子育ての相談や母親の心のケア担当の石黒繭子です。
私は、保育士を経て、現在は障害を持った子どもやその母親たちの支援をしています。これまでの経験から、この養生所にくる母親の心のケアで大切にしたいことを少し書いてみたいと思います。

 

 子育てに悩みはつきません。子育てについてよく相談を受ける内容は、‘もっと優しくしたいのに、ついつい怒ってしまう’とか‘うちの子は○○ですが、大丈夫でしょうか?’など。この○○にはたいてい、食べない、寝ない、歩かない、しゃべらないなど‘ないない’づくしが入る。
どうしてできないところに、目がいってしまうのでしょうか?どうして優しくなれないときがあるのでしょうか?逆に、どうやったらできるようになるのでしょうか?
私は障害児の支援もしていますが、障害を持った子どもを育てるとき、子どもの教育よりも大事なのは、子どもを見る親の視点を育てることです。
というのも、障害児は社会から見たとき‘ないない’づくしであることが多いからです。‘ないない’を見るのではなく、「できるところ」を見つけていく。あれができない、これができないといって不安や焦りを感じるのではなく、あれができる、これができると子どもの持っている力を認めていく。
あれができない、これができないと言っている間は、子どもを他人と比較して本当のその子の姿を見ていない証拠。そして、子どもがいろいろな力や可能性を持っていることを信じていない証拠。わが子を他人と比較することは無意味です。
障害があってもなくても、子どもは必ず成長し続けます。『①できていることころを誉める ②できそうなところはちょっと手伝ってできたら誉める ③できないところは見ない(時期を待つ)』これが子育ての極意です。そしてその実践のためには、子どもの発達に対する正しい知識が必須です。子どもの発達には順番があります。順番を飛び越えて成長する子どもはいません。ですから、自分の子どもが今どの段階にいるのかを見極め、子どもの発達に合ったことを認めていく必要があるのです。
そしてさらに、この①~③を実践するために最も重要なことは、お母さんが自分自身に対して①~③をすることです。とくに「①できているところを誉める」を自分にしているでしょうか?特別なことを誉めるのではなく、いつもやっていることをしたときこそ、大いに誉めることが大切です。
自分を大切にできない人は、他人を大切にすることはできません。大切にされなかった子どもは、友達を大切にする子どもには育ちません。どんな親だって、自分の子どもは、優しい子に育って欲しいと願うものです。ならば、まずは自分を大切に、自分に優しくすることが必要なのです。
心のケアでは、ご自身の子どもが現在どこの発達段階にいるのか?これからどのように成長するのか?また、それぞれの段階に応じた対応の仕方はどうしたらよいのか?子どもの行動をどのように捉えていったらよいのか?ということをお伝えしながら、何よりもお母さんが子育てを明るく楽しく前向きに取り組むことができるように、お母さんが自分のことを大切にできるようにサポートしていきたいと思っています。

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