目標達成の御礼と最終結果の御報告
この度は私共喜界島言語文化保存会が企画致しました「島の誇りを守る。バス停全部の表示板に島ゆみたの地名を!」プロジェクトにご支援頂き、有難うございました。
お陰様で予想を上回る124%、合計748000円の資金を皆様方からお寄せ頂き、より充実すべく実施に向けてバス会社様、表示板制作会社様と制作、設置に向け確認作業を行っております。ローマ字表記も加え、島ことば地名、アクセント記号なども入れ読みやすい字の色にする予定です。本年6月の設置完了を目指して頑張って参ります。完了致しました折にはまたご報告申し上げます。写真は以前試験的に設置した坂嶺集落のバス停前で撮影されたもので、本日(1月21日)付けの南日本新聞に記事と共に掲載されたものです。写真、左が生島常範代表で右が副代表の緋月真歩です。
このバス停表示板が完成することにより、「無形文化」である島ことばが、常に人々の目に触れることになり、島ことばを話せない若者や子ども達、そして島外からいらした方々が興味を頂き、「何と読むのだろう?」「どういう意味なんだろう?」と関心を持って下さることを期待します。そこで、両親や祖父母から継承された母語であるにも拘らず、当時の時代背景により、島ことばを小学校時代に否定されて、自信と誇りを失っていたバイリンガルの中高年の方々の出番になります。流暢に話す島ことばを聞いて子ども達から「カッコいい!」「すごい!」という称賛の声を聞き、その方々は故郷の歴史や祖父母から教わった人生訓など、島の宝をいろいろと伝えてくれるでしょう。若者や子ども達も「今自分があるのも、両親、祖父母のお陰。祖先から伝わった言葉を片言でも勉強し、使うことは自分を愛し、故郷を愛すること」と理解するようになるはずです。それこそ、喜界町教育委員会が目指している「自分自身とふるさとに自信と誇りをもつ教育」の体現ではないでしょうか。
私達の最終目的は、個性豊かで、多様な文化を有する世界の国々の人達と調和を重んじながら暮らすグローバルな社会において、自らの故郷の宝をしっかり学び、それを各国の人々に誇りを持って紹介しながら、相手の文化も尊重し合える人材を育てるマルチリンガルアイランド(複数言語を使用する島)の住人になることであり、Think Globaly, Act Localy! (世界規模の考えを、故郷で実践!)出来る人材を育てる島になることです。そのためにも、各集落ごとに異なる言葉や唄、踊りなど祖先から受け継いだ島の宝を大事に後世に継承できる体制を作る努力を継続して参りたいと思います。
どうぞ今後ともご指導、ご支援賜りますようお願い申し上げます。島外の皆様には、バス停表示板が設置されましたら、是非喜界島にお越し頂き、全集落の発音など地元住民に尋ねて頂くなど交流を楽しんで頂ければ幸甚に存じます。
ご支援誠に有難うございました。
喜界島言語文化保存会
代表 生島常範
副代表 緋月真歩
会員一同