難民たちの旅路―The Journey―（2）難民受入センター

ギリシャ・レスボス島

海からあがり、難民たちが最初に向かうのが「難民受入センター」です。

レスボス島・モリアにあるセンターは、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所）やほかパートナーNGOなど様々な支援団体が協力して難民たちを支えています。

世界の医療団は、

・医療支援

・メンタルケア

・子どもや妊産婦、慢性疾患を持つ人、負傷者などの確認とサービスの紹介

・基礎的な救護アイテムの配布

を主に行っています。ソーシャルワーカーや医師、看護師、カウンセラーといった医療従事者と、通訳などで構成されるチームが活動にあたっています。

 

 

特に、たった一人で海をわたってきた子どもたちへの支援は欠かせません。

カウンセラーのAnnaは、こうした単身で難民生活を送る子どもたちの心のケアにあたっています。

「私がケアしているのは、単身で来ている未成年者のグループです。

この子どもたちが抱える心理的な負担は計り知れません。

彼らは大部分の時間を1人きりで旅をしています。ヨーロッパにいる家族や

親族と合流をするために大陸を横断するのです。」

 

子どもたちに限らず、妊産婦や過酷な移動によるケガ、既往症を持っているなどで医療を必要としている難民は多く、1日400人を診察したり、基礎的治療を行うこともあります。

 

 

増え続ける難民にインフラは追いつかず、医薬品や医療物資は不足しています。プロジェクトのコーディネートも務めるソーシャルワーカーGiorgosは語ります。

 

「難民たちは医療を、人道的助けを必要としています」