「18歳で未来を諦めさせない」プロジェクト完了報告と御礼
この度はNPO法人キャリアbaseの「18歳で未来を諦めさせない | 100人の社会的自立を応援しよう!」プロジェクトをご支援いただき、誠にありがとうございました。
本プロジェクトは実に607名の方から寄付を頂戴し、クラウドファンディング期間後も、マンスリーサポーターとして多くの方に支えていただきました。
皆さまから託していただいた想いとともに「個別伴走型のキャリア支援を100人の高校生に届けるための挑戦」と掲げて始まった本プロジェクトは、160名を超える生徒の個別伴走支援を行うことができ、無事に目標を達成してプロジェクトを終了することができました。

皆様のあたたかいご支援、本プロジェクトへの応援、サポートいただいた皆様に、スタッフ一同、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。皆様からいただいたご支援は、全額、個別就労支援のプロジェクトのために活用させていただきました。
◆プロジェクト実施報告◆
今年度も、さまざまな事情を抱えた生徒たちとの出会いがありました。キャリアbaseでは、先生から事前に共有いただいたお話を元にしながら、初回面談で生徒の状況を丁寧に確認をしています。
初回の面談では「何をしたいのかわからない」状態の生徒も面談を重ねるごとに希望の求人を絞り込み、職場見学へ行き、面接本番までに数回の面接練習を重ねてきました。
伴走する生徒の中には、不登校や引きこもり、DV、家庭不和、発達障がいやいじめ被害などさまざまな事情を抱えています。1つの課題だけでなく、複数の課題を抱える生徒もいました。

高校を卒業後の所属先を探すために、生徒自身が触れてほしくないであろうことも丁寧に聞いていきます。ポツリポツリと話す生徒。キャリアbaseからの問いかけに涙を流す生徒もいました。
一部にはなってしまいますが、今年度個別伴走をした生徒のご紹介をいたします。
【事例1】自分の思い込みから、自己肯定感が低下してしまう生徒
「人見知り」の自覚があるためか、声が小さく、話していても語尾が小さくなっていく癖がありました。一次募集では残念な結果が届き、しばらく気持ちが落ち込んだこともありましたが、なんとか復活。
次に何をするべきか自分で考え、キャリアbaseの面接対策の予約を入れて行動する様子がありました。キャリアbaseとの面接練習を5回行い、二次応募の時期に内定が決まっています。
声の小ささや面接練習時で見ていた自己肯定感の低さが気になるところではありましたが、先日会ったときには笑顔が見られ、はつらつとした声でたくさんお話をしてくれました。
【事例2】アルバイト継続と正社員での就職に悩む生徒
「今のアルバイト以外に就ける仕事があるか不安」「正社員も考えているけど、アルバイトでもいいかもしれない」「収入がギリギリになるのは避けたい」と悩み、優先順位が定まらない状況でした。
二人妹がいて、とても妹思いの生徒。保護者に心配かけないよう「妹たちを優先してほしい」ので高校卒業後のことを考えて、金銭的に足りなさそうだからと、バイトのシフトを増やしてちょっとずつ貯められるようにしていると言います。今の生活を考えるとバイトをしていた方がいいのではないか、けれど、アルバイトでは将来が心配......。
生徒自身の人生でもあるため、自分の人生をどのように選択していくと「幸せだ」と感じるかも大切だということを伝えました。
3月中旬を過ぎて、内定が決定。4月から正社員として働き始めます。最後まで自分の将来と向き合い、諦めずに面接に取り組んだ結果だと感じています。
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今年度の生徒たちが高校卒業後の所属先を決めることができたのも、皆さまのあたたかなご支援・応援があったからです。本当にありがとうございました。
私たちが最終的に目指すのは、「通信制高校における“進路未決定のままの卒業”をなくし、その先の社会的孤立が起きない社会をつくること」です。現在も5月内定決定を目標に、個別伴走支援をしている生徒がいます。
どんな背景を持つ高校生も、主体的に将来を選び、自分の未来や社会に対して希望を持って一歩を踏み出せるように、今後もキャリアbaseが活動を続けていけるよう応援いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

<今後のキャリアbaseの活動について>
いつもNPO法人キャリアbaseへのあたたかなご支援、ご協力をいただき、本当にありがとうございます。今年度も各学校の卒業式を終え、また新たな春のスタートの時期となりました。
本プロジェクトでは607名もの方から応援をいただき、現場では目標としていた100名を大きく超え、160名を超える生徒の支援を行うことができました。私が直接伴走していた生徒も卒業式を終えた後の今週の月曜日に、企業から内定の通知が入り、晴れて4月から社会人としてのスタートを切る準備が整いました。
「進路未決定のままの卒業をなくす」このミッションを掲げ、活動を開始してから丸4年が経ちました。不登校やグレーゾーンをはじめ、さまざま社会的ハードルを抱える生徒たちが多い通信制高校を中心に、高校生へのキャリア教育への提供は28,000名、個別の就労支援も340名を超える生徒へ支援が届けてくることができました。
これも一重に、活動を応援し、有形無形でたくさんのご支援をくださる皆様方のおかげです。
今期、新たなスローガンを掲げました。「寄ってたかってキャリア教育」。私たちスタッフの支援だけでは救えない生徒もたくさんいます。地域社会で、多くの大人が高校生世代に関心を持ち、実際に彼らと時間を共にし、語り合うことが、とても大きな力を生むことを今年はたくさん経験させて頂きました。
学生時代に何らかの人間関係のトラブルや、苦しみを抱えてきた生徒たちが、人を信用し、社会を信じて、次のステップに進む勇気を持つことの大切さ。助成金事業を通してご指導をいただいている立教大学の津富先生からは「自己肯定感をあげていくステップを丁寧に設計すること」の重要性とその実践事例をお教えいただき、キャリア支援のもっと「手前」から、多くの大人に出会い、自己を肯定的に見つめ、歩み始める「一歩目」を共にすることが少しずつできてきていると感じています。
毎年毎年、高校生は卒業していき、そしてまた新たな子どもたちがさまざまな背景を抱えて高校へと進学してきます。また次年度も新たな生徒たちとの出会いがたくさんあるでしょう。是非、一度でいいので現場を見にきてください。そして、彼らに話しかけてみてください。
そんな大人の一歩が、子どもたちの一歩を育むことに繋がって行っています。
私たちキャリアbaseも、高校生にとっての「港」のような存在でありたいと願って活動をしてきました。いつでも「おかえりなさい」「いってらっしゃい」がある場所。いつでも戻ってきていい。そして挑戦するときはそっと背中を押す。そんな存在でありたいと思っていますが、そこにたくさんの大人が関わって、はじめて社会全体で若者をあたたかく包み込み社会の実現になっていくのだと最近感じています。
これからもその社会の形成を目指して一歩一歩、進んでいきます。
是非、クラウドファンディングの応援やマンスリーサポーターとしてのご支援、現場での活動のアシストや高校生へのキャリア面談等、さまざまな形でみなさまのお力を貸していただければこれほど嬉しいことはございません。
是非、これからもお付き合いください。
いつも応援してくださる皆様に心から感謝を込めて御礼申し上げます。
NPO法人キャリアbase
理事長 草場勇介
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【2025年度の活動について】
高校現場からは、2025年度卒以降の高校生の伴走支援のご依頼が、既に80件以上届いております。来年度以降も、個別伴走型のキャリア支援を継続・拡大させていくために、2025年4月9日(水)~5月28日(水)の期間で、次のクラウドファンディングに挑戦することが決定いたしました。
プロジェクト詳細が決定しましたら、改めてご案内をさせていただければと思います。度重なるお願いとなりますが、ぜひ皆さまにもお力添えをいただけますと幸いです。





















