私達は本プロジェクトの中で、ソマリア人若者ギャングと対話し続けて来ました。

今回はインタビューしてわかったギャング達の本音を伝えることができればと考えています。


第一弾は現在24歳のグリード君へのインタビューをQ&Aの形で取り上げます。

 

(現在ギャンググループ「Sitaki Kujua」に所属しているグリード君)

 


Q1:あなたの生い立ちを教えてください。


A1:

私の名前はグリードです。ソマリアのキスマヨで生まれ、15歳の頃にイスリーに移住してきました。移住してきてから1年間だけ高校に通えたこともあり、もっと勉強したいという意志が強いのですが、両親が亡くなったため通うお金を得られずに実現していません。生活にも困り始め、仲間を得るために同じような境遇のソマリア人と行動をともにしていたら、いつの間にかギャングと呼ばれるようになっていました。

 

 

Q2:あなた達の生活はどのようなものですか?

 

A2:

薬物の効果で毎日昼過ぎまで寝ています。起きてからはお金を稼ぐため活動をし。生活するためには金は必要だから...。夜は友達と集まって薬物をやります。その繰り返しです。私だけでなく、これが大体の仲間の生活スタイルです。

 

(議論にて意見をしっかりと説明するグリード君)

 

 

Q3:今の社会に不満を感じていますか?

 

A3:

私はケニアIDを持っておらず、市民として登録されていません。そのため常にケニア社会から疎外され迫害される危険と隣り合わせで暮らしています。実際ケニア政府は、テロ分子の掃討を目的としてこれまでに何度も私の住むソマリア人街で大規模な摘発を行っています。捕まったら拷問をされるとの噂もあり、最悪の場合には内戦が続く本国に送り返されてしまう。とても怖いです。彼らは、「ソマリア人」だというだけで、私達全員をアル・シャバーブ(ソマリア系過激派組織)の予備軍だと見なしているのです。

 

 

Q4:そのような生活の困難に直面しても、ギャングを続けているのは何故ですか?

 

A4:

私は先ほども言った通り、ケニアIDを持っていません。そのため警察からの追求を逃れるための隠れ蓑として、ギャング組織に属している面もあります。またもう一つの理由としては、私は教育を途中までしか受けられなかったため、職の獲得に必要な知識やスキルを持ち合わせておらず、さらに私の顔は既に地域のコミュニティによく知られてしまっていることが挙げられます。私がギャング組織を抜けて普通の生活をしようとしたとして、誰が働き手として受け入れてくれるでしょうか。職に就けないのであれば窃盗などで生活をやりくりするほかはなく、ずるずると続けています。

 

 

Q5:現状の解決のためには何が必要だと感じていますか?


A5:

社会が私たちの窮状に耳を傾けることはもちろん、適切な教育が与えられることの必要性を強く感じています。結局のところ、幼いころに必要な知識を身に着けられなかったからこそ今職を得られず、また社会に溶け込むこともできずにいる状況が生まれている。就職に必要な知識やしっかりした後押しを与えて貰えれば、社会参加がよりしやすくなると思っています。

 

             

(表彰式にて修了証を受け取り喜ぶ姿)

 

 

Q6:このプロジェクトに参加してみて、どういう感想を持ちましたか。


A6:

誰も私たちの問題に耳を傾けず、社会は私たちのことをテロリスト予備軍として「悪者」扱いしているこの現状で、プロジェクトに携わった一般社会の人々は私たちの意見を聞き、批判やレッテル貼りをせずに受け入れてくれた。社会にも私たちを受け入れ、励ましてくれる存在がいるのだと慰められたような気がしました。

 

 

Q7:あなたの将来の夢はなんですか。


A7:

もし可能であるならば、海外の大学で勉強をしてみたいです。お金が手に入ったらですが、もっと広い世界を見てみたい。そのためにも、何とか今の状況を変えたいです。

 

(真剣な議論が繰り広げられています)

 

 

ギャング一人一人に背景があります。

彼らと同じ目線で共に生きていく姿勢こそが最も必要とされていることではないでしょうか。

 

私達は彼らと共に未来を歩んで行きます。

 

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