アニマルサードアイズ│生き場を失くした老猫や傷病猫にも幸せな生涯を

 

４年前仲間入りした『デカ』『トラ』『イチロー』『サブロ』『ハコ』『チーコ』

『アイ』『マサコ』。

 

 

行政から依頼がありA3Eへやってきた子たちです。

 

当時すでにみんな10歳オーバーのシニアさん。

 

『チーコ』は昨年の夏、腎不全によりお空へ旅立ってしまいましたが、おかげさまで

みんなのんびりシニアライフを過ごしています。

 

 

 

高齢の飼い主さんは、独居で身寄りがなく長年この子達と一緒に時間を過ごしてきました。

 

 

高齢と言えど、猫たちのお世話はまだまだできる、元気な飼い主さんでしたが自宅内での不慮の事故により急逝されてしまったのです。

 

 

猫たちの目の前で…

 

家の中で倒れている飼い主さんを見つけてくださったのは、たまたま近くで工事をしていた現場の方だったそうです。

 

少しだけ開けられた窓から見えた飼い主さんの姿。

 

猫たちのために開けた窓だったのかな、、と思うと胸が苦しいです。

 

我が子の様に大切に育てていた猫たち。

 

どれだけ大切にされていたのかは、お家に伺った際にあちらこちらから感じる事が出来ました。

 

 

 

直近まで処方されていた猫たちの薬袋…

買ったばかりの療法食…

家のいたる所に置かれたキレイな飲み水とかわいいベッド…

グルメな猫さん用にいろいろな種類のフードやおやつ…

 

 

猫たちを想う、飼い主さんの様子が目に浮かびます。

 

そんな飼い主さんと暮らした家を猫たちは出なければいけません。

 

 

理由を知らないまま…

 

 

不安いっぱいの表情をする猫たちは、怯え逃げ惑います。

 

 

シェルターへ連れていくため、1匹1匹をできる限りおだやかに捕獲をしキャリーに移す前に両手で抱きしめ

 

ごめんね、、

ごめんね、、

大丈夫だからね、、

 

 

ただひたすら伝えることしかできませんでした。

 

 

全員の準備が整い、飼い主さんと長年暮らしたお家を出る間際、同行してくださっていた行政の方が固定電話の横に置かれたタンスを指さし、声をかけてきました。

 

「これって…緊急連絡先でしょうか、、。」

 

 

いくつかの電話番号が大きく書かれていて、その中に私の携帯番号があったのです。

 

 

そこでふと思い出しました。

 

この日から半年ほど前、この飼い主さんはご自身が運転する車で自らシェルターに来てくださった事を…

 

 

‐‐‐‐‐‐

捨て猫などを迎え入れ、

猫たちと暮らすようになった。

 

長年過ごすうちに

何匹かを看取ってきた。

 

自分が高齢になった事で周りからは“処分”をしろと言われ続け、そんなことは絶対にしない！と揉めている。

 

自分にとっては我が子のような子たちです。

 

今はまだお世話もできているし。

できる限り猫たちと一緒にいたいと思っている。

ただ、自分の歳を考えるといつ何があるかわからないので

万が一に備えて相談をさせてほしい。

‐‐‐‐‐‐

 

こんなお話をしていた記憶があります。

 

“万が一”を想像されてかとても悲しそうなお顔で話されていましたが、猫たちの日頃の様子についてはとても生き生きと楽しそうに猫談義に華を咲かせ

 

 

本当に猫たちが大好きなんだな～と感じずにはいられませんでした。

 

 

そんな飼い主さんに私は、個人の連絡先を渡したんです。

 

 

「お世話が少しでもシンドくなってきたらいつでも電話してね。すぐわかりやすい場所に連絡先をメモしといてね！お父さんが猫たちとずっと一緒に暮らせるようにすぐにお手伝いに行くから。」

 

 

そう伝えて。

 

来た時よりも、笑顔が増えて帰っていった飼い主さんを見てちょっぴり安心していました。

 

 

この時、お名前や連絡先等を聞いていなかった為こちらから連絡が取れなかった事を

とても後悔しています。

 

 

 

 

お父さんの笑顔も猫たちの穏やかな時間も守りたかったな、、

 

 

大切な大切な我が子を残して旅立ってしまった飼い主さん。

 

 

おしゃれな麦わら帽子とアロハシャツを着こなして、愛おしそうに猫たちのお話をしていた姿を今でも鮮明に思い出します。

 

 

お父さん、

 

 

大丈夫よ。みんなここにいるからね。

 

 

お父さんに代わってこの子達を守れるよう見守ってくれていたら嬉しいな。

 

 

 

＝＝

 

A3Eに来る子たちは、一匹一匹、様々な事情を抱えています。共通する思いは、どんな子も少しでも穏やかであたたかな天寿を全うしてもらいたい、ということ。

 

猫たちのためにも、今回のプロジェクトをなんとしても目標の達成させなければなりません。

 

残り19日となり、いよいよラストスパートが迫ってまいりました。どうか引き続きご支援・応援をよろしくお願いいたします。