年の瀬も押し詰まってきました。年内に色見本を送るはずだったのですが、少々難航しています。イメージ通りの薄紫色の生地が見つからないのです。

 

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【そもそも薄紫の生地がない】


1、実を言うと、商品写真の服の生地は一般の店頭で買ったものです。生地屋は売り切りなので同じ生地は二度と入荷しません、でも同じような生地が問屋で簡単に見つかると思っていました。でもそれは間違いでした。

 

2、問屋のサンプルは無限にありますが、その中に薄紫のある生地はわずかです。男性や子供は薄紫色の服をあまり着ないので、相当数の色を揃えた布でないと薄紫はありません。


3、薄紫は明るい夏向きの色なので夏生地にはちらほらあります。でも、夏生地は「クール加工」とか「ひんやり仕様」のものが多く冬の服には向きません。


4、女性向けの生地にはぽつぽつあります。でも、女性向けの生地はファッション性を高めるためにポリウレタン、リヨセル、モダールなどの「弱い繊維」がブレンドされているものばかりです。


5、それと同時に、女性向けの生地巾は150cm以下が多いのも悩みの種です。工場生産ならコンピューターを使った高度な裁ち合わせができるのでなんの問題もありませんが、一点生産は原始的な裁ち合わせなので、150cm幅では取り回しが困難です。

 

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【おしゃれ着で長持ちする生地がない】


1、いまどきのTシャツ生地はポリウレタンが5%ほど混ざっています。ポリウレタンは熱と湿気で劣化するので、タンブラー乾燥を繰り返すと早く傷みます。


2、リヨセル(テンセル)は光沢のある美しい素材ですが、摩擦に弱く毛羽立ちやすいのが気になります。洗濯は手洗い推奨です。でも手洗いを苦にしない人は少ないですよね。


3、ポリエステルは摩擦にもタンブラー乾燥に強いタフな素材です。でも、ポリエステルの混紡は毛玉ができやすいのが難点です。綿やウールなどの弱い繊維は毛玉になりません。毛玉になる前に擦り切れて落ちるからだそうです。


4、タンブラー乾燥をしているご家庭は少ないと思います。でも、各家庭の洗濯習慣はそれぞれで、一度決まったら簡単には変えられません。他人に洗濯を頼んでいる時はなおさらです。タンブラー乾燥しかできないご家庭が必ずあります。その方のための生地を用意したいと思っています。

 

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【普通の綿はごわつく】


1、タンブラー乾燥に強く、毛玉になりにくいのは綿です。でも、昔ながらの綿100%は洗濯するとゴワゴワした絞りジワがつきます。カジュアルならそれなりの味になるのですが、今回のオフタートルはそういうわけにいきません。


2、私が欲しいのは、張りがありツヤがあり表面が密でしなやかな綿100%。理想的な布がどこかにあるはずなのですが、それが見つかりません。


3、今「これかもしれない」という生地を数種類取り寄せ中です。それを触って水通しして仕立てて着て洗ってみて、使えるかどうか判断する予定です。

 

自分でも呆れるほど手間取っています。なにもかも至らず申し訳ありません。

 

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急に暖かくなったり、またひどく寒くなったり、おかしな気候です。
お体をお大事に、良いお年をお迎えください。

 

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<追記>

「タンブラー乾燥のできる張りがありツヤがあり表面が密でしなやかな綿100%」はあるにはあったのですが、取り寄せてみたら手触りが冷たいのです。なんというか、まるで麻布のような、触っていると熱を取られるような気がするのです。これを冬に着たいと思えなかったので今回はあきらめました。この生地は夏の半袖にしたらぴったりです。その時あらためて使わせていただきます。

 

その他にも色々な生地を取り寄せたのですが、オールマイティな生地は見つからず、結局、それぞれのシーンに合わせて4種類の生地を選びました。気に入って下さることを祈るばかりです。

 

 

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