


alt

「マインドフルネス」体験コース

オンラインで30分間のマインドフルネスを体験できます。マインドフルネスとは、呼吸を通じて、「いまここ」に意識を向け、自分を思いやる「セルケア」の方法の一つです。

ご希望の方は、Wi-Fi環境が必須になります。

実施日は、メールにて、担当者と個別に日程調整させて頂きます。

※有効期限:1年

支援者
5人
在庫数
5
発送完了予定月
2022年8月

30,000


alt

心理検査受検コース

バウムテストをご受検頂けます。

ご希望の方は、ZOOM、郵送による受検も可能です。

その場合、用紙、鉛筆などは、こちらから郵送させて頂きます。

※バウムテストとは、A4の画用紙にB5の鉛筆で、一本の木の絵を描いて頂き、被験者様のご性格や心理状態について分析させて頂き、強みや、長所などを中心にフィードバックさせて頂きます。
ご来所の場合は、土日祝などを中心にメールにて、日程調整させて頂きます。

※有効期限:1年

支援者
2人
在庫数
18
発送完了予定月
2022年8月

50,000


alt

個人様向け プロジェクトのご報告と、プログラムのお届け(謝辞掲載)。

プログラム冊子の最後に支援者様への謝辞を記載し、出来上がったプログラムをご自宅まで、郵送させて頂きます。

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

100,000


alt

法人様向け プロジェクトのご報告とプログラムのお届け(謝辞の記載)

プロジェクトの実施内容のご報告(報告書はメール添付で2024年3月末までにご送付)と、プログラム冊子の最後に謝辞を記載し、完成した冊子を最大10冊までご送付(2023年3月末までにお届け) 

※冊数をお選びいただけます。(2023年3月末までにお届け)

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年3月

プロフィール

村澤 孝子 ( 一般社団法人こころの健康センター flourish Japan  代表理事 )

あなたにおすすめのプロジェクト

注目のプロジェクト

もっと見る

新着のプロジェクト

もっと見る