盲導犬とユーザーの引退式

盲導犬クロムの引退とともに、盲導犬使用歴４９年のユーザーの清水さんが盲導犬との生活に幕をおろしました。最初の盲導犬ブリジェットは、まだ日本に盲導犬が根付いていなかった時代にアメリカの盲導犬協会で貸与を受け帰国、当時、国内での社会的な理解を得ることに大変苦労されたそうです。３頭目から当協会の盲導犬を使ってくださり、お仕事に講演活動にと幅広くご活躍されました。ご自身の高齢を理由に６頭目の盲導犬クロムの引退と共にご自身も盲導犬の生活から引退することを決められ、引退式にご出席くださいました。ほぼ半世紀、盲導犬と過ごされた清水さんにとって、「これからの盲導犬がいない生活は想像できない。」とおっしゃっていましたが、今は地域の福祉制度をうまく活用し生活されています。日本が超高齢化社会を迎えた現在、盲導犬ユーザーも高齢化が進んでおり、ご高齢の盲導犬ユーザーのサポートや盲導犬との生活から引退されるユーザーを地域の福祉制度に繋げていく取り組みも、当協会の大きな課題のひとつとなっています。