地元秋田の仲間とともに、クッキングアップルの郷をまもりたい！

　私たちは５年前から秋田大学　教育文化学部の地域連携ゼミという授業で、学生のフィールドワークを受け入れております。
　このクラウドファンディング立ち上げにあたって、学生さんたちのレポートを頂戴しましたので掲載いたします。
　今回は尾形美空さんのレポート。クッキングアップルをお酒にする方々のバックグラウンドが詳しくレポートされています！
 

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【クッキングアップル「紅の夢」を使用のしたお酒の生産者についてをご紹介いたします！！】

　秋田県横手市産のクッキングアップル「紅の夢」を使用したシードル「オカノウエシードル」を作っている佐藤和也さんと、ハードサイダー「OK,ADAM」をつくっている阿部円香さんについてご紹介いたします。
 

“シードル”と“ハードサイダー”について

シードルは、フランス発祥の伝統的な発泡酒であり、りんごから作ったスパークリングワイン。「果実を醗酵させてできた酒」を意味するラテン語「シセラ（Cicera）」が語源となっています。

　一方ハードサイダーは、アメリカ発祥のリンゴ果汁を醗酵させたアルコール飲料。シアトル発のクラフトビールが発展してできたお酒です。

　どちらもアルコール度数は高いものの気軽に飲むことができるとして、健康志向の高い人々の間で近年話題になっています。

 

１．オカノウエプロジェクト　代表　佐藤和也さん

　佐藤和也（さとうかずや）さんは、横手市平鹿町にあるさとう果樹園の代表で、「オカノウエシードル」の企画・販売元である「オカノウエプロジェクト」の代表も務められております。就農以前は東京都内のレストランでワインを担当をされておりました。ワインを通して原材料の生産を行う農業従事者へのリスペクトと「いつか自分でも果実酒をつくってみたい、果実酒を通して横手産のりんごをもっと広く知ってもらいたい」という夢を持った佐藤さんは、2013年に就農。その傍ら「オカノウエプロジェクト」を立ち上げ、シードル作りの実現に向けて励まれます。

　2015年、ついに「オカノウエシードル」を委託醸造にて販売開始。現在、「紅の夢」を使用した『夢紡（ゆめつむぎ）』のほか、アキタゴールドを中心とした黄色りんごのみ使用の『萌黄（もえぎ）』、りんご本来の風味を大切にした『風来（カゼクル）』など、計10種類のシードルを販売されております。

　「クラウドファンディングでは、シードルというあまり知られていないりんごの新たな楽しみ方や、シードルに特化したりんごの存在など、支援者に向けて新しい発見を届けたい」と佐藤さんは話されます。オススメのシードルの楽しみ方をお尋ねすると、「伝統的な楽しみ方であるガレットと合わせるのがオススメです。また、甘い風味のものはパンやチーズ、ドライなものはディナーによく合います」とおっしゃっていました。

　今後はさらなるシードルの企画・販売や、シードル専用りんごの開発など、シードル作りをさらに本格化させる方針だとのことです。

 

２．Hostel & Bar CAMOSIBA　オーナー　阿部円香さん

　阿部円香（あべまどか）さんは、横手市十文字町を拠点に、ハードサイダーブランド「OK,ADAM」を展開されております。当初は横手市の名産品であるホップを使ったクラフトビールを作りたいと考えておられたそうですが、同市内の果樹農業従事者とのかかわりを機に、地元産の果実を使ったハードサイダー醸造を決意。本場であるアメリカ・ポートランドへ留学し、醸造技術を学ばれます。

　帰国後の2020年2月、「紅の夢」や紅玉、ふじを使用したオリジナルハードサイダー「OK,ADAM」の販売を開始。メインとなるりんごはもちろん、副原料となるホップなども全て横手産のものを使用することにこだわっておられます。

　「ハードサイダーで使用している『紅の夢』は、日頃お世話になっている横手の農家の皆さんが一生懸命育てたもの。横手産りんごを広く知ってもらい、また、りんごの新しい楽しみ方を提供するものとしてハードサイダーづくりに励んでいます」と阿部さん。クラウドファンディングでは、『紅の夢』をベースにした冬らしい“紅（あか）いハードサイダー”の開発を目標にしていらっしゃるそうです。

現在は羽後町や秋田市の醸造所へ委託醸造している「OK,ADAM」。今後は自社醸造所を開設し自家醸造することを目指されており、そのために阿部さんは勉強中だとのことです。