沢山の方にご支援いただきましたこと、心から感謝しております!
おかげさまで、2019年1月から5月現在まで、ザアタリ難民キャンプ、カタール校におきまして、1月には冬季アクティビティ、2月からの学期の授業では作文、演劇、音楽、キャリア教育の授業を実施させていただいております。
2019年に入り、いただいたご寄付で事業をするようになってからのキャンプには、様々な変化がありました。子どもたちの中には、2019年に入ってからのシリア国内の状況を受けて、帰還する生徒も出てきました。帰還の予定について話す子どもたちの表情は様々でした。本当に嬉しそうにしている子、緊張からか神妙な顔つきの子、またキャンプで5年~6年の年月を一緒に過ごしてきた友だちと離れるのがいやで、泣いている子もいました。生徒の中には、私たちの教室まで、帰還することを伝えにきてくれる子どもたちもいました。KnKの教員は、「あなたが嬉しいなら、私も嬉しい」、そう言って、子どもたちを見送っています。
ただ、今のところはキャンプに留まることを選択している家族が圧倒的に多く、子どもたちはいつも通り学校に通ってきています。そして、相変わらずやんちゃな男の子たちは喧嘩をしたり、落書きをしたり、春なのでプレハブ教室の屋根の隙間に巣を作った小鳥の雛を捕まえようとしたり、と、問題を含め、普段と変わらない学校生活を送っています。
2019年上半期のキャリア教育の授業では、そんな子どもたちの行動を自分たちで振り返り、自分なりにどうしたらいいのか考えてみる、という授業も折に触れ、実施してきました。振り返りからの教訓を劇にしたり、クラスメートに向けて話をし、伝える発表の時間などもありました。残念ながら今のところ一進一退、ご報告できるような著しい成長はありませんが、先生たちの声がけから、少しずつ自分たちなりに考えている様子もみられています。
この6月からは夏休みに入ります。夏休み中は夏季アクティビティを、そして、9月から新学年に上がり、新学期が始まります。子どもたちが日々学び、成長していく中で、できるだけ効果的に、また現状に柔軟に対応できる授業を実施していきます。
【収支報告】
今回皆様から想定以上の金額をお寄せいただきました。2019年上半期の授業実施のために、ヨルダン人教員やシリア人教員の人件費といった教育費、教材、文具購入費、交通費、活動調整費に充てさせていただいておりますが、全額使い切れておりません。引き続き、2019年下半期も頂戴したご寄付を大事に使わせていただきながら活動を継続してまいります。
【リターンの発送状況について】
全員に送付完了しております。
(*リターン不要の方2名と住所不備の方1名を除く。)
万一、まだ届いていない方がいらっしゃいましたら、ご連絡くださいますよう、お願いいたします。
【今後のキャンプでの活動について】
ヨルダンに残る、またはシリアに帰還する、どの選択を取っても、子どもたちが「相手を受け入れる力」「自分の意見を伝える力」「自分、相手を理解する力」を身に着けられるよう、情操教育、キャリア教育の授業に取り組んでまいります。
活動の様子は、団体サイト内http://knk.or.jp/などでご報告させていただきますので、子どもたちの成長を共に見守っていただけますと、幸いです。
国境なき子どもたち 松永晴子