サシバの飛翔高度

昨季のプロジェクトでGPSタグを装着した11羽のサシバたちから、とてもたくさんの貴重な情報が得られました。

その中でも副産物的なデータとして得られた貴重なデータとして飛翔高度があります。気圧の変化から算出していると思われますので、あくまで目安ではありますが、装着したDRUID製のGPSタグは高度も記録してくれます。

これらのデータをグラフにしていみると下記のようなグラフができます。ちょっと見づらいかと思いますが、グラフの縦軸は高度で、上から3000、2500、2000、1500、1000、500となっています。

高度の高いところは主に高山を通過している場合が多く、際立って目立つ川上③も以下のような場所を通過するときに記録されていました。

しかし、高山を通過するときの記録ではないものもあります。

これは三鳥屋が3月30日に長野県を通過する際の飛跡ですが、手前のほうでは2313mを示していました。そこの地上高が730mですから、1600ｍ上空を通過していたことになります。気流をつかんで上昇したにしても、かなりの高空です。

このように飛翔高度は興味深い情報を提供してくれます。この高度を整理していけば、風車への衝突の危険性についても提言ができるかもしれません。

宇検村のサシバたちからも貴重なデータが得られることを期待しています。