道指定文化財・蠣崎波響『釈迦涅槃図』を120年ぶりに修復し未来へ！

波響「涅槃図」CF達成

期限より1ヶ月早く　

修復全額へ募集継続

函館市の高龍寺が実施している、江戸時代の絵師・蠣崎波響が描いた「釈迦涅槃図」の修復費を募るクラウドファンディング(CF)は寄付額が目標の1100万円に達した。

期限より約1か月早い達成で、
永井正住職は「数え切れない支援をいただき、温かいご縁を再確認できた」と喜ぶ。
目標額に達したのは今月2日。
10月3日からインターネットサイトで受け付けを始めたところ、当初から順調に寄付が集まり、締め切りの今月30日を待たずに達成した。

今後は修復費の総額となる1500万円を目指し、

30日まで寄付の募集を続けることにしている。

涅槃図はすでに横浜市の業者に送られ、修復のための調査が行われている。
修復は来年1月から始まる。2025年3月に完了し、同4月の法要の際に公開する予定という。
永井住職は「当初は集まるか不安だったが、全国だけでなく、海外からも寄付があった。総額を上回る寄付があった場合は、展示環境の整備にも充てたい」と話している。

波響は松前藩家老として藩政に携わりながら、絵師としても活躍。
道有形文化財の「釈迦涅槃図」は2枚の掛け軸からなり、合わせ縦横3m以上になる。

最後の修復から120年以上がたち、亀裂やカビなどの傷みが激しく、修復が必要になっていた。

寄付は専用サイト (https://readyfor.jp/projects/hakyo2023) から。

コースは5000円から100万円の7種類。寄付額に応じてご朱印帳などの返礼品が用意され、30万円以上永井住職の案内による特別鑑賞で作品を楽しむことができる。振り込みでの寄付も可能。問い合わせは高龍寺 (0138・23・0631) へ。