小さな消えた命との約束〜zerokamisu〜

OHANAボランティア

きっちーです。

 

私は昨年、神栖市内の道路で轢かれたばかりの子犬に遭遇しました。

 

車を運転中、隣の車線上に白い物体が横たわっているのが見えて、最初は何か見間違えたかと思いました。

 

その日は野犬の目撃情報を集めるため、チラシを配りに行った帰りでした。

 

今までの自分だったら見ないフリをしていたと思います。

 

どうせ私に出来ることなんてないし…

 

でも今は違う！

私はOHANAボランティアだから！

 

勇気を出し、Uターンして確認に行きました。

 

恐る恐る近づいてみると、生後3ケ月くらいの子犬でした。

 

ロードキルの動物を初めて間近で見て、震えが止まらなくなりました…

 

頭があり得ない方向に曲がり

目は見開き

口から血を流して

道路にも血しぶきがありました。

1人では怖くてどうすることもできなかったし、パニック状態でした。

 

やっとの思いで、OHANAカフェにいる波月ちゃんに電話しました。

自分が何を喋ったか、あまり覚えていません。

 

でも波月ちゃんは

「まず落ち着こうね。

念のため息があるかどうか確認して、生きていたら病院に連れて行こう」

と冷静に指示を出してくれました。

 

だらりと横たわった子犬

とにかく手が震えて、なかなか触れません。

やっとの思いでゆすってみたけれど、残念ながら反応はありませんでした。

 

でも、まだ体には温もりがありました

「さっきまで生きてたんだ！」

 

たった今消えた 小さな命の灯火

涙が止まりませんでした。

 

波月ちゃんに再度連絡したら、

「うちの庭で供養してあげよう」と言ってくれて、OHANAメンバーのみゆきさんが来てくれることになりました。

 

みゆきさんが来るまでの間、私はこれ以上轢かれないように、道路から移動させないと！

そう思って子犬を抱き上げようとしましたが、手が震えっぱなしでどうしようもありませんでした。

 

さっきまで血が通っていた命の重みが、怖くて怖くてたまらなくて…

血で染まった顔をどうしても触ることができませんでした。

 

「犬猫の保護ボランティアやってます」

なんて偉そうに言ってるくせに

亡くなった子犬を抱き上げることもできない無力な自分が情けなかった…

 

さっきまで「野犬情報をお寄せください」って

チラシ配ってたのに…

 

「なんでこんな状態になった子犬が見つかるの！」

保護できなかったことも悔しくて悔しくて…

ひたすら泣きながら

「ごめんね…ごめんね…」

感情がグシャグシャでした。

 

ほとんどの車が素通りしていく中で、こんな私に声を掛けてくれた人が現れたんです。

 

偶然通りかかったOHANAメンバーのきんちゃんでした。

 

事情を聞くと、何のためらいもなく

子犬をすっと抱き上げ、歩道に寄せてくれました。

 

その後、みゆきさんが到着

タオルで子犬を包み、松本家まで車で運んでくれました。

 

私は結局、何もできずにただただ泣いていただけでした。

 

でもみゆきさんは、こんな私に

「きっちーが勇気を出して助けようと動いたから、私も手伝えただけだよ！みんなで頑張ろ！」

って言ってくれました。

 

松本家では、連絡を受けたメンバーのきこりんがすぐに埋葬してくれました。

 

私はOHANAメンバーのおかげで救われました。

何の取り柄もないけど、OHANAボランティアをやって来て本当に良かったと思いました。

 

ボランティアを損得で考えたら、金銭的には間違いなく損です。

 

でも「この仲間と頑張るんだ」って思えるのは、OHANAメンバーがあったかくて、ひたむきで、犬猫に惜しみない愛情を注ぐ人たちの集まりだから。

 

神栖市の道路では、動物のロードキルは日常茶飯事です。

 

私がOHANAに入ってなかったら、

可哀想って思うだけできっと見捨てていました。

 

子犬が轢かれていたということは、

そこには兄弟がいるということ

お母さん犬が泣いているということです。

 

神栖市から動物保護センターへ収容される犬をゼロにする

『zerokamisu』

 

まだまだ達成してないんだって、

この子が命に変えて教えてくれました。

 

私たちOHANAが必ずやり遂げなければなりません。

 

生まれ変わったら、もう野犬ではなく、絶対幸せな家庭犬になれるよ🍀

約束だよ