
支援総額
目標金額 800,000円
- 支援者
- 70人
- 募集終了日
- 2012年6月30日
人を思いやる力
1週間ほど前にウンピアム難民キャンプを訪問した時には、火災で被災した家の多くは建て直され、1か月前にはカンカンコンコン・・・とキャンプ中に響いていた再建の音は、子どもたちの学校の再開と共に子どもたちの笑い声と変わっていました。
そのときに参加した、難民キャンプ委員会、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、NGOの調整会議では、難民キャンプの住居の支援をしている団体から、「多くの再建資材は提供しましたが、屋根材については、まだ40%しか支給できていない状態です。」との報告がありました。屋根材はニッパ椰子の葉を使っていますが、一度に多く供給できないこと、さらにその背景には団体の資金難の問題もあるようです。もうすでに雨季が始まっていることもあり、多くの住民はどこかからこの屋根材を手に入れて再建を始めており、実際、UNHCRの白いビニールシートを使用している家は、あまり見られませんでした。

(この写真は、再建が始まってから間もない時期の写真。左手奥に屋根材が見えます。)
現在、難民キャンプを支援している多くの団体が直面している問題が、この資金難の問題です。私がこちらに赴任してきた1年前から、その話はずっと会議の中に出てきており、すでにこのサイトでもご報告しましたが、教育や食料支給など、難民キャンプでの活動を縮小せざるを得ない団体がいくつか出てきています。この問題は、解決策が見いだせていません。
ところで、皆さんご存知だと思いますが、先日6月16日(土)にノルウェー首都のオスロ市庁舎で、アウンサンスーチーさんの1991年に受賞したノーベル平和賞の受賞記念演説が行われました。彼女は、6月2日(土)に、タイ・ミャンマー(ビルマ)国境のメラ難民キャンプを訪問していますが、実はこの演説の中で、難民キャンプの資金難の問題が取り上げられました。彼女は、「支援者の援助疲れ」、「同情疲れ」の状況に触れながらも、世界中の支援者に、避難せざるを得ない人々のニーズを満たす支援への協力を訴えていました。
私は、彼女のスピーチ全体を聞いて彼女の信念の強さに大いに感動したのですが、その中でも、具体的な支援の有無は別として、「人を思いやること」、「苦境に立たされている人を忘れないこと」は改めて本当に大事だな、と感じました。
アウンサンスーチーさんがメラ難民キャンプを訪れたとき、多くの難民が大歓迎で彼女を迎え入れました。「ジャマバセー、アメー スー! (母なるスー、どうぞお体に気を付けて)」という声が、キャンプ中に広がっていました。そのときの経験を彼女は受賞記念演説の中で、「難民の人たちから私たちを忘れないで!つまり、私たちの苦境を忘れないで。あなたができることを忘れないで。そして私たちがあなたの世界の一部であることを忘れないで。という声を聞いた」と話しています。彼女自身、自宅軟禁の状態に置かれて、はじめは、もはや現実の世界の一部ではないと感じた、と述べていますが、ノーベル賞受賞を通してミャンマー(ビルマ)の民主化、人権のために闘う彼女たちが誰からも忘れられないと感じ、世界との繋がりを取り戻したのと同様に、誰かがその人たちを思っていること、決して忘れていないことを示すということは、その人たちの生きる希望になるのではないか、と思いました。

(メラ難民キャンプにて。多くの難民から大歓迎を受けているアウンサンスーチーさん)
もちろん、「人を思いやること」、「苦境に立たされている人を忘れないこと」は、私たちが支援しているタイ・ミャンマー(ビルマ)国境の難民キャンプだけに限りません。このReady forのサイトでも、様々なプロジェクトが取り上げられていますが、そのベースには、「苦境に立たされている人を、助けが必要な人に対する思い」があると感じています。そして、その思いを受けて、希望を見出せる人がたくさんいるのだと感じています。
アウンサンスーチーさんは演説の最後の方に、「私たちの究極の目的は、強制退去されられる人、家がない人、希望がない人が存在しない世界、そして、自由で平和に暮らせる本物の聖域となる世界を作ること」 さらに、「手を取り合って、安心して眠れ、幸せに起きられる平和な世界を作っていきましょう」と述べています。 普段仕事に没頭をしていると、なかなか広い視野で物事を見ていくことを忘れてしまうのですが、でも、そういう目的を常に意識しておくことは大事だと思いました。そしてその実現のためにも、まずは自分がどこにいても、どんな仕事に携わっていても、「人を思いやること」、「苦境に立たされている人を忘れないこと」を心掛けていきたいと思いました。

(アウンサンスーチーさんがメラ難民キャンプを出発するとき。彼女の存在は、多くの難民の人々を勇気づけているようでした。)
皆さま、いつも難民キャンプの図書館活動を、難民キャンプの人々を思ってくださってありがとうございます。彼らを忘れないでいてくださってありがとうございます。ここの現場で働く私ができることは、ご支援者の思いを難民の皆さんに伝えていくこと、そして難民の皆さんの思いをご支援者の皆さんに伝えていくことだと思います。先日も書きましたが、ご支援者の皆さんと、難民キャンプの皆さん、そしてSVAのスタッフが手を取り合って、厳しい状況に経たされている難民キャンプを励ましていけたら幸いです。
まとまりのない文章ですみません。アウンサンスーチーさんの演説を聞いて、色々思うところがあったので、誠に勝手ながら、皆さんにも共有させて頂きました。これからも、図書館の活動や、図書館の本について、Ready forのサイトでもご紹介させて頂きます。
また、SVA Myanmar (Burma) Refugee Projectのfacebookサイトでも、活動の情報を載せていますので、ご関心がある方は是非ご覧ください。 以下のURLからご確認いただけます。
https://www.facebook.com/#!/pages/SVA-Myanmar-Burma-Refugee-Project/372781046092965
これからも、タイ・ミャンマー(ビルマ)国境の難民キャンプの状況、図書館活動を温かく見守っていただけますと幸いです。よろしくお願い致します。
菊池礼乃
リターン
5,000円+システム利用料
お礼状と報告書をお送りいたします。
キャンプの子どもたちが描いた絵のポストカードをプレゼントいたします。
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 制限なし
10,000円+システム利用料
お礼状と報告書をお送りいたします。
ボランティアと同じTシャツをプレゼントいたします。
お名前を本に記載して図書館に寄贈させていただきます。
- 申込数
- 33
- 在庫数
- 制限なし
5,000円+システム利用料
お礼状と報告書をお送りいたします。
キャンプの子どもたちが描いた絵のポストカードをプレゼントいたします。
- 申込数
- 28
- 在庫数
- 制限なし
10,000円+システム利用料
お礼状と報告書をお送りいたします。
ボランティアと同じTシャツをプレゼントいたします。
お名前を本に記載して図書館に寄贈させていただきます。
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