2、3月に実施した現地調査時に姿を見せたキリマンジャロ山
2、3月に実施した現地調査時に姿を見せたキリマンジャロ山

 

クラウドファンディングを応援いただいているみなさま、あたたかいご協力を本当にありがとうございます!

 

この18日にキリマンジャロ山の現場より戻りました。現地では4月から大雨季。このクラウドファンディングのプロジェクトで目指している「エデンの森」での植林(6月)に向けて、森林に沿う40の村々と準備を進めて参りました。現地ではすでに大雨季の前触れとなる雨も降り始めていたのですが、実は東アフリカでは全体的に降雨不足の状況で、どの村も苗木を育てるのに苦労していました。しかし、植林に対する思いには並々ならぬものがあり、キリマンジャロ山での彼らの取り組みと主張に理解を示している副大統領を招いて実施する方向で進めようとしています。

 

40村の村長たちが一同に集まり、大雨季植林の計画を協議。どの村も「我が村を主力に!」と強い意気込みを持っており、苗木が足りないくらいです!
40村の村長たちが一同に集まり、大雨季植林の計画を協議。どの村も「我が村を主力に!」と強い意気込みを持っており、苗木が足りないくらいです!

 

 

ところで、最近アフリカ大陸で樹高が一番高い木がキリマンジャロ山で発見されたというニュースが世界を駆け巡ったのをご存じでしょうか?(以下のリンクURL参照)。センダン科のEntandrophragma Excelsumという木ですが、その樹高は81.5mあり、世界でも6番目の樹高だそうです。

 

(デイリーニュース:https://www.newscientist.com/article/2114073-africas-tallest-tree-measuring-81m-found-on-mount-kilimanjaro/)

 

そしてその木が発見されたのが、このプロジェクトで取り上げている“エデンの森”の直下だったのです!高い木があることは分かっていましたが、今回初めて正確に樹高が計測され、アフリカ大陸一であることが確認されました。木はムルスンガという川が刻む深い渓谷の中にあって、下流側からのアクセスが困難な場所にあります。辿り着くためにはエデンの森を突っ切って行くしかありません。

 

ムルスンガ川が流れる渓谷。奥に写っているのが “エデンの森”
ムルスンガ川が流れる渓谷。奥に写っているのが “エデンの森”

 

エデンの森はもともとキリマンジャロ山の天然林と人の暮らすエリアとの中間にあって、天然林を保護するための「バッファゾーン(緩衝帯)」としての役割を担ってきました。今回の発見は、地域住民が守り抜いたエデンの森が、まさに防波堤となってこの木を守ってきたことを図らずも証明することになったのです。

 

村人たちがこのニュースに大喜びしたのは言うまでもありません。「エデンの森を守ってきて良かった!」と口々に話してみんなで喜びを分かち合っていました。今回副大統領府や世界遺産を管理するユネスコのタンザニア代表事務所とも話し合いをしてきましたが、エデンの森を知らない彼らも、「あのアフリカ一背の高い木がある場所なんですが」というと、「えっあの木がある場所なの!?」と目を丸くして驚きます。

 

各村で育てられている苗木。ここはキリマンジャロ山の東南山麓の標高約1,700mにあるにあるマヌ小学校。先生も生徒たちも本当に熱心に植林に取り組んでいます。植林現場であるかつて丸裸だった尾根には、立派な森が甦りつつあります!
各村で育てられている苗木。ここはキリマンジャロ東南山麓の標高約1,700mにあるにあるマヌ小学校。
先生も生徒たちも本当に熱心に植林に取り組んでいます。植林現場であるかつて丸裸だった尾根には、立派な
森が甦りつつあります!

 

 

ところが、「そんな貴重な木がある場所なら国立公園にしてしまえ」という議論がいま出てきています。世界に名の知れた生態学者がそれを言い、従って誰もそれに反対しません。一体誰が森を守ってきたのか、なぜその木がいまもそこにあるのか、どのような管理手法がもっとも持続的で効果的なのか、そうした議論は一切されず、ただ国立公園にせよと言います。これはもう自然保護という名の暴力でしかありません。

 

「世界はオレ達のことなんか見ないのさ。アフリカ一の木なんて発見されない方が良かった」。またも自分たちを蚊帳の外に置いたまま進められるこのような議論を知るにつけ、喜びもつかの間、村人たちの間には失意と悲しみが広がっています。

 

木を見て森を見ず、森を見て人を見ず。こんな愚かなことをいつまで世界は繰り返すのでしょうか。人にとっても、森にとっても、動物にとっても、いつまでも“エデン”(楽園)であり続けて欲しい。そう願い、森を守ってきた村人たちの思いを、私たちはこのプロジェクトを通して必ず実現に結びつけていくつもりです。

 

みなさまのもう一段のご支援、ご協力をぜひ宜しくお願いいたします!!

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