【活動実施報告】皆様の応援、誠にありがとうございました
本プロジェクトを応援頂いた皆様へ、改めて心より感謝申し上げます。
今回、クラウドファンディングを通して、こんなにもたくさんの方に支えられているという事を、
事業地の人々も、私たちスタッフも改めて実感する事となりました。
温かな応援メッセージにも何度も励まされ、感動しました。
本当にありがとうございました。
また、皆様からの応援のおかげで、
無事に活動を実施する事が出来ましたので、以下にご報告させて頂きます。
【フィリピン・マニラ首都圏の現状】
外出制限などの厳しい政策が講じられてきたフィリピンですが、
現在は公共交通機関が段階的に運行を再開する等、少しずつ動きを取り戻しつつあります。
しかし、これは経済優先の施策によるものでもあり、
未だに1日あたり1,000~2,000名の感染者が出ている等、
依然として厳しい状況は続いています。
路上の子どもたちは、物乞いや市場でのお手伝いを通じて、
少しずつ収入を得られるようにはなっていますが、以前の生活には程遠い状況です。
また、ゴミ処分場周辺の地域では、失業してしまった人も多く存在します。
パヤタス地区では、政府からの緊急物資配布はほぼなくなっており、
現金給付も、過去2度実施されてはいますが、出生登録がなかったり、
土地の権利を持っていない事から名簿に登録されていない世帯には行き渡っていません。
未だに続く、厳しい状況を乗り越えるために、
皆様から頂いたお力添えを以下2つの形で活用させていただきました。
1.お母さん達のマスク製作による生計向上および感染予防活動
2.お母さん達とともに行う、地域住民への物資配布活動
その様子を写真を交えながら、ご報告させていただきます。
【プロジェクト実施報告】
≪お母さんたちのマスク製作による生計向上≫
お母さん達は、新型コロナウイルスの危機に直面している地域を守る為、
マスクの製作を行いました。
〇マスク製作をするお母さん〇
クラウドファンディングでの応援資金を活用することによって、
地域住民たちが着用する布マスクを製作および配布する事で、
地域住民を感染リスクから守ることができました。
クラウドファンディングの返礼品にもなったマスクの発注も行い、
マスクの製作量が増加したことで、お母さん達の収入向上にも繋がりました。
皆様からの応援資金のおかげで、彼女達の生活を再び軌道に乗せることができました。
お母さん達からは、
「日本の皆様の私たち住民組織への応援に本当に感謝しています。
どうか健康に気を付けて、お元気でいてください!」
という感謝の言葉が届きました。
皆さまからの応援は、彼女達が活動をしていく上で
大きな原動力となったことを私達も強く実感しています。
さらに、お母さん達は地域住民の生活を守るために、2つ目の行動に取り組みました。
≪地域住民への物資配布≫
12月 9日、10日、15日、18 日の4日間にかけて、
ごみ処分場周辺地域の合計190世帯に物資配布を実施することができました。
配布メンバーはアイキャンスタッフ、そして住民組織のお母さん達です。
〇物資配布を行うお母さん〇
〇物資配布準備を手伝う子ども達の様子〇
物資準備をお手伝いしている写真の中の子ども達は、
「大変な状況にある仲間を、物資準備を通して助けることができたら」
と話していました。
物資準備を終え、物資配布へ向かいます。
物資配布を行う場所に到着。地域の子ども達や家族が到着するまでに着々と準備を進めます。
物資を受け取りに来た子ども達が配布場所に到着すると、
スタッフが住民達に手の消毒を促します。
アイキャンは、地域住民に向けて感染予防啓発活動を行ってきました。
その効果もあり、物資配布を実施した世帯の人びとはマスクを装着していました。
今回の活動においても、路上の子どもたちにはアルコール消毒液を使用して、
しっかりとした対策を講じながら実施しました。
〇物資を受け取った住民たち〇
≪物資を受け取った住民達からの反応≫
・パヤタス地区に住む女性
〇「私の旦那は新型コロナウイルスの影響で仕事を失ってしまいました。
私は洗濯の仕事や親戚のお金を借りるなどして、
何とか食いつないでいます。政府からの支援もなくなり、
クリスマスの近い時期に、物資を提供してくれて本当に助かります。」
・地域の子どもたち
〇「久しぶりにアイキャンスタッフに会えてうれしい!3食ご飯が食べられる。」
〇「アイキャンは新型コロナウイルスが始まってからずっと私たちの世話をしてくれます。
政府や大人の助けはもらえないけど、僕達にはアイキャンがいるからうれしい。」
食糧が確保できない時期が続いた頃、彼らは1食分を飲み物で済ませたり、
食事回数を減らすなどして生活を調整してきました。
皆さまからの応援が、住民たちの明日の生活を作っています。
≪地域住民たちのこれから≫
路上の子ども達は、新型コロナウイルスの制限のもとにおいて、
なんとか収入を得ようと工夫しています。今後もより限られた選択肢の中で、
収入を得る手段を探していく必要があります。
失業をしてしまった人びとは、建設業に応募したり、近所の人達の洗濯をして
収入を得たりしています。現時点では、政府からの失業者向けプログラムが実施
されていないことから、今後は独力で生計を立て直す必要が出てきます。
そして、パヤタスの住民組織では、今回のクラウドファンディングを通じて、
たくさんのマスクの注文を受けられた事で、新たに2名のメンバーが加わりました。
それでも、新型コロナウイルス感染拡大以前から厳しい生活を強いられてきた
アイキャンの事業地の人々は、これからも毎日が挑戦です。
より多くの住民が、安心安全に生計を立てて行けるよう、引き続き応援頂けると幸いです。
○アイキャンスタッフと住民達○
【収支報告】
皆様からの応援資金は、当初の予定通り
住民組織からのマスク買取費、食糧・物資の購入費に約60万円、
その他人件費や移動費に30万円を使用させて頂きました。
【リターンの発送状況】
リターンにつきましては、皆様への発送は完了しております。
既にお受け取り頂いたとのご連絡も頂いており嬉しく思っております。
まだの方も年内には、お手元に届く事と思いますので、ぜひ楽しみにお待ち頂けると幸いです。
【今後について】
READYFORでのプロジェクトはこれで一区切りがつきますが、
パヤタスのお母さん達の挑戦、そしてコロナ禍で過酷な状況にいる人々の挑戦は
これからも続いていきます。
今回、コロナ禍で毎日食事を取る事すら困難な状況に陥っていた中、
皆様からの応援により、収入の機会を提供する事、また栄養のある食糧や衛生用品を
配布できた事で、多くの人々の命を繋ぐ事が出来ました。
そして今後は、この「貧困」という大きな課題を根本から解決していく為にも、
教育や技術訓練等を通して、事業地の人々と「ともに」行う活動により力を入れて参ります。
私たちは、一人一人の力が集まる事で、社会を変える大きな力になると信じています。
今回のプロジェクトを通して、「皆の力が集まる事で、想いを実現する事ができる」
という事を皆さんと一緒に体感する事が出来ました。
これからもアイキャンは事業地の人々との活動を継続して参りますが、
ぜひ、皆様の「ICAN(できること)」を持ち寄り、お力をお貸し頂けると幸いです。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。