脱プラスチックで安全基準もクリア!土に還る「竹染箸」を広めたい

脱プラスチックで安全基準もクリア!土に還る「竹染箸」を広めたい
目標金額を達成した場合のみ、実行者は集まった支援金を受け取ることができます(All-or-Nothing方式)。支援募集は7月31日(水)午後11:00までです。

支援総額

49,000

目標金額 300,000円

16%
支援者
15人
残り
35日
目標金額を達成した場合のみ、実行者は集まった支援金を受け取ることができます(All-or-Nothing方式)。支援募集は7月31日(水)午後11:00までです。

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プロジェクト本文

▼自己紹介

 

はじめまして、岩手県で100年以上にわたり折箱を作り続けている株式会社ジェイ-パック化工と申します。食に関わる者として安全性を第一に、仕出し弁当からおせち料理まで、さまざまな折箱を製造・販売しています。そして近年、地球環境を守る取り組みもスタート。日本人にとって最も身近な「お箸」に着目。使い捨てされがちな道具だからこそ、地球にも、身体にも優しいものを!と、「竹染箸」開発プロジェクトを立ち上げました。

「竹染箸」紹介サイト https://akriconnect.com/product/竹炭箸/

 

 

 

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

 

 

コンビニに行けば無料で割り箸をもらえ、100円ショップでは色とりどりのプラスチック箸がたくさん並ぶ一方で、伝統工芸品の塗り箸などは一膳数千円~数万円のものもあります。

このように、私たちにとって最も身近な道具である箸ですが、ここ数年で、箸など食器類を取り巻く状況にも変化が生じていることは、意外と知られていません。

今から4年前、2020年の「食品衛生法」の改正により、これまで多くの食器やキッチン用具、食品包装に使われていたプラスチック(合成樹脂)の大部分が使用禁止となってしまったのです。

 

 

写真/PIXTA

 

 

 

さらに同じ2020年、食品に関わる国際的な衛生管理手法「HACCP(ハサップ)」を日本も採用することが決まりました(1年間は猶予期間。2021年6月より原則としてすべての食品事業者に適用)。これに伴い、食品に直接触れる道具や包装についても、安全基準が厳格化されたのです。メーカーは、厚生労働省が一定の安全性を認めた「ポジティブリスト(PL)」にある物質だけを使い、食器などを製造しなければなりません。

2025年5月末までは経過措置期間ですが、違反するとメーカーのみならず、販売したお店にも最高1億円の罰金など厳罰が課せられるため、すでに多くの関連企業が素材を変更したり、食器そのものを木製や紙製の物にするなど、対応に追われているのです。

 

 

写真/PIXTA

 

 

 

 

 

 

一般的にプラスチックと呼ばれる「合成樹脂」とは、樹木から採れる樹脂に似せて人工的に作り出した化学物質です。この合成樹脂の製造には、石油のほか、顔料、硬化剤、接着剤などの添加剤が用いられます。

特に注意したいのが、添加剤に含まれる数種類の内分泌撹乱物質や重金属の存在です。毒性や有害性が指摘されているものもあり、合成樹脂製品の使い方次第では、溶け出して身体に蓄積するなど健康に悪影響を与える可能性も。

そういった側面から、今回の食品衛生法では、食品そのものだけでなく、食べ物が接する容器や道具類にも、厳しい基準が設けられたと考えられます。

 

 

写真/PIXTA

 

 

 

日本では昔から箸と言えば木製でしたが、時代の流れとともに飲食店や惣菜店をはじめ家庭でも、便利な使い捨ての割り箸が急速に普及。次第に森林破壊を危惧する声が高まっていきました。そのため、木の無駄使いとも言える割り箸より、手頃な上にデザイン性も高く、何度でも使えるプラスチック箸の方が環境に良いというイメージが生まれ、以後、合成樹脂で作ったプラスチック箸が広く使われるようになったのです。

それが今回の法改正でプラスチックが使いにくくなることで、再び森林資源の無駄使いへ逆戻りすることは、なんとしても避けなければなりません。

 

 

写真/PIXTA

 

 

 

そこで着目した素材が、竹です。

大きく成長するのに数年~数十年もかかる木に対して、竹は生育旺盛で3年ほどで材料にできる大きさに成長します。さらに地下茎から新芽を出して増えていくため、伐採後の植林も不要。

最近では、放置竹林が他の植生を荒らしてしまう「竹害」という言葉も聞かれるほど、将来の長きにわたり国内でまかなうことができる天然資源だと言えます。

竹箸こそ、プラスチック箸に取って代われる”エコ箸”なのです。

 

 

 

 

 

材料として竹を選んだところまでは良かったのですが、課題が浮上しました。

私たちが目指していた竹箸は、いかにも竹の素材感をストレートに出した無垢の箸ではなく、和洋中、どんなジャンルにも、また使う人の好みにも対応できるような箸です。

そのため、まずは色のバリエーションを増やしたいと考えました。しかし、竹は油分を多く含むため、自然由来の塗料を塗ってもはじいてしまうことがわかりました。

石油や合成顔料を含む塗料を使わないと、竹への着色は不可能だというのです。そのような塗料には、先に述べた有害な化学物質や重金属が含まれることがあるため、もちろん箸に使うことはできません。

 

 

 

 

 

どうしようかと悩んでいた時、たまたま岩手県内の国産自然塗料メーカーがテレビで紹介されました。「ダメもとで相談してみよう」とすぐに連絡。すると、電話に出た若手社員が話を聞いてくれ、「やってみます」と、竹に適した自然塗料の開発を引き受けてくれたのです。

それから約2週間、その若手社員こと角掛竜太郎さんは自社のラボにこもって塗料と塗装方法の研究に没頭。そしてついに、竹にも塗ることができる自然塗料が完成!

従来の「竹に自然塗料は無理」という常識を覆した塗料と塗装方法で特許も取得しました。

 

 

 

 

 

竹、塗料と揃ったら、あとは作るだけです。しかし、ここにも課題が。

効率的に箸を塗装できる機械がないのです。オリジナルの塗料なので、その性質に合った塗り方や乾燥方法を考慮する必要がありました。

そこで頼ったのが、当社の工場がある宮城県石巻市で、製造機械などの設計・製造を行っている会社の社長、後藤春雄さんでした。後藤さんは現代の名工の称号を持つ大ベテランですが、箸を塗装する機械というのは初めてだったため、かなり苦戦したそうです。 

 

 

 

「依頼を受けて最初に考えたものがどれもうまくいかず、諦めかけていたところ、あるテレビ番組で『自動焼き鳥機』を目にし、これだ!とひらめいたのです」(後藤さん)

構想から約2年、塗料完成から約10ヵ月、なんとか塗装用機械2台が揃い、いよいよ始動です。ありがたいことに、企業の社員食堂や量販店から、すでに多くの注文が入っているため、急ピッチで製造を行っているところです。

 

 

 

 

 

この「竹染箸」は、素材や製法にこだわっただけではありません。

使って、洗って、を繰り返すと、どうしても塗装が剥げるといった劣化が起こります。が、どうかゴミ箱に捨てず、当社まで送り返してください。

牡蠣の養殖が盛んな石巻では、海に浮かぶ木製の養殖いかだを処分する際、炭化させて土壌改良剤に生まれ変わらせています。役目を終えた竹染箸もそのサイクルに組み込んで、おいしい野菜を育む土へと還してまいります。

 

 

写真/PIXTA

 

 

 

▼支援いただきたいこと

 

 

今回のプロジェクトでは、竹から生まれて土に還る、環境負荷も健康リスクも少ない「竹染箸」を日本国内はもちろん、世界中で使ってもらうための支援をお願いしたいと考えています。

すでに、企業の社員食堂や量販店などから少しずつ注文をいただいていますが、現在の生産体制では、さらなる大量注文が一気に入ってしまうと、まだ対応が困難。

世界でここでしか作っていない「竹染箸」を多くの人に知ってもらい、使ってもらうため、ぜひ生産体制拡充のための支援をお願いできないでしょうか。

 

 

 

 

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

 

 

岩手県一関市の株式会社ジェイ-パック化工の代表取締役、鈴木実です。

私たちが長年取り扱っている「折箱」は、日本の文化や技から生まれた伝統的な器ですが、生産技術や生活様式の発達・発展に伴い、その材料は木という自然素材から、紙、発泡スチロールなどに変化していきました。

そんな中、当社は食品に関わる事業者として、さまざまな化学的な原材料を1つ1つ見極め、使用時はもちろん処分する際も有害な物質が出ない素材・製法にこだわり続けてきました。

 

そういった情報を知れば知るほど、今まさに、地球上で使われている多種多様なプラスチックや添加剤、また製造工程で発生する大気汚染、海洋汚染などに危機感を感じるようになり、気がつけば「環境活動家」という肩書きが付くほど、問題意識が強くなっていきました。

そこで、子どもたちの世代が安心して健康に過ごせる環境を残すため、自分なりのアクションを起こしたいという思いも、今回のプロジェクトの発端です。

 

 

 

 

日本の食文化を、美しい地球環境と共に後世へ継承する「竹染箸」プロジェクトの第一歩。

まずは箸からスタートし、この取り組みがうまく回れば、さらにいろいろな食器・包装へと展開させていきたいと考えています。

 

 

プロジェクト実行責任者:
鈴木 実(株式会社ジェイ・パック化工)
プロジェクト実施完了日:
2024年9月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

竹から生まれて土に還る、環境負荷も健康リスクも少ない「竹染箸」を日本国内はもちろん、世界中で使ってもらうため、大量注文に応えられる生産体制を整えてまいります。具体的には、現代の名工、後藤さんが開発した、自然染料を竹箸に自動的に塗る機械の増設に充てたいと考えています。

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