「親を頼れず支援制度も対象外…ひとりで苦しんでいる若者を助けたい」プロジェクトの実施が完了しました
認定NPO法人ブリッジフォースマイルです。
昨年、親を頼れないすべての子どもたちが笑顔で暮らせる社会を実現するために、皆様からたくさんの温かいご支援をいただきました。おかげ様で、「緊急ショートステイの拡充」「支援対象者と伴走支援メニューの拡大」「支援の成果とコストを算出、検証し、政策提言につなげる」の3つを柱にしたプロジェクトの実施について、終了報告をさせていただきます。
多くの方のご支援と声援を頂けたことを心より御礼申し上げます。
今後の活動については、メルマガやブログ等で引き続き発信する予定です。メルマガに未登録の方は、ぜひこの機会にお申込みください。親を頼れない子ども・若者たちを取り巻く状況を、おとどけしています。
支援金の使途
皆さまからご支援頂いた資金は、全額親を頼れない子どもたちの支援のために使用させて頂きました。
「緊急ショートステイの拡充」
2024年4月からスタートした東京、横浜の緊急ショートステイでは、7月までに14人の若者を受け入れ、のべ355日利用されました。
B4Sで支援を受けていた人、Webサイトを見たという人からの問い合わせの他、シェルターや児童相談所など関係機関からのお問い合わせも増えてきています。入居者には、毎日の生活費をお渡し、また見守りや次の生活を整えるための面談を行い、入居できる最大2か月の間に、一人ひとりの状況に応じて、次の生活につなぐ支援を行っています。
同居中の家族や友人、パートナーからとの関係性悪化や、暴言暴力から逃げるため、一時的に泊まる場所が必要になる人に短期的に活用してもらうこともあります。まずは安全で安心できる場所に身を置いて、冷静に次の行動を考える時間に充ててもらっています。
また、お金に困ってネットカフェを転々としているなど、中長期的な住まいや生活の立て直しが必要な場合は、一緒にアパートやシェアハウスを探したり、生活保護受給のサポートをしたりします。
既に入居者で埋まっていて、対応できないこともありますが、確実に、困難を抱えた若者の受け皿の一つとして機能できていると感じています。
未成年の受け入れについて関係機関から問い合わせをいただくこともありますが、支援者が常にその場にいる状況ではなく、入居中の炊事洗濯も自分でしていただくため、利用をお断りしています。これほどまでにたくさんの子どもたちが、行く場所がなく彷徨っている状況を目の当たりにして日本の児童福祉の現状を早く変えていかなければ、と強く思います。
皆様からのご支援は、家賃・光熱費・生活費の一部に当てさせていただきました。今年4月からは、東京都、横浜市それぞれから行政費用が出るようになりました。独自事業として、立ち上げから、1年目の支援を支えていただき、誠にありがとうございました。
「支援対象者と伴走支援メニューの拡大」
2024年4月の改正児童福祉法の施行により、B4Sがそれまで児童養護施設等に入所などの“社会的養護出身者”だけだった支援対象者の枠組みを広げ、“親を頼れず困っている若者全般”を対象となりました。しかし、一部行政はその対象を広げないとしたことで、独自事業とせざるを得ない部分を本プロジェクトにおいて皆様に応援いただきました。
全国どこからでも相談できるLINE相談を始め、アプリを使って家計管理をする「家計やりくりサポート」、アパートに出向いて買い物、掃除を一緒にやる「訪問家事サポート」なども、試験的に開始しています。
ただ、さまざまな支援機関で対象から外れて支援を受けられずB4Sにたどり着いた人や、すでに生活保護や障害福祉につながっているものの居場所を見つけられない人、虐待の後遺症等に見られるメンタル不調を抱える人など複雑な困難さを抱えているが後を絶たちません。
支援が必要な場面はさらに緊迫感に満ちています。資金面だけでなく、人材の不足も依然私たちの課題です。引き続き、ご支援いただけますと幸いです。
「支援の成果とコストを算出、検証し、政策提言につなげる」
現在、日々の活動から収集するデータの項目を整えたり、生成AIを活用したまとめを作成したりするなど、分析に取り掛かるための環境整備を進めております。
目の前の支援を優先しているため、進みはゆっくりではありますが、政策提言として活用できるよう、続けていきます。どうぞ、これからの活動を見守ってください。
さいごに・・・
2学期からのこれから半年間は、児童養護施設や里親家庭などで暮らす高校3年生にとって、受験勉強や就職活動の他に、来春迎える“たった1人での巣立ち”に向けた準備も本格化するとても重要な時期です。
設立20周年を迎えたB4Sは、設立当初から、児童養護施設等で暮らす高校3年生に向けて「巣立ちプロジェクト」を半年間開催しています。一人暮らしに必要な知識やスキルなどを学ぶセミナーです。
これに合わせて、参加する高校3年生に、巣立ち後の新生活に役立つ「生活必需品」の支援を行う クラウドファンディング【児童養護施設等で暮らす子どもたちの“たった1人での巣立ち”を応援!】を立ち上げます!
「巣立ちプロジェクト」に参加した高校生は、セミナー参加毎にもらえるポイントと引き換えに、一人暮らしに必要な生活必需品を寄付として受けとることができます。この寄付品の購入資金として、300万円をスタートにクラウドファンディングをさせていただきます。
今年参加する高校3年生は、257名!
【児童養護施設等で暮らす子どもたちの“たった1人での巣立ち”を応援!】
https://readyfor.jp/projects/b4s2025sudachi

どうぞ、応援よろしくお願いします。
ブリッジフォースマイルのビジョンは、
“親を頼れないすべての子どもが笑顔で暮らせる社会へ”
困難なことも多いですが、私たちを頼ってくれる子ども・若者がいる限り、精一杯頑張っていきたいと思っています。一人でも多くの大人たちが、彼らに関心を持ち続けてくれる社会になるよう、仲間になっていただけたら嬉しいです。
今後とも、よろしくお願いいたします。
認定NPO法人ブリッジフォースマイル




















