倒れない！ママチャリスタンドの活用でスポーツ自転車の常識を覆す発明

　ネジといった世の中で広く活用されていて、汎用品であるものの多くには「規格」が存在します。規格品は多く使われることから大量生産されるので単価＝つまり１個の値段がとても安いです。しかし、１個では買えないのが相場で、1000個、1万個と買ってはじめて１個の価格が安くなります。家電量販のヨドバシカメラが、ネット通販のアマゾンがなぜ安いのか。それは同じものを何個も買って単価を下げるから安い。こんなこと殆ど常識です。

　スタンドアダプタに使うネジは規格品とそうでないものがあります。見た目はどこにでもあるネジなのですが。

　なので特注品。工場で作っています。これを使うのは当社だけなので、1000個買うといっても単価は下がらない。汎用して使う他の方がいなからです。それでも妥協しない当社は特注品を採択します。それはスタンドアダプタの最大の性能を引き出すために不可欠な要素だからです。

　規格品では事足りなかった実情もあります。もう少し長く、もう少し太く、ここに穴が開いていたらいいのに。。。こういった希望を叶えるには「加工」、両立てスタンドの取り付け加工と同じように1つに対して１つの仕事で臨まなくてはならず、単価は跳ね上がります。職人給の時給換算って作業工賃を算出する際私は自分の時給を決めているのですが、マクドナルドやコンビニの時給とは比べ物になりません。自転車屋にマクドナルドやコンビニのバイトをしてみなと言ったら向き不向きはあっても出来なくはないのですが、マクドナルドやコンビニのバイトに取り付け加工をしてみなと言ったらできる人もいるが出来ない人もいる。技術ってこういうもので、なので高く設定します。

　特注で作るネジが高くなるのはこういった理由と同じ。それでも最終的に販売する定価を下げるために発注側と製作側は意見を交わします。その中で決まってくる。高すぎると判断すれば、他をあたる。仁義なき戦いがここにはあるのです。私は情に弱いため、この交渉がとても苦手でした。なぜなら自分でできないことをしてくれる職人の言い値こそが価格だと思い込んでいたからです。しかし、今回この考え方が少し変わりました。マーケットプライス市場価格ってものが物にはあり、行き過ぎた価格ではものが良くても売れないのです。

　ものづくりをしていますが、きっかけがお客様の需要からなので、お客様の金銭感覚はよーく分かっています。比較すると高いと思います。ですが、、、

特許も取れた様に他に類似するものがない。価格のスタンダードも切り開きます。