チンチラとの暮らしを守りたい。未解明な飼育方法を確かなものへ

協会スタッフの愛チンチラ紹介、2回目は本部スタッフYさん（チンチラ飼育数2匹、チンチラ飼育歴1年半）のベージュの男の子です。
半年で4回もの手術を乗り越えた頑張り屋のチンチラさん、今はとっても元気でやんちゃしているそうですが、入院の様子やレントゲンの写真もありますのでご了承ください。

 

毎日の記録を紙に書き続けることで、何となくの記憶ではなく、飼い主が切羽詰まった状態であってもしっかりと正確に獣医師へ状況を報告することができ、また傾向を見ることで、これからの予防策・対応策についても獣医師と情報を共有しながら話し合いができているそうです。

 

記録の簡便化、共有化を目指したWebアプリ「Chilla-Care」の開発にかける思いも人一倍強いスタッフYさんです！

 

──────────
 

我が家では1年半前に、生後8か月のチンチラ（ベージュの男の子）をお迎えしました。
とてもやんちゃで甘えん坊で元気な子です。 
チンチラを飼育するにあたって、書籍やネット上などから不正咬合、熱中症、皮膚糸状菌などの情報を予備知識として事前に確認し、注意深く見守りながら一緒に暮らしていました。

 

お迎えして約1年経った頃、おしっこの回数が多くなり、覚えたはずのトイレがなぜかいろんなところでしてしまうように・・・。
ある日の夜中に「クィ～ン…クィ～ン…」と、か細い声で一晩中ケージの端で丸くなったまま（痛いよ…痛いよ…）とでも訴えているかのように泣き続け、隣に寄りそって声をかけることしかできない無力感を感じながら、朝一番にかかりつけの動物病院へ。

 

レントゲン診断の結果、尿道結石と膀胱結石とのことで、大きめの石が３つも見つかるという状態でした。
即日入院となり、体力が回復して3日目に手術を行い…難易度の高い手術だったため術後も、集中治療が必要な状態で再手術を行うなど危険な状況も何度かあり、一進一退の状況ではあったものの、10日ほどで体調も戻りはじめ、2週間後に無事帰宅となりました。

 

 

その際に担当の獣医師からお話いただいたのですが、チンチラの結石の原因・予防については、いまだ明確なことが把握されていないのが現状です･･･と。
それがチンチラにおける実態のようでした。他の動物（猫やウサギ、モルモットなど）で結石対策に良かろうとすることが、身体の器官の違いでチンチラには当てはまらないようでした。

 

再発予防として、膀胱炎対策、ビタミンなどを配合した粉薬を毎日服用続けていましたが、最初の手術から2か月後の10月に再発そして手術、さらにまた2か月後の12月に再々発で手術と実に半年で同じ病気（結石）で3回の入院と4回の手術を繰り返したのです。

 

 

日々の記録として、彼のうんちの量や状態、食事の量、体重の変化を毎日紙に書くことで、正確ではないとはいえ傾向が少し読み取れるような状況になってきていたため、2回目の手術以降は痛みが激しくなる前に対応できたように感じます。

 

 

動物病院に行くときは紙のメモを持参していますが、獣医師からも、
「体重の変化や食べている量との傾向値を読み取れると、その子の傾向や既往傾向もわかりやすいのかも」との意見も。

半年の間で4回もの手術と辛くて長い入院生活を乗り越えてくれた、本当に生きたいという彼の健気で前向きで強い気持ちに支えられているような日々を送り、彼の生命力に感謝している日々です。

 

 

おかげさまで、2歳の誕生日も無事に迎え、現在は絶好調で、トイレも余裕をもってしてくれています。
もちろん油断はできませんが、いまでは定期健診も楽しみなくらいです。
（やはり、本人はトラウマで･･･病院となると一気に元気がなくなり大抵抗しますが）

これからも、同じような病気、予兆など 少しでも役に立てればと思っています。
生活を共にしていくチンチラの傾向を知ること、獣医師と共有しておくことが実際の処置の参考になると思っています。

まだまだ、生態はわからないことも多いようですが、
飼い主さんたちが、それぞれの子供たちの傾向や、その傾向の共有をしておくことがこれからの生態にも必要なことだと思っています。
ぜひとも、ともにそれらの共有するお仲間になれればと思います。

 

（本部：東京都/スタッフY）