子どもが交流し学び合う「学びのプラットフォーム」をつくりたい

新しい学校、学年、クラスが始まる今の時期は、子供達の心も不安定になるだけでなく、わたしたち大人も多かれ少なかれ、ストレスにさらされます。

変化の激しい世の中で、大人が受けるストレスは、間接的に子どもに及んでいると日々感じています。

そういった世の中において『まぜまぜプロジェクト』は、さまざまなストレスや不安を抱えながら生きている現代の子ども達の『心のオアシス』に、なりうるかもしれない。
 
実際に、スクールで、この仕組みを利用しているからこそ感じる手応えと、この仕組みの可能性について、書きました。
 

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スクールでは毎年夏に、全国から子ども達が参加する夏のグローバルキャンプを実施しています。
 
一週間に渡り、寝食をともにする中で、子供達は、普段は話さないようなことを打ち明けてきます。
 
その中には、具体的に書くことをはばかられる内容のことも少なくなくて、いつも、そういった子ども達のつぶやきに、どのようにこたえていったらよいか、答えは見つからないままです。
 
例えがないと、イメージが難しいと思うので、例えば、の例で。あくまでもフィクションとして読んでいただきたいのですが、例えば、おとうさんがおかあさんをどなりつけている、といった場合があるとして、一例をお伝えします。
 
合宿で、喧嘩などの仲裁の際に、「でも、せんせいは、こういうときに、どなったり、たたいたりしないでしょう？」などといった講師の言葉がきっかけとなり、「でも、ぼくのおとうさんは、おかあさんをどなるよ。」といったりすることがあるとします。
 
そのような場面では、こちらも、とっさのことなので、「？」「おとうさんは、おかあさんをよくどなるの？」と尋ねてしまったりしますと、３年生ぐらいになると、すでに、「あっ、よくないことを言ってしまった」、という表情になり、そのまま、口を噤んでしまったりします。
 
こういったケースの場合、合宿から帰ってきて、保護者の方に、「おとうさまは、おかあさまのことを、どなったり、なぐったりされることがあるのですか？」「◯◯くん、◯◯ちゃんが、そうおっしゃっていたのですが」、などということは、もちろんできません。
 
さまざまな理由で、家庭が、子ども達にとって、安らげる場ではないと、その子供は、他の子供とも、ぶつかることが多かったり、他者に対する言葉に棘があったり、意地悪したりします。

その子自身も、また、そのまわりにいる子たちにとっても、それは幸せな状況ではありません。クラス全体の雰囲気も、もしかしたら、左右することがあるかもしれません。
 
こういったことを、ふとしたやり取りから、このまぜまぜプロジェクトのプラットフォーム上で、発見したり、また、この事例以外にも、いじめや身体的な悩み、最近学校が楽しくない、など、いろいろなことを、問題がまだ小さな芽の段階で、小学生のうちならば、まわりの大人達が上手に連携してサポートできれば、解決につながっていくきっかけや、また、少なくとも、子供達は、それらの問題を自分一人で抱え込まずにいられるのではないかと思います。

スクールでは、時に、保護者のお悩みをお聞きすることにつながり、問題の根本的な解決に家族で向き合うきっかけになるケースもあったります。
 
スクールとして、また、わたくし個人として、そういった課題を抱えている子供は、スクールに通っている子供であれば、フォローし続けることができますが、合宿などで一時的なつながりだと、なかなか、現実的には、難しい状態です。
 
おそらく、もっと昔は、子どもを取り囲む大人に、お年寄りや近所の方など、子育て真っ最中の保護者以外がゆるやかに関わりながら、子ども達をはぐくみ育ててきたのではないかと思います。
 
そういったゆるやかなコミュニティーが復活できれば一番良いのですが、テクノロジーのチカラもかりながら、世の中の変化に対応できる仕組みをつくっていけたらと心から願います。