ラオスでは医療が色々な意味で遠いということは何度も色々な場面でお伝えしてきました。その理由は様々です。当院で行われる診療に関しては無料で提供していますが、病院へたどり着くまでの交通費が出せなかったり、1日かかりで病院へ行くほどの時間の余裕が無かったり、健康に対する認識不足であったり、病院いたいする信頼感が無かったり…。

 

Dちゃんに会ったのは他の患者さんのために訪問看護へ行った村でした。当院から5-6時間もかかる山の村でした。目的の患者さんの家へ行き診察をしていると、村人たちが次々と『なんだ?なんだ?」と集まってきました。この村に限らず、村では大抵こんな感じにアッという間に人だかりができます。その人だかりに中にいたDちゃんが目に留まりました。なぜならば、明らかに重度な貧血でこんな大きなお腹をしていたからです。

サラセミアが直ぐに疑われました。そして、家族に事情を聴いてみることにしました。そして、びっくり、9歳になるDちゃんですが、これまで病院にかかったことはないというのです。「お腹が大きくなり始めたけど、痛がりもしないし…」というご家族。「え~!そんな~。どう考えても普通じゃないでしょ~。」と思わず強く言ってしまいました。ごめんなさい…。

病院へ行くことにあまり乗り気ではなかったご家族と話し合い、検査して治療をすることを進め、翌日病院へ行くことを約束してくれた時にはホッとしました。

 

そして診断はやはりサラセミア。サラセミアでは、異常な赤血球が作られるので、その赤血球を脾臓が次々と破壊しなければならず、脾臓はオーバーロード状態になってしまうのです。その結果、脾臓が大きく腫れてしまいます。通常の脾臓は握りこぶしくらいの大きさで左の下部肋骨の裏あたりに位置していますが、Dちゃんの場合はその肋骨からお臍あたりまで大きく腫れていました。

 

大きなお腹では動くことも大変だし、貧血もあれば他の子供たちと一緒に走り回って遊ぶこともままなりません。子供の楽しみは遊ぶこと。それができないというのは、辛いだろうな。学校だって行かれない日がある。このクラウドファンディングを機に多くのみなさんにサラセミアが子供へ与えるダメージを知ってもらいたいなと思います。私たちは少しでも快適な生活が送れるように何ができるのか、知恵を絞ります!

 

 

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